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仙台GP直前!人形エルフの最新採用カード情報etc

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こんにちは。
通りすがりです。
時間の流れは速いもので、ついこの前お正月だったはずが、気づけばもう2月です。
そして今週末は仙台GPです。
出場される方は最終調整をされている頃ではないでしょうか?
私はというと、先週csに参加してべ8で託宣getできたのでウキウキ&ルンルン気分でエボルヴ遊んでいます。
今期のGPには参加しないので、勝手に優勝予想などをしながら過ごしています。

さて、今回はGP直前編ということで、発売前に書いた人形noteから変化があった部分や、現在の環境についてを中心に、人形エルフの様々なトピックに触れていきたいと思います。
特に、構築編は重要な内容になっているので、忙しい方はそれだけ目を通してみるのもオススメです。

GPに出場しない人も読んでおいて損はない内容になっているかと思いますので、是非読んでみてください。

このnoteについて

このnoteでわかること

⑴最近の人形エルフで採用され出したカードの採用理由
⑵人形エルフ対面で特に気を付けたいポイント

このnoteが想定していない読者

⑴人形エルフがそもそもどういうデッキなのか知りたい人
→公式のYouTubeがオススメです!

⑵最新のレシピを手っ取り早く知りたい人
→公式のcs優勝レシピ報告を見るのがオススメ!

(3)ガチガチの競技勢
→ガチガチにやってる人にとっては既出の情報しかないかも。擦り合わせや確認の為に読むことも有効だと思いますが、もしかしたら読む時間を別のものに裂いてもいいかも。

また、このnoteは全体で約15,000字です。
お時間のある時に読んだり、気になるポイントだけ読んだりしてみて下さい。
それでは、次からが本編です!


現環境のおさらい

今の環境はどのような状態でしょうか?
まず、tier1として突出しているのが「人形エルフ」でしょう。
人形エルフがtier1であることは、ほぼ全ての方に納得して頂けるのではないでしょうか。
次点で挙げられるのが、ナイトメアです。
2cメア、機械メアのどちらも成績を残しています。
今回のGPはトリオ戦ですが、エルフとナイトメアは多くのチームが選択しそうですよね。
ただ、ナイトメアは機械と2cのどちらを採用するのかが非常に難しそうです。
比較的広い対面を見れるのが2cで、人形に寄っていくと機械という感覚でしょうか。
ただ、どちらも強みと弱みが存在しており非常に難しそうです。
各チームがどちらを選択するのかも注目ですね。
個人的には、2cの方が多そうかな~と思っています。
さて、問題は、ここからです。
この2つ以外がほぼ団子状態です。
自然ロイ、リーシェナ、侮蔑の3択の優劣をつけるのが非常に難しいです。
3人目のデッキの読めなさがトリオの醍醐味の一つですよね。
先程挙げませんでしたが、超越、簒奪、フェイスドラ、ビショ、クールといった第三の選択もあるかもしれないですね。
いずれにしても、おおよそこのような環境にあるといって差し支えないのではないでしょうか。

人形エルフから見た環境

GP現環境を大雑把に振り返ってみました。
人形エルフ目線で今回の環境を見てみると、少し、いびつな環境と言えそうです。
何故かというと、人形エルフ最大の敵が人形エルフとなっているからです。
もちろん、ナイトメアも脅威ではあるのですが、人形エルフが最も負ける可能性のある相手を挙げろと言われたら人形エルフになると思います。
そのくらい人形エルフのパワーは凄まじいと考えています。
環境初期は、手探り状態のニュートラルな状態の構築が多かったです。
そこから機械メアが台頭し始めて、カシオペアなどを入れた型が流行り出しました。
そして現在は人形メタのカードを入れた構築が多くなっています。
どのようなカードが入っているのかは、次の構築編で詳しくお話していきますが、人形エルフの構築が人形エルフメタにかなり寄っている印象です。
この辺りを、トリオGPに向けてどのように調整してくるのかに注目したいですね。

人形エルフの構築編

ここからは、発売前ではあまり見かけなかったが、現在はよく採用されている人形エルフのカード達を紹介していきます。

オシャレ女王・ネルシャ

最近の人形エルフの構築の殆どはネルシャになっていますね。
元々、「妖精の調べ」が入っていた枠がネルシャになっています。
理由は以下の通りです。
①2t目に素出しできる
②妖精の調べは操り人形にバフがかからない
③単純な打点
④メアの台頭

