『インドラネット』by桐野夏生
桐野夏生の『インドラネット』読了。
今回の舞台はカンボジア。
幼馴染だった美貌のきょうだいの消息をつかみに、主人公がカンボジアへ向かう、それにまつわる物語・・・なのだが。
一体、どんな方向へと誘うストーリーなの?と訝りながら読み、どんどん増えてくる得体の知れない登場人物に加え、消息のつかめないきょうだいの父親が反政府側の政治家であったことなどがわかるにつれ、さすが桐野夏生だなぁ面白くなってきたわ・・・と思った。
でも、ラストにかけて失速。
・・・したように私には思えた。
『日没』もそうだったけれど、あとで付け足したか書き換えたのでは?と思うくらいの違和感。
桐野夏生の小説ってもともと後味の悪いラストが持ち味だけれど、うーんそうじゃないんだよねぇと思うことが増えた。
なんだろうなぁ。
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