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あゝ東京ドーム

先日、KISS日本ラストライブ「THE FINAL TOUR EVER KISS END OF THE ROAD WORLD TOUR 2022」を観に東京ドームに行ってくるよ、という話はしました。
その公演内容は素晴らしい物であり、いずれ興奮が冷め、さらにワールドワイドにおける本当のKISSの終焉がきたとき、あらためて詳しく触れていきたいと思います。

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今回は“東京ドーム”の、さらに“音”の話です。
昔から言われていることですが、東京ドームの音響音質が悪い…というのは当初から事実として語られてきました。反響、というか音抜けがわるく、こもった様な感じになってしまい、クリアに体感できない面があるような気がするのです。
この会場でのライブでは、今回のKISSで3回目になりますが、今までで一番音的な印象は悪かったです。このバンドの場合、特にパイロを焚きまくるという面もあるので、その残響が残ってしまうという欠点も露呈してしまいました。くりかえしますが、ステージパフォーマンスはそれはそれは素晴らしいものだったので、あくまで会場サイドの話としてご理解ください。
思えば、当地にかなり足を運んでいるスポーツ系のイベント…野球やプロレスにおいては、歓声がこだまのようになり、よりいっそう臨場感を盛り上げるような効果があったような気がします。それがPAの巨大な音に対してはそうもいかなかったようですね。

ちなみに、始めて行ったのはもう30年近く前、1995年のTHE ROLLING STONESの「ヴードゥー・ラウンジ」ツアーでした。ストーンズの時は個人的に初ビッグエッグライブということと、友人の友人の友人あたりからの余り券が突然回ってきたみたいなところもあって、かなりはしゃいでいたためw、あまり“音”に執着してなかったというか、とくに“極悪音響”などと思うことはありませんでした。スタンド席の裏の方でしたから、壁際でなにかしらの音対策がされてのかもしれません。とにかく隅から隅まで走り回るミック・ジャガーに関心していたことは思い出します(さらに、もうすぐその年齢に自分もなってしまうという事実に驚愕)。

二度目は2008年のTHE POLICEの再編ツアーです。こちらはアリーナの正面の結構前の方でした。この日は反響のひどさを感じたのも事実ですが、3ピースという最小の編制によるシンプルな編曲と、空間を生かした音像だったゆえ、それほど憤慨するような音質ではなかった気がします。
再編自体の感動もひとしおでしたし。ただし、一部のダブ系ナンバーはやっぱりエコー過剰ゆえのダンゴっぽい“音”で何が何だかわからなかった瞬間があったのも確かでした。

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ご存知の通り、東京ドームは空気膜構造という、内部の気圧を高くすることで天井等を維持するストラクチャーによって建造されています(俗にいうエアドーム)。ゆえに“ドームラン”などという都市伝説が跋扈したりもしました。それは、気圧を変化させて風が起こさせる…などという荒唐無稽なものでしたが、それゆえ、音にもなにがしかの変化があるのではという疑問もわきました。
調べてみますと、気圧で音速は変化しないとのことで、音速が変わるのは気温であるから、一定に保たれているドーム内はむしろ安定しているわけで、内壁や天井といった素材や、その気圧を密閉するがゆえの閉塞的な構造に問題がありそうです。
まぁ、素人があーだこうだ考察しても仕方がないのですが、以降国内に多くの巨大ドーム施設ができたにもかかわらず、エアドームは相変わらずここだけだという事実も、何かしら理由がありそうですね。
まぁ、そもそもライブイベントとしても活用していくという部分の戦略性はあったでしょうが、屋根付巨大球場の建築自体が国内初のチャレンジであった以上、手探りで進めたところもあったでしょうし、結果的にこうなってしまったのも致し方ない部分はあるのでしょうね。

例えば他のドームでのライブでの印象はというと…1999年にSPEEDのドームツアーに行ったことがあるのですが、ナゴヤドームのそれは、さほど気になるほどのこともなく、純粋に内容を楽しんだ記憶があります。
ドームに準ずるという意味でのさいたまスーパーアリーナ(2017年のGUNS N' ROSES)は、やっぱりあらゆるイベントに最初から対応するように作られているのか、むしろ素晴らしい音だったのを思い出します。

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さて、それを踏まえて今後はどういたしましょう。
たとえばオッサンホイホイ…BOØWYブルハブランキ―が再結成したりしたら(ありえませんけど)、この規模の会場でないとさばききれないでしょう。したがって「いざ東京ドーム」よろしく、即駆けつける“御家人”に私はなります。
また、もうドーム常連組といってもいいX JAPANBABYMETALアイマスなんかも次回があって取れるもんなら(←観たくてもまだ観てない勢)、是非行きたいものです。
立地的には超一等地ですし、周りのアクセス環境も良好で、他の施設のように改札大混乱などということもない最高の環境です。ついでに打ち上げもできるw、サウナに入れるw、それなり安いビジホも多い…。
つまりは、なんだかんだと足を運んで“音”に文句を言うのを繰り返していくでしょう。そんなわけで、ここまで含めた一連がデフォあり、ドーム自体が織り込み済みのエンタメととらえてもいいかもしれません。


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