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変異株覇権レース(4)

 2024/1/7識別データベースを表1としました。
 昨年の2023/12/24と2023/12/31分の2週間分を含め、2024年がスタートしました。比較に必要な前回データベース、変異株エリスとその後の患者数経過、各期間の国内変異株数上位順のリンク先を表示しましたので、ご利用頂ければと思います。
 今回は、表1、図1、表2をまとめて表示しました。

         表1:定点観測下の2024/1/4識別データベース

*左端列は都市規模別都道府県名、右端列はその平均患者数i、下端行は調査日の平均患者数。
   *ハリス波形は、A6週目6.14から急増し、この頃変異株HG.5.1型の覇権を推測しています。    
*5週目の識別領域は、3,4週目資料欠損により、2週目患者数との増減差によります。

      図1:変異株エリスとその後の患者数経過

*全患者数と都市規模別患者数のスケールは、左右グラフで等しくしました。
*左右グラフ右端上昇部分が表1の C 部分の赤色域に相当すると思われます。
*変異株エリス収束(棒矢印)後右の波形上昇部分が新たな覇権争いを示しています。

      表2:各期間の国内変異株数上位順の推移

*HK.3の変異株首座は尚持続しています。JN.1が2位に上昇しています。

 表1からは、33週目の平均患者数7.38は、ハリス変異株が首座を得てその覇権波形を開始した第6週目患者数の6.14を上回ったことが分かります。図2で示す平均患者数線グラフも相応して今後急増波形を呈することが予測され、変異株ピロラ覇権への開始が予測されます。
 表2を見ますと、HK.3 がこれまでの患者数上昇で トップを果たした役割を疑う余地はないと思われますが、覇権には至らなかったということになります。既に中国では HK.3 は HK3.2 にその首座を明け渡している現実があります。

 表2は、34週目(もしくは35週目かも)の変異株順が、今後の感染を決める岐路を示すものと推測します。都健安研センターが紹介する「世界で検出されたコロナウイルスの変異株の割合」では、JN.3の割合は32%を上回り、2位のHV.1の11%を遥かに超えています。この割合が日本にも適応される感染状況は、ピロラ型感染が変異株多頭性体制ではなく、JN.1型単独覇権であることを推測させます。

                                                                        2024/1/15
                                                                        精神科 木暮龍雄


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