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それでも地球は回る Galileo Galilei

簡単な事実でも、周囲の理解を得たいと思えば思うほど、それは難しくなると当シリーズは実感します。パンデミックコロナの行きつく処を感じて、「感染者数は人口数比化する」と述べると、なんとなく世の中から爪はじきされるような気分を味わうことになり、その実感は強まります。  表題は、Galileo Galilei の有名な呟きですが、青天の霹靂の如き大発見「地球は回る」の事実故に、罪に問われて獄死をした人ならではの想いが伝わります。当シリーズとしては Galileo Galile

    • コロナ感染・定点数化の意味(5)

       上乗せは、厚労省は認めたわけではありませんので推測の段階でしかありません。けれども、Bに上乗せがあったものとしてコロナ感染を振り返りますと、今まで不透明だった課題の幾つかが氷解する気がします。  引用することが多いので、表1を再掲します。      表1:A,B,Cの各定点数、平均患者数、定点患者数  感染者数が人口数比化することの意味  表1は、厚労省による報告は、2024/2/18~2024/2/25 のB=平均患者数のみであることをお断りしておきます。  東京都

      • コロナ感染・定点数化の意味(4)

        引用が多いので、前回シリーズの表1を再掲します。       表1:A,B,Cの各定点数、平均患者数、定点患者数  当シリーズは、東京都のコロナ医療機関数419を都道府県に応分するには、人口数比と患者数比のダブル補正で対応可と思っていました。ところが、都道府県ホームページで知る定点数は、表1中央のB定点数が示すように、神奈川県定点数367をはじめ、ダブル補正した多数のC定点数より多い傾向を示すものでした。人口数比と患者数比以外に補正対象があったのかと当然思うことになりま

        • コロナ感染・定点数化の意味(3)

           平均患者数と定点患者数、及び両者の関係について述べます。「コロナ感染・定点数化の意味」(3)~(4)は、今回の表題のポイントとなります。    表1は、内容を変更しました。人口数差を省略し、前回の当シリーズでダブル補正して得た新新定点数による各患者数を、C=新新定点数による各患者数として追加し、定点数、平均患者数、定点患者数をA,B,C順に並べ、新たに表1として掲載しました。       表1:A,B,C の各定点数,平均患者数,定点患者数  何故、Cによる各患者数が必

        それでも地球は回る Galileo Galilei

          コロナ感染・定点数化の意味(2)

          引用する機会が多いので、前回使用した表1を再掲します。  患者数は、表1の患者数を意味する時は、’患者数’ とします。      表1:A、B定点数に基づく平均患者数と定点患者数  前回シリーズで、定点数がA、Bで異なることを表1で示しました。この違いはその後の平均患者数、定点患者数に波及しますので、この違いが何故生じたのかを検討しておかないと前に進めません。厚労省が、定点数419を都道府県へ応分した根拠を示してくれれば済む話ですが、それは当シリーズの言

          コロナ感染・定点数化の意味(2)

          コロナ感染・定点数化の意味(1)

           今日は、コロナ感染の定点数化とそれによって算定される平均患者数、定点患者数について述べたいと思います。パンデミック終了を感じる頃になって、何を今更と言われるのを覚悟で、定点数化についてまとめておかねばと思うからです。  定点が何故必要になったかと言えば、人手と金のかかるオープンデータが終わり、より手軽な方法で感染状況を知る必要に迫られた為と思われます。具体的には、東京都にコロナ患者を診る419の定点医療機関を設定し、それに順じて各都道府県に定点医療機関を設け、得られた全患

          コロナ感染・定点数化の意味(1)

          先が見えてきたコロナ感染

           例によって、2024/2/18識別データベースを載せます。厚労省の患者数報告が休日で遅れたらしいので、連休を利用して各都道府県ホームページを見わたし、それぞれの患者数を得て表1を掲載しました。休日で報告を遅らせたことに責める気は毛頭ありませんが、都道府県に比べて統括報告者に意欲の無さを感じるのは否めません。        表1:定点観測下の一医療機関の平均患者数  表1は、赤と黒の領域圏を重視して定点観測全経過としました。右側の赤領域は一段落したピロラ波ですが、今後再燃

          先が見えてきたコロナ感染

          ピロラ波

           37週目の2024/2/4識別データベースは、当シリーズの「コロナ感染者数の人口数比化について」投稿のためお休みを頂きました。その間の2024/2/8、都健安研センターは、JN.1型変異株ピロラ波が、全国コロナ変異株数一位になったことを告げています。東京都は、その2週間前にピロラ波が変異株数一位になっていたので、いずれ全国の一位は間近と思っていました。当シリーズも、2週間前から今後のピロラ波感染者数増に備えました。  ところが、表1の38週目の2024/2/11識別データベ

