Yuu

人事系の話題について書きたいと思います。

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最近の記事

リモートを1年経験して見えてきた課題

私の会社でコロナをきっかけに完全なリモートワークがスタートしてほぼ一年が経とうとしています。 ドラスティックに物理的に集まるオフィスを解約するという思い切った経営判断があり、最初はどうなることやらという感じでしたが何とかギリギリ回っています。 通勤や出張が減ったため、生産性は上がったと感じている人も多いようです。 しかし、いくつか問題点も見えてきました。例えば、個人的に感じているのは、、 1.重要だが緊急ではないタスクに手を付けにくくなる問題 2.人事評価が難しく

    • エンゲージメントの高めかた|Visionの浸透

      最近は仕事が忙しく、久しぶりの更新です。 最近は色々なクライアント企業のエンゲージメントを測定し、その改善をお手伝いするプロジェクトに関わっっています。 その中で日本企業のエンゲージメントの課題として、多くの会社で上がる要因があることに気がつきました。それは「経営陣の考え方を組織内にしっかりと浸透させている会社」はエンゲージメントが高い傾向になるということです。 例えば、VisionやMission、Wayにしっかりと魂を込めて、それを軸に社員をまとめ、事業を成長させて

      • キリンの組織風土改革

        11年ぶりにキリンビールがシェア1位となったようです。 大手4社の2020年上半期のビール類推定シェアで、キリンビールがアサヒビールを11年ぶりに抜き首位となった。巣ごもり消費の加速で、業務用に強いアサヒが苦戦し、家庭用に強いキリンが優位に立っている。ノンアルコール商品の需要増など、新型コロナ危機の下で消費に変化が見える。酒類市場の構造転換が始まった。(2020年7月15日「日経ビジネス」より引用) 上記のように、コロナの影響もありますが、実はこれまでに布施社長がリードし

        • 組織知をどう高めるか?

          今回は友人からお題をいただきました。お題は「組織知をどう高めるか?」です。社員がお互いに協力して知恵を出し合うことは組織の成長に繋がる重要な要素ですね。人事の方の関心も高いテーマだと思います。 組織知をどう高めるか?を考えるにあたって、アンチテーゼとして組織知が発揮されていない例を思い浮かべてみました。 以前私はあるベンチャーで勤務していたことがあります。その会社では組織知が全く機能していませんでした。極端な成果主義で、社員同士が協力し合う風土がないため完全に皆が個人主義

        リモートを1年経験して見えてきた課題

          ジョブ型導入の鬼門:計画的にキャリア人材を育てる戦略が出来ていますか?

          筆者が新卒で損害保険業界に入った2009年頃を思い出すと、社内に課長が異常に多いなと感じていました。同期も私も普通に仕事をしていれば、普通に課長にはなれそうだなと感じていたように思います。 当時、私がいたその会社は一度正社員になると「誰もがある程度(課長くらいには)は階段を上がることができる」ことができました。あわよくばもっと上を目指そうという意識が社員の中にはあり、自然と将来のリーダー層のプール人材が育っていました。 会社としては育成のために、長期計画で色々な部署を経験

          ジョブ型導入の鬼門:計画的にキャリア人材を育てる戦略が出来ていますか?

          日本の大企業のエンゲージメントは何故上がりにくいのか?(後編:解決に向けて)

          多くの企業がエンゲージメント改善に向けて取り組んでいます。しかし、多くの会社では大きな改善効果が得られず、「エンゲージメント対策疲れ」が起きているケースも散見されます。そこに陥らないためにはどうすれば良いかを今日は紹介したいと思います。 1.エンゲージメント改善には戦略が必要多くの会社の対策を聞かせていただくと、非常に真面目に網羅的な対策を打とうとするケースが多いように思います。しかし、このように網羅的な施策はリソースが分散することや、関係者が多岐に渡ることからプロジェクト

          日本の大企業のエンゲージメントは何故上がりにくいのか?(後編:解決に向けて)

          転換点を迎えている日本型雇用システム_経団連の2020年経営労働政策を読み解く

          日本型人事制度からの脱却や従業員エンゲージメント向上が人事界隈でホットなキーワードになっています。今日はなぜそれらのキーワードが重要なのか?その背景を紹介したいと思います。 1.経営環境の変化(情報社会→創造社会へ)我々、人類の歴史をひも解くと狩猟社会(第1段階)に始まり、農耕社会(第2段階)となり、産業革命を経て工業社会(第3段階)へと推移してきました。21世紀は情報社会の時代(第4段階)で、ビジネスの世界では工業から情報産業へのシフトやICTにおける業務効率化などが進ん

          転換点を迎えている日本型雇用システム_経団連の2020年経営労働政策を読み解く

          ジョブ型雇用とは何か?

          経団連がまとめた「2020年春季労使交渉の経営側の指針」ではメンバーシップ型(日本型)雇用制度の見直しが掲げられている。また、日立製作所や資生堂、KDDIなどが歩調を合わせるようにジョブ型を廃止し、ジョブ型雇用制度の導入を決定している。 今日は分かったようで分からないジョブ型雇用制度について考えてみたい。 ジョブ型とメンバーシップ型の違いは、企業が従業員に対して強い人事権を持つかが一番重要なポイントだ。具体的には雇用契約においてポストや勤務地を定義せず、人事が任意で決定で

          ジョブ型雇用とは何か?

          日本の大企業のエンゲージメントは何故上がりにくいのか?

          「エンゲージメント」という言葉をご存じだろうか?定義は様々だが、複数のコンサルティングファームで用いられている定義をまとめると以下のような要素が含まれている。 ①組織に対する愛着 ②組織に留まりたいという感情 ③要求される以上に努力したいという感情 エンゲージメントが高い従業員が多い会社は会社への愛着が強くその結果退職率が低くなるだろう。また、強制されなくても会社のために働いてくれるため、結果として業績が高まりやすくなるだろう。 似た概念として従業員満足度やモチベー

          日本の大企業のエンゲージメントは何故上がりにくいのか?