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【歯石に秘められた過去の健康状態と病原菌の謎を解く】歯石を分析して古代人の健康を調べるぞ

歯石の重要性と古代の情報源

歯石は、口腔内の細菌や食物の残留物が固まってできるものですが、それだけではありません。DNAやタンパク質といった分子情報を保存し、個人のライフヒストリーを映し出す貴重な情報源でもあります。歯石を分析することで、古代の人々の健康状態や病気に関する情報を知ることができるのです。

研究の背景

歯周病は現代の人々が歯を失う主な原因の一つですが、過去に生きた人々も同様の病気に悩まされていたことが分かっています。今回の研究では、約1000年前のオホーツク文化期に生きた人々の歯石を分析し、当時の口腔内細菌や健康状態を調べました。オホーツク文化は、サハリン、オホーツク海沿岸、北海道北東部、千島列島にかけて広がっていた狩猟採集民の文化です。

具体的な研究内容

研究対象となったのは、1992年に北海道礼文島の浜中2遺跡から発掘された女性の古人骨(HM2-HA-3号)です。この女性は、歯槽骨の高さが著しく低下し、進行した歯周病の状態にあったことが確認されました。私たちはこの女性の歯から歯石を採取し、質量分析を利用してプロテオミクスを行いました。これにより、歯石に含まれるヒト由来および口腔内細菌由来のタンパク質を同定しました。

研究結果の詳細

プロテオミクスの結果、ヒト由来のタンパク質81種類、口腔内細菌由来のタンパク質15種類を同定することができました。特に注目すべきは、現代の歯周病の原因として知られる細菌(Porphyromonas gingivalisやTreponema denticola)由来のタンパク質も見つかったことです。これらの細菌は、レッドコンプレックスと呼ばれ、歯周病の主要な原因菌とされています。

過去の健康状態と現代医療への影響

今回の研究から得られた知見は、過去の健康状態や疾患の理解を深めるだけでなく、現代医療にも貢献する可能性があります。歯石から得られる情報は、過去に生きていた人々の健康状態や生活習慣を詳細に解明するための貴重な資料です。これにより、口腔内細菌がどのように進化し、現代の疾患とどのように関連しているのかを理解する手がかりとなります。

今後の展望と社会的意義

私たちの口腔内は多種多様な細菌が共存する複雑な環境です。これらの細菌が病原性を獲得した時期や進化の過程については、まだ多くが謎に包まれています。今後の研究が進むことで、口腔内細菌の進化の歴史が詳しく解明され、現代の歯科医療においても新たな予防策や治療法の開発につながるかもしれません。

今回の研究では、過去に生きた古人骨を対象とし、その健康状態を調査しました。こうした研究は、過去の生活や病気の実態を理解し、現代の私たちの健康維持に役立つ知識を提供するものです。研究を進める上で、過去の人々の遺体に対して常に最大限の敬意と配慮を持ち続けることが重要です。

まとめ

歯石に含まれる分子情報を解析することで、過去の人々の健康状態や病気に関する新たな知見が得られました。1000年以上前のオホーツク文化期に生きた人々も現代と同様に歯周病に悩まされていたことが確認され、これらの情報は現代医療の発展にも寄与する可能性があります。過去の健康状態を詳細に解明することで、私たちの生活や健康をより良くするための手がかりを得ることができるでしょう。

ChatGPTで作成


半年に一度通っている歯医者の定期検診で、今回も虫歯なしきれいになっているとお墨付きをいただいた。歯磨きは毎日念入りに行っていて、指二本で歯ブラシはつかんで、奥や隙間には更に丁寧に、そして気になるところに歯間ブラシをかける。歯科衛生士さんからはそれほど歯石がついていないとコメントをいただき、しっかりとクリーニングをしてもらって歯の間に隙間を感じながら、家に戻る。

かつては歯のクリーニングをしてもらったとき、口の中に血がじゃんじゃんたまっていき、喉のあたりにとどまり続けてくるのだから、時々吐き出してクリーニングに戻っていた。血が出るのは切れているわけじゃ無くて、歯肉がうっ血で膨らんでおり、衛生士さんのクリーニングで刺激されて、血が絞り出てくる。これを定期的に排出しないとならない雑菌が繁殖して歯周病になっていく。

youtubeで歯科医の治療動画があるけれど、そこには歯石除去の動画もあって、歯茎の奥からずるっと出てくる歯石に驚きを感じしますが、それはかつての自分だったんだと思う。とかく、歯は自分で客観的に見ることが難しい。超音波クリーナーで自分の歯を磨いてみたいけれど、うっかりもとの歯をも削ってしまうかも。

古代の人はお菓子を食べる習慣が無かったことから、虫歯になるということがあまり無かったという説があるけれども、やっぱり歯磨きに当たる習慣はあっただろうと思う。経験的に歯磨きの効果がある食物があったか、爪楊枝に当たるもので、歯の隙間の食べかすを掃除していたのでは。

もし、タイムスリップで過去に戻ったら、歯ブラシくらいは持って行こうかなと思い始めてきた。せめて、歯間ブラシが無いと不快感でイライラしてしまうかもしれない。


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