          ピロラ波

          コロナ感染者数の人口数比化について

           今日は、「感染者数が人口数比化すること」についてまとめました。このテーマについて述べますと、屡々その出典元を求められますので、一度まとめておけば、今後はそれをもって出典元に代用可を期待してのことです。  本論に入る前に、感染者数が人口数比化することを、ある日突然当シリーズが思いついたわけではないのをお断りしておかねばと思います。大都市圏に圧倒的に多かったコロナ感染者数が、1年余を経て中小都市圏に波及し、やがて都市人口に比例する時期を経て、最終的に人口数比化を示すに至ったこと

          コロナ感染者数の人口数比化について

          暴走の可能性あり・ピロラ感染

           変異株覇権レース(1~5)は終わりましたが、前回例に倣って、2014/1/28識別データベースを表1としました。変異株エリスとその後の患者数経過を、患者数急増の行政ブロック関東地方の患者数経緯に変更し、国内変異株数上位順の推移の3図表をまとめて載せます。        表1:定点観測下の一医療機関の平均患者数      図1:関東地方の定点観測下の一医療機関の平均患者数          表2:国内変異株数の順位  変異株エリスの支配下に長かった東京都コロナ感染でし

          暴走の可能性あり・ピロラ感染

          変異株覇権レース(5)        

           変異株覇権レース(1~5)は、今日が最終回の予定です。前回例に倣って、2014/1/21識別データベース、変異株エリスとその後の患者数経過、各期間の国内変異株数上位順の推移、の3図表をまとめて載せます。  識別データベースは、全経過を示す表では文字が小さくなって見ずらくなり、今日から対象を定点観測の20週目(2023/10/~2023/10/8)以降の16 週と少なくして表1としました。場合によっては全経過を俯瞰する必要もありますので、状況に応じて定点観測開始からのデータベ

          変異株覇権レース(5)        

          変異株覇権レース(4)

           2024/1/7識別データベースを表1としました。  昨年の2023/12/24と2023/12/31分の2週間分を含め、2024年がスタートしました。比較に必要な前回データベース、変異株エリスとその後の患者数経過、各期間の国内変異株数上位順のリンク先を表示しましたので、ご利用頂ければと思います。  今回は、表1、図1、表2をまとめて表示しました。          表1:定点観測下の2024/1/4識別データベース       図1:変異株エリスとその後の患者数経過

          変異株覇権レース(4)

          変異株覇権レース(3)

           厚労省の2023/12/28予定の定点観測平均患者数報告は、年末年始休日のこともあって年明けになったようです。自治体によっては、当日報告予定の平均患者数はそれぞれのホームページで掲載しているところが多く、それらを基にした2023/12/24識別データベースを表1として掲載します。未掲載県は分かり次第追加修正する予定です。比較に必要な前回2023/12/17識別データベース、関連した患者数推移、各期間の国内変異株数上位順推移等は、リンク先を表示しましたのでご利用頂ければと思い

          変異株覇権レース(3)

          変異株覇権レース(2)

           暫くの間、変異株覇権レースを追うことにします。これが最後と思わせながら、変異株感染は繰り返しやってきます。このまま変異株ピロラ感染を迎えるとあれば、変異株覇権レース期から感染ピークを過ぎるまで、手に取るように経過を見ることができそうです。自然科学の恩恵を多少でも預かった身としては、またかと思いつつも避けることなく、しっかり見届けておかねばと思っています。  前回の表題を変異株覇権レース(1)とし、今回はその(2)としました。 表1として、定点観測下の平均患者数の2023/

          変異株覇権レース(2)

          変異株覇権レース(1)

           定点観測下の平均患者数の2023/12/10識別データベースを表1とします。  右側2列目の第29週の平均患者数が、赤一色となり前回調査時の全ての都道府県平均患者数を超えました。日本国を席捲する異変を思いたくなりますが、平均患者数は、取り敢えず当初目標とした変異株エリスの第6週目の6.14に達していませんし、多頭性にせよ単独にせよ新たな感染を牽引する覇権的変異株を表1から窺い知ることは出来ません。      表1:定点観測下の患者数・2023/12/10識別データベース

          変異株覇権レース(1)

          識別データベース

           前回調査時との平均患者数差を色分け表示した「定点観測による一医療機関の平均患者数」データベースを、略して「識別データベース」と表記することにします。当シリーズとしては患者数増を赤で、患者数減を黒で表し、調査日付を冒頭に併記して利用する予定です。色変化に馴れるまで時間がかかりそうですが、暫く続けることにします。  早速ですが、2023/12/4識別データべースを表1とします。  右側から2列目の28週目の新たな患者数は、26週目より赤数字増、黒数字減が明らかです。コロナ変異

          識別データベース