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ソーシャルワーカーとしての成長 | 中里 哲也

本エントリは、「SCAソーシャルワーカーサポートPJT」の一環で、メンバー各々が、自身の助けとなった資源について語っていくリレーnoteとして、横山さん、恒吉さんに続き、今回は中里が書かせていただきます。

私の担当回である今回は、私がスーパービジョンを受ける/実施する/講義するに至るまでのストーリーと体感した効果ついて書いていきたいと思います。

1 はじめに

私のソーシャルワーク専門職人生…今振り返ると、学生の時から現在に至るまで、誰かの力を借りて、そして、自分で考えなければならないことは考えて、そしてまた誰かの力を借りてという繰り返しをしてきているな。という印象です。

今回は、「スーパービジョン」ということに絞って自分の気づきや成長についてまとめていきたいと思います。

↓ 以下は今まで自分がまとめた記事の一部です。お時間ある時にご興味のある方はご一読ください。


2 スーパービジョンを初めて受けた社会人1年目

私がスーパービジョンを受けたことを実感知として認識したのも、1年目でした。

私自身、社会人1年目の社会福祉専門職と言えば、「資格を取得してちょっとだけ社会福祉関連の知識がある人」、もう少し言葉を選ばずに表現すると「社会のことをまだまだ知らない人」であると私自身は考えていました。一方で、社会福祉専門職として就職する/活動をし始めると、「専門職として振る舞わなければならない!」「学生の時に一生懸命頑張ってきたからきっと出来る!大丈夫!」と自分自身を鼓舞しながら行動をしている自分もおり、葛藤の連続でした。

とあるケースを担当することになった1年目の10月。ケースの始まりは今まで担当していたケースと変わらない感じで開始となりましたが、自分のミス?自分の経験不足?自分の言語能力不足?医療連携ミス?など…様々な状況が重なり、最終的に自分自身が担当していたクライエントさんを亡くしてしまうことになりました。結果的に何が悪かったのか?などは明らかになり、自分の責任はなかったという判断となりましたが…それでもなお、今でも忘れられないケースとなっていることは間違いないです。

自分のせいでクライエントは亡くなったかもしれない…。その様な考えが脳内を支配します…。

その様な時、自分の先輩であるソーシャルワーカーの方に話を聞いてもらい…当時の私にとって的確なアドバイスと指導をいただきどれだけ助けられたか、安心/安全な環境の中で話を聞いてもらえる安心感…今でも忘れられないスーパービジョンを受けた経験となっています。

その時に感じたことは、どんなに知識があろうとも、どんなに人当たりが良くても「実践を基ににした専門職」である以上、「実践知としての実践力」は「経験」により培われ、それは何事にも代えられないものであると実感する出来事でした。

それと同時に自分の中に新しい考え/決意が生まれたのです。

「経験年数は超えられないが、経験数は超えられる!」

「今回の多くの感謝を、私自身が様々な経験を積むことで多くの人に還元する!」


3 スーパービジョンを初めて行った社会人7年目

一方で、私自身がスーパービジョン/スーパーバイジーを受け持ったのは、7年目の時です。7年の間、がむしゃらに多くの経験を積んできたつもりでした (笑)

私がスーパービジョンを担当した人は、同じ職場の人ではありませんでした。ダイレクトにメールをいただき…「スーパービジョンを受けたいのですが…お願いできますか?」という連絡から始まりました。

スーパービジョンをどのように担当したら良いのか?

本当に私で/私が担当して良いのか?

私自身にスーパービジョンをする知識や技量があるのか?

・・・など様々なことが心配でした。恐らく初めてスーパーバイザーとして担当する際には誰もが上記の様なことを心配したりするのだろうと思います。

私自身は、バイザーぽっく振る舞おうというより、今までやってきたソーシャルワークと同じように、「一緒に考える姿勢を大切にしよう!」という気持ちで臨んだのを今でも鮮明に覚えています。当然に依頼を受けた時から今まで以上にスーパービジョンについての勉強をしましたが、それ以上に日々の実践を、今までよりもより大切にした印象がありました。


4 スーパービジョンについて講義をした社会人11年目

社会人11年目…とある社会福祉系の団体の研修会でお話する機会をいただいたことからスーパーバイザーとしての活動が本格始動したと感じています。その後は、個別スーパービジョン、グループスーパービジョンの依頼だけでなく、スーパービジョンに関する講演依頼もいただき始めました。

講義や担当をさせていただく際に大切にしていることは…

「一緒に考える姿勢を大切にする」

「スーパーバイザー自身が次に行動に移せる何かに気付けることを大切に」

「経験&科学的根拠に基づくアドバイスはするが、感情に基づいた一方的なアドバイスはしない」

です。これらを守らないと、スーパービジョンという名のハラスメントになりかねないのです。実際に相談に来られたスーパーバイジーの数名から同様に相談をいただいたこともあります。

スーパーバイザー自身が気を付けるとともに、組織としてもスーパービジョンという名のハラスメントが横行しないように注意する/意識し合うことが大切になるのだと感じています。


5 体感したスーパービジョンの効果

スーパーバイジー、スーパーバイザー双方にとって、スーパービジョンの効果はとしての実感は・・・

「自分の言葉として紡ぐ能力の向上」

「言語化すること/言語化できることで自分のものになる感覚」

「自分の見通しが明るく見える」

「今自分が何をすればよいのか行動に移せる」

「情報の整理/論理的思考手順の明確化」

などでした。


6 まとめ

スーパービジョンでは、気づきや学びという感覚だけでなく。言葉にすることの難しさや楽しさを一緒にバイザーとするプロセスであると思っています。「昨日とは違う新しい自分に出会う」こと。スーパービジョンで体感できることなのかなと考えています♪

今後も、自分の経験や思考を言葉にすることを大切にしながら、ソーシャルワーカーとして進んでいきたいと思っています♪ 

引き続きどうぞよろしくお願いいたします^^


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