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アラフィフおやじの夏、青春18きっぷ一人貧乏鉄道旅の振り返り(5日目:由布院温泉の古民家旅館)

アラフィフ世代、適応障害で長期欠勤中だった私が、この8月に一大決心をして、青春18きっぷを使い一人貧乏鉄道旅をした時の振り返りです。

前回は、5日目の最終目的地である由布院温泉に到着するまでのお話をしました。

今日は、由布院到着後の時間の過ごし方についてのお話です。

自分振り返りのための静かな時間

これまで丸4日間、質素倹約のドケチ旅を続けてきました。
それはひとえに、この5日目のためにありました。

私はこの旅のクライマックスを、由布院温泉のひなびた旅館でゆっくりと静かな時間を過ごし、温泉に浸かりながら今までの自分を振り返ること、と決めていました。

この旅は、私が適応障害で会社を長期欠勤中(私の会社では、期間が2か月までを「欠勤」、2か月を超えた期間となった時に、「休職」と定義されています。)に決行したものです。

そして、この旅の目的は、単なる観光ではなく、自分が子供の頃に熱量を上げていた鉄道旅をアラフィフになった今、もう一度やってみることで何を感じ、これから自分はどうしていきたいのかを確認することでした。

そのために、この由布院温泉での1泊だけは、他の都市とは別格で、豪華とまでは言いませんが、そこそこ快適に滞在できるレベルの旅館に宿泊しようと考え、その予算確保のために、他の都市での滞在コストを極力最小限に抑えていたのです。

由布院駅から宿までの道

由布院駅を出ると、正面には雄大な由布岳がそびえ、駅からまっすぐに伸びた道路の両側には土産物店をはじめとする商店が立ちならんでいました。

駅前の商店街と雄大な由布岳の風景

メインストリートに沿って由布岳方面に歩いていくと、何となく地酒や地ビールを取り扱っている酒屋が多いように感じました。(単に自分が飲みたかったので勝手にアンテナが高く上がっていただけかもしれませんが(笑))

駅から目的地の宿までは、地図アプリによると1.1km、徒歩12分の道のりと表示されていました。

しかし、地図アプリというのは、時に最短ルートとしてとんでもなく不便な道を通らせることがありますよね。

この時もまさにそうで、宿の直ぐそばまで来ているのに、車も通れないほどの路地を通るようにルート案内が表示され、危なく宿を見落としてしまうところでした。

Webであらかじめ見ていた宿の写真と現地の風景を照らし合わせて、どうやら自分は今、その宿の裏手にいるようだ。と分かったため、その後は地図アプリを使わず、屋根の位置と自分の勘だけで宿の正面の入り口にたどり着きました。

後で分かったことですが、地図アプリに案内されたルートよりももっと簡単で時間の掛からないアクセス方法があり、まだまだAIは人間の頭脳にはかなわないんだなぁ、と思いました。

今夜のお宿

到着したこの日の宿は、湯布院らんぷの宿というところです。

写真にある通り、和モダンで、昔にタイムスリップしたかのようなたたずまいのかやぶき屋根の古民家旅館でした。

ちょっとレトロな空間にあこがれていたのと、源泉かけ流しの温泉が全て貸し切りとのことで、ゆっくり一人静かに温泉に浸かれそうだと思い、ここに決めました。

この黒みがかった木塀、かやぶき屋根の母屋が良い雰囲気を醸し出しています
軒下でネコがくつろいでいる姿に癒されます

この宿には、どうやらネコが3匹住み着いているようでした。(飼い猫なのかなぁ?)

写真に写っている白と茶のネコちゃんは、エントランスを入った時に、ロビーにあった和箪笥の上に、まるで置物のように座っていて、目があってビックリしました。

でも、とても人懐っこくて、この光景を見ているだけでゆっくりと流れる時間と共に癒しを感じました。

チェックインは15時からだったのですが、私は30分前に到着してしまい、まだスタッフの方が忙しそうに準備をしていました。

ですが、私が手持ち無沙汰そうに見えたのか、ご親切に時間より早く部屋に案内して頂けました。

通された部屋は、まさに和モダン。
調度品も和と洋が程よく調和していて落ち着いた部屋でした。
洋風で統一されているより、和のテイストが入ると、どことなくなつかしさというか、安心感を感じるのは日本人ならではの感覚なのでしょうか。

和モダンの落ち着いた室内

重たいバックパックをソファの上に置き、部屋の中の各所に何があるかを確認したら、Tシャツ短パンに着替え、靴から持参したサンダルに履き替え、ラフな格好で街の散策がてら、夕食の調達に出掛けました。

この宿は夕食の提供がなく、街中の飲食店から食事の出前を頼むシステムになっているのですが、私は徒歩圏内にある、地元のスーパー(マックスバリュ湯布院店)に行って食料と飲み物を調達することにしました。

大汗をかきつつ飲み物と夕食を買い込み、往復約2kmを歩き宿に戻った後は、貸し切り露天風呂に浸かり、汗を流しつつ、周囲の緑の木々の葉を眺めてしばしこれまでの行程の事を思い出していました。

列車に揺られながら、子供の頃に鉄道旅にワクワクしていた自分と、今旅をしている自分を対比し、数十年という歳月を経て何を感じたか?

・・・年をとっても未だに鉄道旅をすることに熱量が上がること、日々他人の評価を気にして一喜一憂し、常に気を遣って神経をすり減らしてきたこれまでの会社員生活は、ありのままの自分を私自身が認められずに生きてきた時間だったと改めて思い至りました。

そして、今年初めに自分らしい人生を生きるための助走を開始しようと思い立ったことに、「自分はよくぞこのタイミングで、今後の生き方を変えようという発想が出来たな。」と、自らを認めることが出来ました。

チートデー

ここまで、かなり食事は我慢していましたので、この日は、食べたいものを食べ、飲みたいものを飲む!というチートデーとしました。

飲み物には、まず乾杯用に由布院の地ビール。

由布院の地ビール、旨かったなぁ

そしてお代わり用に350mlの缶ビール1本、チューハイ350mlを2本、更には350mlのハイボール1本。いつも家ではほとんど飲まない私ですが、こんな量でも飲めちゃいました。

おつまみは、鶏のから揚げ、鯖の押し寿司、アーモンドチーズ、それと乾き物(何を買ったか忘れてしまいましたが・・・)

いやぁ。食べたし飲んだし、満腹で大満足でした。

流石にこれだけ飲むと、日々蓄積された疲労もあり、一気に睡魔に襲われ、ちょっとだけと思ってベッドに横になったとたんに眠ってしまったようです。

さて、今日はこのあたりで。

次回は行程6日目、湯布院らんぷの宿の朝からのお話をします。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。




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