#252 会議が膠着した時にできる一言
教育課程編成あるある
2学期後半から3学期にかけて、学校では「教育課程編成」が行われます。
教育課程編成とは、学校教育の目的や目標を達成するために、教育内容をどうするか、という教育計画を全教職員が協力して作成するものです。校長から全体の方針が示され、それを受け、様々なグループで目標を設定し、具体的な取組を計画します。
さて、ここで「教育課程あるある」が発生します。
「文言」どうする問題
例えば、目標に「規律」という言葉が使われたとします。
ここで、皆さんはどんな印象を受けますか?10人の先生がいて、10人が同じイメージをもつでしょうか?
「まあ、だいたい同じイメージもてるからいいんじゃない。」
ん~、おすすめできません。
教師それぞれの目指す児童像が異なると、教育効果が薄れるからです。ある場面で、Å先生は叱って、B先生は何もしない。これでは、子どもは戸惑ってしまいます。全職員が同じ方向性で教育活動にあたるために、「文言」にこだわることになります。
時間が浪費していく
文言にこだわるのは大事です。でも、会議時間には限りがあります。
「ここは『規律』だと、ちょっと低学年ではイメージできないです。もう少し、レベルの低い段階の言葉にした方がいいと思うんですけど・・・」
「では、どんな言葉がいいと思いますか?」
静まる職員室。
考え中の方、誰か発言するのを待つ方、どうでもいいと思っている方。
ちなみに、教務や教頭は「文言」が浮かんでいる場合が多いです。しかし、全教職員で作成するため、先生方からの発言を待っています。
似た言葉をぶつける
膠着状態を打破するためには、「似た言葉をぶつける」ことがおすすめです。
「あの~、代案ではないんですけど、『規律』じゃないとすると、『規則』とかどうですか?」
ここで、先生方は「規律」と「規則」の違いを考え始めます。
続けて、「きまり」「ルール」など似た言葉を挙げていきます。
「『規律』だと自分で律するところまで求めることになるので、本校の児童の実態から考えると「規則」が適切だと思います。」
比較することで、文言の差異が見えてきます。
同時に、その文言から児童像を思い描きます。
ここが大事です。
お互いの思い描く児童像の共有につながるんです。
つまらない時間の浪費になっている会議で、一言。
これで、会議全体が動き出したら、みんなのためになります。
さらに、よりよい目標設定は、子どものためになります。
ぜひ、チャレンジしてみてください。
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