1つずつ説明していきます。

まず、①の2t目に出せるというのは分かり易いメリットですね。
今まで採用されていた妖精の調べは、腐りやすいのが難点でした。
非常に強いカードですが、コンボ3を達成できなければ2コストでフェアリーを1枚出すだけです。
非常に手札で腐りやすく、強い代わりに扱い辛いカードでした。
しかし、ネルシャは、単純な2コス2-3の生き物として使用しやすいです。
また、ネルシャが生き残るだけでバフやデバフをかけてきますから、相手としてはかなり厄介です。
ジャンク等にバフをかけることで、3-4フォロワーを生み出せ、いままで無視できたフォロワーを強化することもできます。

次に、②の操り人形にバフが乗らない点ですが、これは当初から言われていたことですので大丈夫かと思います。

そして③の単純な打点の話です。
当たり前ですが、調べが1バフなのに対して、ネルシャは2バフです。
そして、このデッキでは複数のフォロワーが走ることが殆どありません。
疾走で顔を詰めるのはスクナだけの場合が多いです。
そうなると、調べとアナスタシアで7-7のスクナを走らせるより、ネルシャとアナスタシアで8-8のスクナを走らせた方が単純に打点が上がります。
ノアを出した時が唯一、複数体のフォロワーが走るのですが、操り人形には調べのバフは乗りませんし、ロイド・ヴィクトリアを走らせるときは2ppも余っていない状況が多いです。
したがって、単純に調べがネルシャより有効に使える場面が少ないのです。

最後に④のメアの台頭についてですが、これがネルシャを採用している最大の理由になるのではないでしょうか。
エルフが天敵のナイトメアに勝つ方法はなんでしょうか?
私は、アナスタシアを生き残らせることだと考えます。
アナスタシアが次のターンも残ってくれればかなり勝利に近づいているといえるでしょう。
では、アナスタシアを生き残らせようとした時、調べとネルシャのどちらが有用でしょうか?
調べとアナスタシアのバフが乗った場合、スタッツは4-6になります。
対して、ネルシャのバフが乗った場合は5-7です。
この体力6と7の差が非常に大きくなってきます。
まず、機械メアの「禁絶の一撃」で出せる打点が6点です。
調べだと二コラ禁絶で取れたアナスタシアが、ネルシャだと取れなくなります。
次に、2cメアについてです。
2cメアが人形に勝つためには2つの準備が必要になります。
⑴クイックを構えるor欲望の狂信者を置いておく
⑵異界を統べる者を出す
この2つどちらも必要になります。
異界を統べる者で、平均4点のAOEを出したとしましょう。
それだけでは足りないので、何かしらのクイックか狂信者を構える必要があります。
そうしなければアナスタシア盤面を返せないからですね。
そうなった時、体力を6から7にすることで、相手の要求値を1つ上げることができます。
体力が6であれば、狂信者で2点+異界で4枚2cが捲れればOKですが、7になれば異界の捲りが5枚要求になります。
それだけでも大きな違いです。
また、5-7アナスタシアと、6-6スクナのどちらも取るにはかなり手札が揃っている必要があります。
ささやきと魔弾、異界の3枚全てを持ったうえで4pp残しを選択しなければいけません(もしくは狂信者が生き残る)。
そして、メア対面の時、相手がクイック用のppを残していた時には、あえてスクナにバフをかけずにアナスタシアにバフをかけるという選択をとることができます。
仮に相手が夢のささやきを構えていたとしても、アナスタシアにバフを分散させることで、同時にリスクの分散ができます。
人形を使用する方は、スクナにバフをかけられる状況であえてアナスタシアにバフをかけるという選択肢も持っておくといいかもしれませんね。

さらに、今までアナスタシア+スクナの話ばかりしてきましたが、5t目に毎回アナスタシア+スクナを投げられるわけではないですよね。
アナスタシアと2c以下のスクナでないフォロワーを投げるしかない場面はそこそこ発生します。
そうなると、スクナに分散されていたヘイトがアナスタシアに向くことになります。
そうなった場合、仮に相手のハンドに異界がなくとも、2コススペル2枚(例えば轟+魔弾)などで調べでバフされた体力6のアナスタシアを処理することができ、最低限の仕事をさせてしまいます。
しかし、ネルシャによって体力が7になることで、それも防ぐことができます。
このように、5-7アナスタシアを立てられることが環境的に非常に大きな意味を持ちます。
また、何度も触れている欲望の狂信者ですが、3-2スタッツですので、ネルシャのデバフで処理することが可能です。
そういった意味でも非常に環境にマッチしているカードと言えます。
今の状況であれば、調べよりネルシャを採用する人が多そうですね。
勿論、調べには盤面が埋まっていても使えるという利点はあるので、完全な上位互換ではない点には注意が必要です。

