人は燃える(物理的に

ある日、なにがきっかけだったのか身体が燃えてしまう事件がある。恐らく最初の事例は1951年のメアリー・リーサーの記録。

息子のリチャードが夕方に母親のマンションを訪ねると母親はスリッパを履いた足を残して、焼け死んでいたという。

特に有名だというのが、1988年、英国南部のサウサンプトンでアルフレッド・アシュトン氏は足だけ残して人体が消失していた。火災が起きた様子はなく出火原因を特定できなかったという。

そして、最近になって2010年。アイルランドのゴールウェイで76歳のマイケルフェアティが焼死体で発見。検死官は死因を人体発火現象と判定。

しかし、いまだにこの発火現象は仮説のままで解明されてない。

アルコール大量摂取による引火、大気中で激しく燃え上がるリンが発火している、プラズマ発火説、人体ロウソク化、人体耐電説、発火性遺伝子説など。

結局決め手に欠ける仮説ばかりなのに、300年の間に200件以上の報告例があるのだとか。

その中で特に可能性が高いのがロウソク化現象で、体脂肪が可燃性物質で衣服や毛髪がロウソクの芯になるという。

それでも、火がついたら気がつかないわけないし、きっと暴れるんじゃ無いかと思うけれども。

焼けてしまうと痛覚も焼き潰れて感じなくなるのかもしれないけれども、焼けてしまうまでに意識がなくなってないと難しいだろう。

気になるのは、そういう発火現象から生還した報告が見当たらない。身体が燃えだしたのに生き延びた人がいれば、貴重な記録が残せたはずなのに。

あと、記録の大半がイギリスに偏っているのだとか。

だとすると、電磁波が集中している場所がイギリスにあるのではとも考えられるという説も。つまりは放ち続けている電磁波の波がイギリスに集まって、電子レンジのようにたまたま人体があって発火してしまうと言うこと。

いつか、解明されるだろうか、研究している人はいると思うんだけれど、多分、ケースが少なくて難航しているだろう。


ドラマ「ガリレオ」で人体発火怪奇事件を扱っていたけれど、あれは工場にある工業用の切断レーザーを反射鏡でひたすら反射させて、人に浴びせていたという実に回りくどいトリックだったね。それだけ、犯人のいびつな殺意が現れていた話だったけど。

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