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【夏休みのおともに】自分を認め、生きづらさを克服する対人関係入門書――パラソルおすすめ本・映画まとめvol.3

国立市の条例が目指す「一人ひとりが性別に関わらず自分らしくあるための社会づくり」の拠点として開設された、男女平等参画ステーション「パラソル」。各種相談の他、出前講座や情報発信を行っています。

情報発信の取り組みの中で、定期的に発行している情報誌では、毎回スタッフがおすすめする本を紹介しています。今回のnoteでは、情報誌vol5~6で紹介したスタッフおすすめの本をまとめて紹介していきたいと思います!

ひとりひとりの「性」を大切にする社会へ(遠藤まめた著)

<スタッフのコメント>
初めての人にも読みやすい「多様な性」のミニ解説からLGBT関連ニュース、LGBT運動とフェミニズムの「交差点」にいたるまで。10代後半からLGBTの子ども・若者支援に関わる著者の歯に衣着せぬ痛快なタッチが、読み進めるほどわたしたちの生きる「社会」について考えさせてくれます。「多様な性の当事者」が、LGBT当事者だけでなく「この社会に生きるすべての人」を指すことが腑に落ちる“みんな”にとっての必読本だと思います。

映画『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』


<スタッフのコメント>
何度も読んだはずの若草物語ですが映画を見て、こんなに女性がエンパワーメントされるお話だったんだ! と驚きました。性別のらしさより、自分らしく生きることの幸せを考えたり、子どもの頃に本を読みながら味わったワクワクや優しさや切なさを思い出す、大人になって四姉妹に再会して、これまでの自分の人生のことを話し合ったような気持ちになる映画です。

漫画『ミステリと言う勿れ』(田村由美著)

<スタッフのコメント>
週末のカレーづくりを楽しみにしている主人公の大学生、久能整が事件に巻き込まれながら、ひも解くような「語り」で人々の心理や事件の真相にたどり着いていきます。みどころは、家事・育児やジェンダーの問題、家族や身近な人との関係性などを、誰を責める口調でもなく淡々と語る久能の名言と、それを聞いた周囲の人々の表情や行動が変わっていく場面です。“自分らしく生きるヒント”も隠されているかもしれません。

それでいい。 自分を認めてラクになる対人関係入門(細川貂々・水島広子著)

<スタッフのコメント>
ネガティブ思考クイーンに育てられた貂々(てんてん)さんの生きづらさを、対人関係療法の第一人者、水島先生と一緒にみつめてみると…?

性格がネガティブであっても、自分のことをダメだと思っても、「それでいい」。自分のありのままを認めること、対人関係のズレに気づくこと、2人のやり取りが軽快なコミックエッセイです。

LGBTとハラスメント(神谷悠一 松岡宗嗣著)

<スタッフのコメント>
SOGIの基礎知識、2020年6月に施行されたいわゆる「パワハラ防止法」の解説の他、「善意のアウティング」や「LGBTではない=普通」と言ってしまうパターンなど、多くの実例をもとにしたハラスメントがパターン別に、細やかに紹介されています。

SOGIハラやアウティングが起きてしまった場合の対応も掲載されており、企業で働く方や地域の方など、多くの方に読んでほしいと思いました。

映画『I Am Here ―私たちはともに生きている―』

<スタッフのコメント>
トランスジェンダーの人々が、より生きやすくなるよう活動を続ける監督によるドキュメンタリー映画。日常に、「すでに、ともに生きている」一人ひとりの人の生の声から、社会の現状も浮かびあがっています。東京ドキュメンタリー映画祭2020では、短編部門グランプリを受賞しました。

モテないけど生きてます 苦悩する男たちの当事者研究(ぼくらの非モテ研究会 著)

<スタッフのコメント>
男性が他の男性を貶める際に相手を「女性化」する傾向、自分の体や性への否定的な感覚……弱音や感情を語りづらいとされる男性たちが「非モテ研究会」をはじめ、自助グループで語り合うストーリーがジェンダーやセクシュアリティにまつわる根本的な社会問題を明るみに出していく当事者研究の本。さまざまなケースに「なるほど」と思います。

パラソルは、国立市の条例が目指す「一人ひとりが性別に関わらず自分らしくあるための社会づくり」の拠点として開設された、男女平等参画ステーションです。各種相談の他、出前講座や情報発信を行っています。詳細は、WebサイトやSNS(FacebookTwitter)などからご覧ください!

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