ソードエンジェル・エフェメラ

発売後1週間くらいのころ、「私が必要としていたのはエフェメラだったのでは!?」というツイートをして鼻で笑われていたのですが、時代が追い付いてきました。
「時代が追い付いてきた」ということは、その時は間違っていたということですから、トレンドを先取りしてしまうことは威張れることではなく、感覚がズレていて、反省しなければいけないことだなぁと最近思っています。
話が逸れてしまいましたが、エフェメラの採用理由について話していきます。
エフェメラはここ数週間で突如現れたので、なぜ採用しているのか分からない方もいるのではないでしょうか。
枠としては「女神は朝焼けの海に(以下、女神と表記)」と同じ枠だと私は考えています。
突然ですが、人形エルフは何故「女神」を採用していたのでしょうか?
理由はコンボ5を達成する為です。
知恵の光が欲しくて女神を採用していた人は少ないでしょう。
人形エルフはデッキの性質上、1~4t目までは低スタッツのフォロワーを出さざるを得ません。
ジャンク、リーアムなどの低スタッツカードは、往々にして無視されることがあります。
理由は、盤面が埋まっているとコンボが達成し辛いからです。
目の前のジャンクの1点を抑えるくらいだったら、次のターンのアナスタシアのフルムーブの方を止めたいですよね。
そして、今のエルフは調べではなくネルシャを採用しています。
今まで1枠埋まっていても問題が無かった5t目のフルムーブが、調べをネルシャにしたことによってできなくなってしまいました。
また、ジャンクなどのフォロワーが生き残り易い理由はもう一点あります。
それはオーキスの表進化です。
これの存在により、ジャンクやリーアムを上踏みするという選択肢を相手が取り辛くなっています。
そのことが余計に盤面の放置を助長して、5t目にパーツはそろったのにコンボ5が達成できないという状況になります。
そこで必要なのが、「盤面を埋めない低コスト」の存在でした。
そこでよくピックアップされていたのが女神でしたね。
しかし、女神の評価は人によってかなり分かれます。
私は一時期、本当に弱いカードだと思っていました。
今は一番強いカードだと思って未だに採用しています。
私個人の感想ですら、ここまでブレるのですから、各プレイヤーの価値観はより様々に分かれて、かなり低い評価をする人もいるでしょう。
低い評価をする人の主な理由としては、調べと同じく腐りやすい点が挙げられます。
調べと比べて、知恵の光としての使い方があるのでまだマシではあるのですが、アナスタシアを引けなかった場合の腐り具合は尋常じゃなく、活きるポイントが局所的すぎるのが難点です。
また、ハンドに女神があってppが余っていたら直ぐに使用してしまうプレイヤーが多いのも一つ理由として考えられます。
私自身、女神の評価がかなり低かった時は、ppが余ったらすぐに知恵の光として使用していました。
勿論、ハンドが事故っていれば迷わず使うべきなのですが、その「事故っていれば」のラインが非常に難しいんですよね。
早めに見切ってしまったせいでアナスタシアのコンボ5が達成できなかったり、早めに使用しなかったせいで酷いハンドで5t目を迎えてしまったりと、非常にシビアな判断が求められます。
また、このシビアな判断に明確な正解を出し続けられるプレイヤーはあまり多くないでしょう。
分かり易い正解があるのではなく、非常に繊細な期待値判断を要求されます。
そんなカードを使用したいですか?という話です。
ちなみに私はそういうのが大好きなので未だに採用しています。
ただ、シンプルに使用できて、シンプルに強いカードがあったらそっちを採用したいですよね。
そこで注目されたのがエフェメラでした。
最初の段落で述べた通り、現在は人形エルフ環境です。
エフェメラの指定攻撃を付けることは比較的容易になってきました。
特に、人形ミラーで後手を踏んだ時ですね。
相手が横に全力展開をした後、エフェメラで指定攻撃を付けてしまえば、1コストで盤面を埋めずに3点フォロワーに与えられます。
1コスで烈火の魔弾を打てたと思えば、強すぎますよね。
また、自分の盤面が埋まっていなかった場合はアナスタシアのバフものって、4-2の突進フォロワーになります。
相手の盤面が3枚以上であれば、お手軽ヴィクトリアの完成です。
アナスタシアのフルムーブ時の難点であった相手の盤面に触れられない問題を解決してくれます。
後3か先4でやることがなかった相手がオーキス進化全部縦置きを選択してきたとき、エフェメラを投げてオーキスだけ取ればヴィクトリアを温存できます。
このように、人形ミラーで絶大な効果を発揮するので、盤面を埋めない低コストとしての価値が非常に高くなっています。
勿論、調べがネルシャになったのと同じように、5t目以外に普通に出せることも利点の1つですね。

