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彼がいたからデンマークに引っ越した編 「世界一の料理人とレストラン編」

僕がデンマークに住みたいと思ったのは紛れも無く彼の存在だろう。

デンマークの料理人Rasmus Kofoed(ラスムス コーフォード)!

先日書いたアイスランドの旅でもアイスランドへ行った目的が

Björk・歌手(ビョーク)だったようにその人よりもその人が生まれた育った環境に興味があるのかもしれない。

ラスムスを知ったのは世界的に有名な世界料理大会

Bocuse d'Or(ボキューズ ドー)

Paul Bocuse、リヨンに住むフランス料理人でミシュラン星採点が始まった時からずっと3星を取り続けている神的存在。彼が1987年から始めたこの世界料理コンテストは2年おきに開催される。

ギャップイヤーに地方大会が行われアジア予選の大会もありアジアからは4カ国の代表料理人が予選に勝ち抜いて本戦フランスのリヨンに進める。

日本も毎年出ていて数年前に初めて表彰台に上がれた。でも相変わらず北欧勢が強くてその立役者が何といっても彼、

ラスムス コーフォード」だった。

僕がこのコンテストを知ったのはスイス、ジュネーブに住んでいるときだった。ちょうどその時にヨーロッパの予選大会がジュネーブで行われていたが気づいた時には予選は終わっていた。。

見たかった。。。。


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審査員もヨーロッパ各国で星を持つレジンドシェフ

世界の国の代表としてその料理人が選ばれるのだからほとんどの料理人はその店を休むか、休業するかの世界である。

日本の場合は代表選手に選ばれる人は実力や興味があるか、そして店を休めるかにかかってくる。ラスムスが最初に出たときは2005年でその時に銅メダル、そして2007年に銀、2011年を金と制覇している。

最初の写真にあるトロフィーはそのコンテストのものだが3つ揃っているシェフは世界で彼一人だ。「金を初めて母国に持って帰る!」と目指し始めたときに彼はレストランを長期的に閉めることを決めていた。

最終的にはチャンピオンになることが出来たのだが彼の存在で不思議なことに気がついた。日本は競争社会で料理やレストランの競争もすごいはずだ。

1億人以上人口がいる国での競争社会!でもたった500万人しかいないデンマークから世界トップの料理人が生まれてくるのだ。

不思議でたまらなかった。。


デンマークに行くしかない。。。


そして住んで働いてわかった..


それは教育!


デンマークの教育は世界的にも有名だがその子供が小さい時から好きなことを小学校からやらせている。出る杭は潰す日本と真逆で出る杭を応援するのがデンマーク 教育だ。

日本の料理人が本格的に料理人に目指すとなれば専門学校くらいからだろう。早ければ中学卒業したらどこかに弟子入りするかもしれない。でも15歳くらいから本格的にやるのと、小学生のうちからやっているのとではこのように違っているということだ。

彼のレストランはコペンハーゲンにあり、ちょうど日本から友達が来るのをきっかけに行ったのは2012年。彼がチャンピオンになった次の年だ。

今でもボキューズのコンテストは日本でもあまり知られていないだろう。。

彼のレストランはすべてが最高すぎた。


1回転だけなので夜の7時から11じくらいまでいれる。しかも週に4日くらいの営業だったかな。

予約もいっぱいだったし運よく行けた感じだ。


レストランに入ってからは暖炉がある全面ガラス張りの景色が最高の待合室がある。

メインテーブルに行く前にシャンパーン、ワインや手作りのスナックなど3品ほど順番に持ってきてくれてそこで30分くらい最高の景色を見ながらゆったりする。


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そうするとメインのテーブルに案内されてそこから10品くらい!

すべてが繊細で素晴らしくて高級レストランでは当たり前だがテーブルに必ずウェイターが付いている。


料理の運ぶタイミングなどはすべて把握しているし席を外すとすぐに来てナプキンを自然に整える。



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一番興味があるのは世界トップクラスの料理人のこだわりだ。

料理やワインはもちろん、食器やインテリア、そして内装、スタッフに注目するだけでとてもワクワクした。


せっかくなのでワインコースも頂くことにした


ワインコースを頼むとその料理に合わせたワインをソムリエさんが説明しながらボトルから注いでくれる。


気が付くと目の前にはワイングラスがずらり。。

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このラスムスの料理はレストランの名にもなっているGeranium(花)

こちらは食用でピンセット作業


お皿に美しい花がちらばめられていたり見た目も素晴らしい。


オープンキッチンになっているからラスムスの仕事ぶりも見えるし、キッチンの中に入って見学することもそこの中にある椅子に座って眺めていることもできる。。その自由にできるのがすごい!


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レストルームも最高で何時間でも入れてしまうような空間だった。素敵な音楽が流れてアルコールランプが癒されて素晴らしい。

僕たちはレストランに夜7時から11時までの4時間いたのだが驚いたことに全然疲れてない。

お腹もいい具合で満腹で動けないということもない。

お尻が痛くならないこの椅子は何なんだ。。普通レストランで4時間も座っていたらお尻が痛くなるだろう。さすが北欧の最高クラスの椅子なのだと実感した。

そしてミシュラン星も彼のレストランはチャンピオンになった当時でもデンマークで最高の2つ星だった。信じられないけども。。。

フランスが北欧料理を評価していないのか、評価したくないのか。。

NOMAなど世界1になったレストランなどもあったが当時でもミシュランは2つ星だった。でもそれもミシュランだ。。デンマーク人には関係のない。

その後に3つ星になって値段もその当時の倍以上の値段になった。その当時は15000円ほどでコースを食べれていたし、この料理、空間、時間と考えるととても安いと思ったくらいだ。でも最近彼のレストランのサイトを見てみたら今はコース6万円くらいするようだ。

ミシュランの星を取ったりチャンピオンになると世界中のセレブたちがやってくる。ミシュランは日本でも有名だがヨーロッパの人たちはGault&Millau(ゴ・エ・ミヨ)

僕たちは現地でゴミョーと呼び、こちらの方が人気がある。

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黄色い表紙で料理の評価の本、ミシュランは本を買えばわかるがあくまでもドライブのガイドブック。

ゴミョーは料理一筋、料理人からも高評価だ。

20点満点中で今まで20点満点のレストランはでていないだろう。。

最近ではどうなのだろうか。。

調べてみたら日本版も出版されているみたいです!

美味しい物やレストラン巡りが好きな人には

おすすめの一冊です。


少しでもお役に立てたら嬉しいです。


こちらは2011年に行われたボキューズドーの本大会のために作られた動画

大会側は各国の代表movieを大会前に作っている
こちらはそのデンマーク代表のもの

今から10年以上も前になるがやっぱり彼はカッコいい。

彼はこの年に念願の優勝!金を取ることができた。


全国を愛犬と旅しながら地域の習慣や食などをそこにいる人には気づかない素敵な文化などを伝えてより良い楽しい生活になったらいいなと思います。こんな美味しい食べ物や習慣、生活に気付いたらシェアできたらと思います。私たちが知らない素敵な日本を世界にも伝えたいと思います。