ふだん映画を観ない人が観た、『悪は存在しない』の感想(ネタバレあり)
映画やドラマといった映像作品は、たまにしか観てこなかった。
画面には生身の人間が映っているのに、そこには意味のあるシーンしかない。主人公がバスに乗って移動している生活の隙間や、トイレでうんこする時間みたいな、物語の展開とは無関係な意味のない時間だってあるはずなのに、その場面はすっかり省かれている。生身の人間がうんこをしないはずはないのに。見せるための切り取り方があって、それが作品というやつなんだろうけど、なんか変だなと子供の頃に感じていた。
一方で、現実も変だ。そこには逆