また、環境への刺さりが非常にいいです。
人形エルフの天敵である機械メアに刺さりまくるのは容易に想像できるのではないでしょうか。
それだけなく、リーシェナ、自然ロイなどのtier1以外のデッキへの刺さりも非常にいいです。
アナスタシアスクナのフルムーブをしながら、縦置きベイリオンに触れられると思うと恐ろしいですよね。
リーシェナの、狂信者やタキオンに触れらるのも大きなポイントです。
人形エルフはタキオンが取れないと詰む可能性が高いので、確実に処理しておきたいフォロワーです。
相手目線、exエリアにヴィクトリアがいるかどうかで立ち回りが大きく変わる局面があります。
「ヴィクトリアがあるから殴る」「ヴィクトリアがないから殴らない」という判断がおきるのが人形を相手にしている時に発生します。
しかし、このエフェメラがその選択の裏目になることが多いです。
ヴィクトリアがないから取られないと思って縦置きしたフォロワーを、フルムーブしながらついでにエフェメラで取られてしまうと非常に苦しい状況になります。
GPに参加される方は、今までのヴィクトリアがいるorいないという判断基準に加えて、エフェメラが採用されているかもしれないという裏目も考慮した上で縦か横かの選択を考える練習をしておくと良いかもしれませんね。

