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やっぱり相性もあるから

今日、ネットで読んだ記事がなかなか良かった。
流し読みしたので、どこの出典だかわからなくなってしまったのですが💦

内容は、大和証券のシンガポール事務所がプライベートバンキングの業績不振で閉める寸前だったところを、起死回生のテコ入れで蘇ったという話。

閉めてしまう前にもう一度だけチャレンジをと、英語力堪能な数人を送り込み、鋭意営業に回るも欧米人の富裕層には母国もしくは欧米諸国のPBがガッチリ取り込んでいて、新たな日本企業の参入は難しい。
それではと、日本人富裕層へ営業をかけるもこれまた既存の投資銀行と取引があるので、日本企業だからと直ぐに応じてくれるわけでもない。

八方塞がりのなか、それでも地道に営業を続けていたところ、ある日本人顧客見込みからちょっと助けて欲しいと連絡があった。
行ってみると、他社のレポート(当然英文)を説明して欲しいという。英語はわかるが、金融用語はよくわからないから詳しく説明してもらうと助かると。
他社なので、完全にはわかりかねるとエクスキューズを取ったうえで、噛み砕いて説明するととても感謝されたそう。
この時点では、特にメリットはない。

ただ、日本人とは何かしてもらったらお返しをしようと思う傾向が強く、頼みごとに応じるようになって、少しずつ取引を任されるようになった。
これを機に、お客様の要望にはなんでも応えようと専門外のことも含めて声がかかれば応じたとのこと。
子供の学校選びの相談、旅行の手配、家族のアテンド、ときには新しく買ったテレビの設定までしたこともあったらしい。
欧米の金融機関担当者はもちろんそんなことはしない。
そういう、細やかな対応から信頼を積み重ね、顧客が広がり、今や大和証券シンガポールは、海外拠点の中でもかなり成績優秀なのだということだった。

日本人富裕層は、欧米の金融機関からするとそれほど上顧客という扱いでもないことが多く、そこをうまく日本企業として対応できたらしい。

それと、付き合っていて気持ちの良い顧客と長く信頼関係を結べるよう心を砕いたことにあるという。
私自身も仕事をしていて、同じように思っている。気持ちよく付き合えるお客様と取り引きをしたいなと。
正直なところ、こちらにだって選ぶ権利はあると思うのだ。
契約をいただいて、それから長いお付き合いになるのだから、選り好みはしないまでも気持ちよく付き合える方がいいよね。
そういう相手であれば、できる限り力になりたいという気持ちは自然と出てくるもの。
数字だとか、現実的なメリットだけではなく、そういうところもやはり大切にしていきたいなとあらためて思った記事でした。

そうは言っても、色々なひとがいるんですけどね…。

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