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8月25日(水)~31日(火) 低空でふらふら

8月25日(水)

暇なので献血に行く。ワクチンを打ったか聞かれたので、先々週に打ちましたと答えた。今はアストラゼネカを打った人は献血できないらしい。
献血ルームで漫画を読もうと思っていったのだけど、そんなに読みたいのがなかった。
記念品として消毒アルコールジェルをもらった。

11月発売の新刊のタイトルが『人生の土台となる読書』になりそう。僕としてはもっと、「人生を変えるとか狂わせる」とかそういうイメージで書いていたので、「土台って地味じゃないか?」とか最初は違和感があったのだけど、だんだんなんとなく慣れてきた。
僕は山形浩生さんの『新教養主義宣言』という本が昔好きで、今回の本の内容もちょっと意識してるのだけど、そういえば『新教養主義宣言』というタイトルも編集者が決めたもので、山形さんとしては『ぬるぬる』とかわけのわからないタイトルにしたかったらしい、というのを思い出したのだ。

タイトルが決まらなくて(晶文社はタイトルにこだわるんだって)発売延期が続いていて、これでは年内刊行も危うい! と焦っていたとこで、やっとタイトルを決めてくれたんだが……『新教養主義宣言』だって……つまんねー、生硬ぅー、だっせー、かっこ悪ーい、遊びも余裕もかけらもなくてやだーこんなのー、おれなら本屋でこんなタイトルの本、ぜーったいに手にも取らないぞー、でもここでつっぱったって刊行が遅れるだけでつまんないし、もうどうでもいいや
https://cruel.org/books/books.html#nulnul
……しばらく見ていたら、なんか前ほど気にならなくなって、このタイトルでもいいか、と思いはじめてしまいましたよ。ま、いいのかも。たぶんスマッシング・パンプキンズなんていうバンド名も、最初はまぬけにきこえただろうね。中身がよければ名前のイメージも変わるのだ(ちなみにだからぼくは、差別語自主規制ってのは無意味でばかげてると思うのだ。)
https://cruel.org/books/books.html#nulnul

読者の立場としては『新教養主義宣言』でよかったと思う。まさにそういう内容だったし。
書いたものがどういう意味を持つのかは著者自身はよくわからなかったりするものなので、タイトルは他の人に決めてもらったほうがよかったりするのだろう。

 いつだって、伝えるべきなのは、その教養そのものじゃない。その教養の持つ力であり、おもしろさだ。
『新教養主義宣言』より

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