エンシェントエルフ

いまさら過ぎて特に書くことがないでおなじみエンシェントエルフさんです。
エルフの2コストフォロワーの中で一番強いのは、全員が承知していると思います。
ただ、なぜ人形エルフに入ってきたのか?という話がポイントですね。
まず、機械メアが流行ったことが理由の1つとして挙げられるでしょう。
機械メアが流行った時のカウンターとして用意されたのが、カシオペアでした。
カシオペアほど機械メアの急所を捉えるカードはないといえるのではないでしょうか。
しかし、カシオペアを強く使用する為には、ある程度ハンドが潤沢である必要があります。
そこで白羽の矢が立ったのが、収穫祭エンシェでした。
エルフでハンドを増やすといえば、このセットですよね。
ただ、次第に環境から少しだけ機械メアが減ってきました。
減ったといっても微々たるものですが。
そうなると、カシオペアのバリューが少し下がりますよね。
また、カシオペアは万能カードに見えて案外使い辛いところもあります。
5t目にカシオペア置いてるくらいだったらアナスタシアのフルムーブしておけばいいのでは?という場面があるのが分かりやすいですかね。
もちろん、強いカードですのでこれからも採用していく人もいるかとは思いますが、機械メアが流行っていた週と比べると少し採用率が減った印象です。
話がカシオペアに逸れてしまいましたが、ここで話したいのはエンシェントエルフです。
エンシェントエルフを採用した方は、あることに気づきます。
それは、「フラワードールよりエンシェの方が強くね?」ということです。
フラワードールの評価については、前々からかなり意見が割れていました。
3積み派の人々も、フラワードールが強い!という論調よりも、わざわざ減らしたり不採用にする理由がないというような消極的な理由によって採用をしていた人が多かった印象です。
フラワードールはラストワードと、3-3を使い回せる点は優秀なものの、それ以外の魅力があまりなく、人によってはかなり低い評価を付けている人もいます。
私は現在3積みを続けていますが、絶対に変えたくない枠かと聞かれるとそうではないと考えています。
では、フラワードールの代わりに誰がいいのか?
その答えがエンシェです。
まず、従来より1コストのフォロワーが増えてきました。
ジャンク、ミツェル、スクナ、そしてエフェメラ。
これによって、先2で3-3エンシェが立ちやすくなりました。
また、今の環境はベビーエルフメイのような1t目から縦置きスクナを取ってくるようなカードがほとんどいない為、少し強気な1コス使用がしやすいのが追い風になっています。
ただ、一番の理想はジャンクの使い回しですね。
そして、先2の縦置き3-3エンシェも、先3の横にした5-5エンシェも人形側が綺麗に取れません。
よって、エンシェの5点を防ぎようがなく、甘んじて顔で受けるしかないという状況がかなり発生しやすいです。
ただでさえ、ミラーマッチの先攻を取られているのに、エンシェまで立てられたらたまったものじゃありません。
このエンシェの恐ろしさは、想像に容易いでしょう。
また、先述の通り、ネルシャやエフェメラを採用したことから、エルフからスペルが減っています。
これは、盤面が埋まり易く、コンボ5が達成しずらくなることを意味するのですが、それをエンシェは5-5守護を立てながら2面も枠を空けてくれるようになります。
これは非常に優秀で、例えば後5のアナスタシアフルムーブに合わせて、スクナの代わりにエンシェを置いても、6-6守護という意味の分からない最強カードが盤面に出来上がります。
エンシェの強さはここまでの説明で伝わったのではないでしょうか。
ただ、採用し辛い理由もあるので合わせて説明しておきます。
分かり易い不採用理由として、1コストが少ないという点が挙げられます。
ミツェル、エフェメラあたりの1コスフォロワーを採用しているレシピであればエンシェを採用しやすいのですが、1コスフォロワーがジャンクとスクナしか採用していないようなレシピでは必然的にエンシェのバリューが下がっていきます。
よって、エンシェを採用するということは、同時に1コスフォロワーの採用率を上げるということがセットで必要になってきます。
これら1コスフォロワーをそもそも採用したくない人にとっては、エンシェの採用は取り辛い選択肢になってしまいますね。
また、エンシェを入れる場合は往々にしてフラワードールが抜けやすくなります。
理由は先ほど示した通りですね。
そうなると、今まで置けていた人形が1枚減ることになります。
フラワードールの価値を重めに見ている人にとっては、エンシェは少し採用し辛いカードになります。
エンシェントエルフは、それ単体だけで採用を決められるタイプのカードではなく、エンシェを入れる=何枠か変更が必要なタイプなカードであることを念頭に置いておかなければなりません。
「エンシェを入れたことによってデッキのバランスが崩れそう」ということを懸念する人もいそうですね。
強いことは間違いないのですが、GPではどの程度の採用率になるのか注目のカードかもしれません。

キングエレファント

脇フェチケモナー大歓喜でおなじみのキングエレファントさんです(以下、象と表記)。
ここ2~3週間で採用が増えてきました。
理由は、新しい打点を作れるという点にあります。
自然エルフの時に、「こっちの出せる打点が読まれちゃうの弱いよね~」という話があったのを覚えていますでしょうか?
自然エルフというデッキの性質上、1tで出せる打点が読まれやすいので「このターンは顔で受けちゃっていいや」というような判断がされやすいという話です。
これは、人形エルフにも言えます。
というか、本当は殆どのデッキが打点を読もうと思えばある程度のレンジに限定できるのですが、エルフは比較的そういう要素が強めかもしれません。
オーキス裏の打点、ノアの打点、スクナの打点、人形側の打点をピッタリと読みやすいデッキタイプです。
そこで意識外の象の登場ですね。
もうすでに採用されだしてからそこそこ経ってしまったので、意識外でなくなってしまった点が少し懸念材料でしょうか。
これも、先ほどのエンシェ収穫祭+カシオペアが流行った時期に登場しました。
ハンドが潤沢に増やせるなら、象を採用するのも理解できますよね。
スクナを警戒して夢のささやきを構えていたのに、象さんが脇を見せつけながら走ってくるのですから頭を抱えるしかないでしょう。
そういった、相手の予測をズラせることが利点ですね。
また、ロングゲームになってしまった際の最終手段としても使用できます。
人形エルフですが、偶にロングゲームになって打点が足りなくなることがあります。
相手が回復や除去を多用するタイプのデッキだった場合ですね。
そうなると、デッキの中にもう相手のライフを削る手段が殆ど残っていないというような状況が発生しかねません。
しかし、象を入れておけば、最悪、象進化でどんな状況からも無理やりリーサルを決め込むことができます。
10t目に、相手がノアもオーキスもケアしてきたとしても、象まではケアできない場合が殆どです。
最強のリーサルプランとして象が考えられるでしょう。
また、6t目にポン置き象という使い方があります。
分かり易いのが人形ミラーの時ですね。
今の人形エルフは、縦置きの大きいフォロワーを取れないという弱点があります。
7-7の縦置き象を取れず、次のターンに進化されてそのまま負けという展開もあり得ます。
ミラーで不利な状況になってしまった時、最後の抵抗手段として象が活躍する場面もあるでしょう。
そんな最後のリーサルウェポンとして象の採用があるかもしれませんね。
ただ、ハンドが潤沢でないとバリューが低い点、コンボを考えると邪魔な点、少し腐りやすい点、既に警戒されてしまっている可能性がある点などを考慮して、採用・不採用を決定しなければいけませんね。
GPに参加する方は、相手が人形だった時、オーキスやノアの打点計算だけでなく、象も片隅に入れておいて、相手のハンド枚数をチェックすることも忘れずに行っておきましょう。

