見出し画像

【キャリアの転機】会計事務所→コンサル業界へ|40歳初めての転職活動

このシリーズでは、紹介業の理想郷づくりに奮闘するペルソナ株式会社のコンサルタントが過去に転職のご支援をした事例についてご紹介します。

クライアントの採用課題について課題=イシューを正しく把握し、対象となりうる方々の転職動機・入社動機をどう言語化したのかをコンサルタントが振り返ります。

■コンサルタントプロフィール
ペルソナ株式会社  金子 絵里
サービス業・法人営業を経て、人材業界へ。2013年より、専門特化型エージェントにて、コーポレート・会計税務職を中心に転職・採用をご支援。
2022年当社に入社し、DX・IT領域におけるサポート実績複数。
国家資格:キャリアコンサルタント

■キャリアの転機
会計事務所 → コンサルティングファーム(40代前半)
大卒後、会計事務所にて、法人顧問業務や経営支援に長年従事。中小企業の経営者が抱える事業承継問題に直面するも、ノウハウがないため対応できないことにもどかしさを感じていた。

採用企業の抱える課題、募集背景

今回ご紹介するのは、会計事務所から総合型のコンサルティングファーム地方拠点への転職事例です。

日本の中小企業は経営者の高齢化が進み、2025年には約半分の127万人が「後継者未定」になると言われています。特に地方のニーズは高く、地銀などからの引き合いも多いものの、マンパワー不足でお断わりしている状態でした。

経営・財務・税務・法務等の課題を明確化し、親族・役職員(MBO)・第三者(M&A)等、あらゆる事業承継のパターンをシミュレーションし、最良の策を検討、実行まで支援する。そんな熱い想いを持つ人材を採用したいと、地場のエージェントや膨大な求職者データベースを持つ大手総合型エージェントを利用し採用活動を行っていたものの、そもそも応募がない状況でした。

そこで、それまでは東京本社をメインに採用支援をしていたのですが、地方拠点の採用強化をしたいとご相談がありました。

事業承継コンサルティングの経験者は少ないため、簿記や税理士、会計士など一定の知識があり「事業承継への熱い想い」を持っている方にお声がけしていくことになりました。

転職を希望した背景・理由

今回転職を支援した方は、新卒で就職した会計事務所にて経営計画の策定支援や、経営会議への参加し経営者と深く関わるうちに、事業承継について方向性を決められず悩みを抱えている方が多いと感じるようになっていました。

会社存続のために重要なことでありながら、着手すらできていない会社が多いものの、解決するための支援ができないことにもどかしさをお持ちでした。しかし、社内事情で事業承継コンサルティングを行うことは難しく、転職を検討されているという段階でした。

会計事務所、事業会社の経理の引き合いをいただくものの気持ちが動かずにいたそうです。しかし私からお送りしたメールタイトルを見て、「まさに私が考えていたことだ!と思いました」とコメントをいただきました。

会計事務所での経験・経歴を拝見し、長年お付き合いしていると企業の経営者も年を取り、事業承継の悩みを持つようになっているのではないかと思いを馳せ、仮説立てし、この方に向けて作成したメッセージが心を突き動かすことになりました。

入社を決めた理由

ポイントは、安心して挑戦できる環境かどうかでした。

転職活動が初めてということで、面接で何を話したらよいのか、質問したらよいのかなどの進め方に不安をお持ちでした。前職は地場に根差した会計事務所で、応募先企業は大手の総合型コンサルティングファームです。

内定を獲得したものの、規模感の違いに入社後に活躍できるのか、不安が拭えない様子でした。しかしながら、大手だからこそ、メガバンク・地銀含めたネットワークがあること、研修制度も充実していることから中途入社者も馴染みやすい環境であることを伝え、徹底的に寄り添い伴走しました。

たとえば、地方拠点の社員の方々とのランチ会をセッティング。面接では聞きにくかったちょっとしたこと(服装、ランチ、働き方など)をざっくばらんに質問できる場を設けたところ、とても安心されていました。

退職交渉の際、上司が場を持とうとしてくれないと悩んでいたときにも、これまでの事例を踏まえて退職交渉事例を伝え、毅然とした態度で臨むようアドバイスしました。退職交渉は難航したものの、最終的には上長にも納得していただき、新卒からお世話になった前職との関係を壊すことなく無事退職することができました。

入社後の感想

初めての転職で入社したばかりは、新たな人間関係、社内のシステム、やり方などすべてが目新しい状況でした。

ご本人の頑張りはもちろんですが、上司や周囲のサポートもあり馴染まれているようです。「新しいことばかりで覚えることも、勉強することも多く不安もありますが、会社のため、お客様のために精一杯頑張っています。私にとっては大きな挑戦でしたが、無事ご縁をいただいて大変感謝しております。本当にありがとうございました。」とメッセージをいただきました。

クライアントからは、事業承継コンサルティングはこれまで地方銀行出身者のみで行っていたが、会計事務所経験者が加わったことで、対応できる範囲が広げられそうだと感じているとのこと。財務・税務面から複数企業の内情を把握していることから、事業承継にまつわる課題感のアンテナを持っているため、早期に活躍されているようです。


初めての転職は誰しも悩むものです。チャレンジしたいという想い、事業承継問題を解決したいという想いを後押しでき、とても嬉しく思います。

ペルソナ株式会社 金子

▼人気記事
どうする経歴書
転職は"魔法の切り札"ではない
オンライン面接(面談)の難しさとカギ
面接が苦手な人に伝えたい3つのこと
若手銀行員に捧ぐ、融資営業ってスゴイんだぞ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?