プロヴァンス地方発祥の伝統パン「フガッス」を食べながら思った
特別な用事がない限り日曜日はだいたい、フリマ巡り
フランスでは春から夏にかけてあちこちで開催されています。
場所と曜日で調べることができる、専門的なサイトがいくつかある程です。
お昼ご飯は、簡単に食べれるように前日の残り物や果物を持って行って、途中で公園のピクニックテーブルで食べたり、
フリマ会場の屋台で買って食べたりします。
先週末、私たち夫婦は
うちから、20キロの街で行われているフリマに行って、
帰りに日曜マルシェ(朝市)で、鶏の丸焼きを買ってきて家でゆっくり過ごす予定でした。
が、しかし
お目当てのフリマ会場で、そこに居た人達との何気ない会話から、ここから、数十キロ離れた〇〇村でも結構おっきい規模のフリマが、開催されているという情報をゲット。
フリマサイトで、その場所についての案内を見つけることが出来なかったので、半信半疑ではあったのですが、
特別な用事もないし、天気もいいし、行ったこともない村でどんな所か気になるし行ってみよう!
と、即決した時は、既に11時半。
ここの屋台で何か買って食べるか、パン屋さんでサンドイッチでも買って食べようか?
迷った末、それ程、お腹が空いていなかった私達は、
目的地にとりあえず向かい、その途中で何か食べる物を見つけようってことにしました。
どんどん、田舎道に入って行き、なかなか、開いているお店を見つけることが出来ない私達
お腹がだんだん空いてきて、あーもう次のフリマ会場で
ソーセージのサンドイッチの行列に並ぶしかないなぁって思い諦めかけた時
なんと、13時過ぎでも開いていたパン屋さんを発見!
※ 観光地を除くフランスの地方では、日曜日は、だいたい午前中のみの営業か完全に閉まってりるというのが当たり前なのです。
もう、急いで車を停めて、なかに、
案の定、お目当てのサンドイッチは売り切れでスイーツ系とバゲットが数本しか残っていませんでした。
でも、「Fougasse」と書いてある長方形のピザみたいな美味しそうなパンがいっぱいあるじゃありませんかぁ。
迷わず私達はこれを手に取り
パン屋さんの目の前にある自然公園のベンチで、2種類のフガッスをふたりで分けて食べました。
「Fougasse」、フランス語読みで、カタカナっぽくすると「フガッス」の方がしっくりくるような…。。
まぁ、細かいことは気にせずに、
「フガース」というパンを食べたのは、私は、この日が初めて
なんと、生地のもっちり感が最高ではありませんかぁ。
外側はパリッとした食感で、中はふんわり
オリーブオイルやハーブの風味で、とても豊かな味わいに
カマンベールチーズ、山羊のチーズ等4種類、それぞれのチーズの風味が絶妙に混ざり合い、独特の味わいで、焦げたチーズのカリカリが最高でした。
このような出来事がなかったら、私はこのフォカッチャのいとこ的ポジション?のパンの存在を知らなかったかもしれません。
夫にとっては、食べ慣れた普通のパンだったかもしれませんが、私にとっては新鮮で美味しい発見でした。
隣で「美味しいねぇ、おいしいねぇ」と感動しながら食べている私に対し、「そうだなねぇ、そうだねぇ」と笑顔で答えてくれる夫がいる。
なんか、ベタかもしれませんが
ただそれだけで、なんだかとても幸せな気持ちになりました。
特別なことは何もなかった、ただの日曜日。
私はただ素朴な幸せを感じていたのでした。
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