相葉夕美

紹介するカードはこれで最後になります。
最近よく見かけるようになった相葉夕美です。
人形エルフは、元々、除去能力に不安が残るデッキタイプでした。
先程の縦置き象に触れられない話などが顕著な例ですね。
そこで、環境当初はローズガーデンキーパーを採用している人が多かった印象です。
しかし、人形を実際回してみて気付いたのは、コンボ3をキーパーで達成している場合ではないということでした。
それに多くの人が同じタイミングで気づき、キーパーを入れるならエイシンフラッシュか相葉夕美を入れようとなっていきました。
バウンスするという除去方法が弱いと感じるかどうかで、エイシンフラッシュの価値は大きく変わります。
バウンスは除去を出来ているようで、1tのズレを生んでいるだけだという見方もあります。
もちろん、その1tのズレが大きいのですが、人形エルフというデッキはそれが少しだけ有効でないデッキタイプといえるのではないでしょうか。
理由は、縦置きの高スタッツフォロワーを取れるのがヴィクトリアだけだという点にあります。
例えば、2cn対面で後3でルルナイ進化されたとしましょう。
先4でエイシンを投げても、また後4でルルナイ進化されてしまいます。
そして、先5でヴィクトリアでルルナイを取るというムーブは正直強くないですよね。
もちろん、ハンドに戻すことで後4に沈黙の詩+2pp残しというムーブをさせないという利点はあるので、一概には言えませんが……
ただ、3~4で効果的にエイシンフラッシュを使用しきれないと投げ所を失ってしまうんですね。
5t目以降はアナスタシアのムーブをしたいですから、中盤以降に確定除去カードを投げている状況はむしろ好ましくないといえるでしょう。
そして、今は人形環境です。
人形メタのみを考えた時、エイシンフラッシュよりも相葉夕美の方が有効的だと考える人がいても普通ですよね。
ということで、最近、相葉夕美を採用している人も以前より見る様になりました。
ただ、個人的には相葉夕美はミラーに寄り過ぎているようにも思えるんですよね。
もちろん、欲望の狂信者は取れますし、機械メアには二コラ以外は夕美でいいので、相葉夕美が最適と言われれば分かるのですが、とはいえ体力3以下という条件が致命的に噛み合わなくて最悪な結果を生まないか少し不安に思ってしまいます。
この辺りのどの確定除去枠を採用するのか?という点に関しては様々な意見や考えがあるでしょうし、色んな選択肢があって当然だと思うので、GPではどのようなカードが活躍するのか楽しみですね。
ちなみに、私はクリスタリア・リリィを採用しているのですが、私以外に採用しているレシピを全くと言っていいほど見かけなくて、自信喪失しかけています。
強いと思うんですけど、あまりにも見かけなさ過ぎて、やっぱ違うのか……となっています。
環境との感覚ズレが最近の悩みです。

