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小5男子 ピーマンとの激戦

我が家のボーイ(小5)はピーマンが嫌いだ。

微塵切りか千切りにして中華風の味付けならまぁギリイケる。

誰にだって、嫌いな食べ物はある。

そしてそれを食べなくても、ぜんぜん大丈夫。
他のもので栄養も摂れる。
無理して食べる方が身体に悪い。

でも、私はボーイに食べさせようとする。

なぜか?


ボーイがピーマンを「こわい…」と言うから。

眉毛を八の字にしながら
「これ、、ピーマン?うわ、、こわい…」
とか言ってくるから。

妖怪意地悪母さんの血が騒ぐ、、、!!!

「え、こっちのほうが量多いけど、交換する?」

「いや、、大丈夫、、。」

ボーイは丁重にお断りする。

「あ〜ピーマン小さく切るの大変だったなぁ」

「あ、ありがとう、、。」

ボーイは苦手な食べ物を食べるときも母への感謝を忘れない。



頻度は少ないけど、
私が食べたいときもあるので、
月に2〜3回は食卓に並ぶピーマン。

どうしてもと懇願されたら
少しは減らしてやろうくらいのスタンス。

本人が一個はがんばると言うなら、止めない。

食育でも何でもなく、ただの私の意地悪。



あるピーマンの日。

ボーイが「うわ〜ピーマンだ〜」と言った3秒後、
急にボーイがぷぷっと吹き出した。

「なに?思い出し笑い?」

「いや、自分いまピーマン嫌とか言ってるけど、
結婚して奥さんにそんなこと言うのは恥ずかしいなって、、思って、、、笑」

?!

あまりにも突然のタイムトラベルで
ついていけない私。

急にすげぇ飛ぶじゃん。
その視点あるのかよ。
お前今日何したんだよ!

母はよぅ、
ピーマンこわいとか眉毛八の字にしてる息子から
『結婚』と『奥さん』の単語聞くと思わなかったよ!

そこまでの将来想像つくならもっと頑張れよ!!


まぁそんな日もありましたが、
特に克服するわけでもなく
相変わらずピーマンは苦手なボーイ。

昨晩マイマザーjunが夕飯作りに来てくれたんです。

私が仕事終わりjunに電話してメニュー聞いたら
なんとピーマンの肉詰め。

ピーマンのサイズが、、デカすぎる・・・!!

ピーマン料理界の中でも、最大級・・・!!

兵力2くらいのボーイが、
ラスボスに挑むくらいの無茶ぶり、、。


「それ、ボーイ食べれないかも…」

「あらそうなの?さっき聞いたけど、いいよって言ってたわよ?」

ワッツ??

いいよ??

もしや、ゴッドグランマjunにビビっている…?

いや、そんな仲ではない。
私の実家に1週間ほどボーイだけ滞在したこともあったしそれなりに好き嫌いの主張もしていた。

では、なぜ・・・?
あ、"ピーマンの肉詰め"の完成形を知らないのか。
あのピーマンに包丁を入れる回数を。
いつも無数に切り刻まれるはずがまさかの一回で済まされている料理だと知らないのか!!


とりあえずjunにはピーマンのサイズ感を共有するように頼み電話を切った。


帰宅後、食卓に並ぶピーマンの肉詰めたち。

ボーイのお皿にも他の人と同じ数乗っている。


そこには、
「うわ〜」も、
「こわい…」も、
八の字眉毛もなかった。

ただ黙々とピーマンの肉詰めを食べる
ナイスボーイ、いや、ナイスマンが居るだけだった。



人には苦手を克服しようとするタイミングがある。

それは結婚を意識する瞬間と、
ゴッドマザーを超えるゴッドグランマがいる瞬間かもしれない。


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