人形エルフのプレイ編

さて、ここからはプレイ編です。
とはいえ、特段新しい情報はないかもしれません。
一応の確認という感じですね。

表オーキスケア

これはもう多くの皆さんが知っていますね。
オーキスの表進化があるので、縦と横をシビアに考えなければいけないという話です。
例えば、ミラーで先3にジャンクだけ顔殴りというようなプレイはあまり良くないと考えられています。
返しのターンでオーキス進化をされて、ロイドを置かれてしまいます。
当然ですが、人形エルフでロイドを置けるのは、決闘とオーキスだけです。
ヴィクトリアが置かれるのはケアしようがありませんが、ロイドはある程度ケアができます。
ロイドは2回復に2-4の守護持ちです。
仮に、ロイドをフォロワーで殴って取るとしたら、ロイドに計6点分の打点を吸われることになります。
もちろん、除去効果でロイドを破壊することも可能ですが、それでも2回復はされてしまうわけです。
そうなると、ジャンクで殴ったことで相手のライフを1点増やしたという状況になってしまいます。
わざわざ相手のライフを増やしてあげることほど馬鹿げた話はないですよね。
ですので、先3~5にかけてのフォロワーを横にするという行為は、相手のオーキス表進化という裏目を考慮した上でプレイする必要があります。
もちろん、毎回相手のハンドにオーキスがあるわけではないですから、オーキスをどのくらいの確率で相手は持っているのか?という評価軸も必要です。
ただ基本的には、オーキス表進化されても得だと思えるなら殴り、オキース表進化されたらヤバいと思えるなら殴らずにターンパスという判断をすることになります。
先程のようなジャンクの1点のみというようなことであれば判断するのは簡単ですが、デッキによってはかなりシビアな判断が必要な場合があると思います。

1つ、実例を挙げて考えてみましょう。
人形vsクールで、クールの後3。
人形が先3で決闘を打ってターンパス。
どちらも盤面が空な状況で、島村卯月の進化をします。
卯月の効果で本田未央を盤面に並べた時、どうしたほうが良いでしょか?
私は、未央で顔2点詰めるよりも、どちらも縦置きにした方が得になりやすいと考えています。
卯月、未央の2体が縦置きになった場合、人形側がその2体を同時に取る手段はほとんどありません。
そうなると、ヴィクトリアを消費して、どちらかを取ることになるのですが、これが究極の選択になるんですね。
卯月を取らなければ4-4が残る。
未央を取らなければ、4コス渋谷凛という最大の裏目があります。
ハンドに渋谷凛がいたら未央を殴らない人は多いと思うのですが、いない状況でもどちらも縦置きという選択肢をオススメします。
次のターンに、未央以外のフォロワーと同時に殴ることで、結果的に未央が生き残り易くなります。
後3で未央が殴れば確実に処理され与えられる打点は2点のみですが、一旦縦置きを選択することで、次のターン以降生き延びる可能性が出てきます。
そうなれば、目先の2点を我慢したことで4点、またはそれ以上の打点が出せるパターンが増えますね。
しかし、未央を横にしてしまうと、ヴィクトリアで卯月を取って、オーキスで未央を取って、相手のexエリアにはロイド2体が残った状態で5t目を迎えることになってしまいます。
こうなるとかなり厳しい状況ですよね。
いま挙げた例は、比較的分かり易い例だと思いますが、考え方は様々なパターンで応用できると思います。
もちろん、今紹介したのはあくまで私個人の考え方です。
今の話を妄信せずに、ご自身で一度しっかり考えて、間違ってると思ったらすぐに忘れて下さい。
もし、「〇〇だから、通りすがりの考えは間違いじゃないかな~」というのがあったら、リプ等で教えて頂けると、私のためになるので、よろしかったらお願いします。
私の考え云々は置いておいたとしても、自分のデッキが人形と対面したとき、先3~5にかけての縦か横かの判断を、ある程度、事前に考えておくと試合での判断がスムーズになるかもしれませんね。

また、人形側が後手だった場合、後5にアナスタシタ+0コス+1コス+オーキス表進化からロイドを置くことでコンボ5を達成できてしまったという状況が発生するので、一応頭の片隅に入れておくといいかと思います。
人形が先5の場合は0コスが2枚必要になりますが、ほぼ同じムーブが可能です。
いずれにせよ、盤面に横のフォロワーがいることで、5t目にアナスタシアを出しながらオーキス表が飛んでくるパターンもあるので視野に入れておきましょう。
もちろん、5t目以降はそれ以外の動きもあるので過剰にオーキスケアをしても大きな損になる状況があります。
ただ、最初から視野にいれた上で行動するのと、何も分かっていない状況で判断するのは大きく変わるので、知っておくにこしたことはないですね。

また、カードゲームはどこかでリスクを負わなければいけないゲームです。
「オーキスがもしあったら」というリスクを背負ってでも、それを割り切って殴りに行かなければ勝てないというデッキもあるかもしれません。
オーキスのケアができても、相手のハンドにオーキスがある確率を考えたら殴った方が得だという状況もあると思います。
「オーキスを知らないから横にしてしまった」でも「よく分かんないけどオーキスがあるからとりあえず縦にしとこう」でもない、意図をもった縦と横を選択ができるといいですよね。
ただ、それが正確にできる人ってどれだけいるの?とは思います。
私は全然分からない状況が多くて、未だに手探り状態です。
ただ、この話はデッキのピン刺しカード何にしようかというようなことより勝率に直結するのでは?と思っています。
「カードに触れないけど時間はある!」という時に、脳内で考えておくのもいいかもしれないですね。

大まかなリーサル計算

ノアとオーキスの打点計算は比較的やりやすいです。
人形側の盤面が空だったとき、ノア進化で操り人形4体を出した場合に出せる打点は8点です。
そこに、ロイドとヴィクトリアがいた場合に打点が伸びていきます。
また、8t目以降は決闘とノアが同時使用されることもあるので注意が必要です。
例えば、後9であれば、ノア→決闘→ヴィクトリア,ロイド→スクナ進化で合計13点を出すことが可能です。
オーキスの計算はもっと簡単ですね。
ただ、自分の盤面が空になっていたとしても、自然の導きによって人形を自壊させることで打点を伸ばせる点については注意が必要です。
いずれにしても、8t目以降のかなり試合が伸びたときの話ですから、そこまで事前に考えておかなくても大丈夫かと思います。
こういった状況ですので、先述した象が光る場面があるということですね。
ただ、象が明確にノアやオーキスより打点が出る場面もあまりないので、単純に打点を出すカードが一種類増えているかもという認識でいい気もします。

話は変わりますが、人形対面は、最後の最後で、ノアをケアしたらオーキスが裏目、オーキスをケアしたらノアが裏目という状況になりがちです。
ここが人形の強さなのですが、対面している側からしたら非常に厄介です。
当然ですが、ミツェルやリーアム、フラワードールで回収した札はいつも以上に気を遣って確認しておきましょう。
序中盤にドールでオーキス回収していたのを、集中し過ぎて忘れてしまったというようなことがないようにしなければいけませんね。
公開情報もなく、墓地に落ちている枚数も同じとなるといよいよ丁半博打です。
もちろん、オーキスもノアもどちらも持たれていたら仕方がないですが、その場合を考えても仕方がないので、今までの動き、プライヤーが悩んでいた場面などを思い出しながらどちらに賭けるか決めることになります。
最後の最後に、非常に対人ゲームらしい要素が要求されるのが人形エルフの面白さかなと個人的には思っています。

フィーナの破壊効果

書くタイミングがなかったので最後になってしまいましたが、内容としては非常にシンプルです。
フィーナの1コス破壊で、スクナが破壊される可能性を頭の片隅に入れておきましょうという話です。
意気揚々とスクナを投げたけど、フィーナで思考が完全停止なんてことがないようにしてきましょうという話ですね。
これはケアもなにもない場合が多いので、そこまで気にしなくてもいいと思います。
また、フィーナの破壊効果は「1コスト」のフォロワー限定です。
ヴィクトリアやロイドは破壊できないので気を付けないといけないですね。
正直、さっきまでの話を読んでいた人に向けてわざわざ書くような内容でもなかった気がしますが、書くタイミングを完全に失っていたので、最後に蛇足的に書いておきます。

さいごに

さて、ここまで色々書いてきましたが、少しでも誰かの参考になっていれば嬉しいです。
環境初期の人形の構築とそこそこ毛色が変わってきているので、GPで久し振りにエボルヴを遊ぶよーという方を仮想のターゲットにして書いてみました。
GPまで残り数日、今回のGPはどんなデッキ、どんなプレイヤーが活躍するんでしょうか。
出場しないのにワクワクしてしまっています。
1弾当初からずっと遊んでいますが、エボルヴは本当にずっと楽しいですよね。
色んな取り組み方、遊び方があって、各々の好きなように楽しめるのも魅力の一つです。
そんな中で、GPは競技的にプレイしたい人にとって最大の場ですよね。
もしこれを読んでいる方の中にGP出場される方がいたら、好成績を祈っています。
私も、4月からは関東の方に引っ越して、生活環境も変わる予定なので、今までより多くのcsやGPなどに出たいなーと考えています。
もしどこかの大会でご一緒することがあったら、その時は宜しくお願いします。
以上、仙台GP直前の人形エルフnoteでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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