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50代からの学びのきっかけとは(介護初任者研修編)

こんにちは、パパ造です。

私は50代で大学に入り、4年で卒業しました。
4年次には卒業研究を行い、認定心理士も取得しました。
また、幼児教育にも興味を持ち、保育士資格も取得しました。
さらに、卒業後は臨床心理士を目指すために大学院受験のための勉強をしていました。

さて、私はこんなに勉強が好きだったのでしょうか?

今でこそ技術士です!と名乗れますが、技術士を受験していた頃は勉強がいやでいやでしかたありませんでした。
(試験日の前日に飲みすぎて受験をすっぽかしたこともありました。)

ある日、妻のお母さんをしばらく預かることとなりました。
脳梗塞の後遺症で麻痺があり、介護が必要な状態でしたが、まあ、何とかなるだろうと軽く考えて引き受けました。

そして、やって来られたのですが・・・杖で歩くのがやっとです。車の乗り降りも助けが必要な状態でした。

ある日、お母さんが杖を突きながらふらふらと廊下を歩いていました。その姿は危なっかしく手を出そうとしましたが、どう声をかけていいのか分からないのです。そして、どう手伝えばいいのかもわからず何もできない自分を恥ずかしく思いました。

会社では管理職として大きな顔をしていても、お母さんの手を取ることもできなかったわけです。
そしてある日、デイサービスの方が手際よくお母さんを車に乗せる姿を見て愕然としました。何をどうやったらあんな風にできるんだろうと。

どうせ一緒に暮らすのだったら手助けの一つくらいできないと情けないと考え、介護について調べてみることにしました。
調べてみると、実践的な知識が身につく「介護初任者研修」というものがあることを知り、自分が歳をとった時にも何かの役に立つだろうくらいの気持ちで受講してみるかなと考えました。幸い、週末の開催+訓練給付金の対象だったため、仕事や家計の影響も少なく、気軽に申し込むことができました。

そして受講初日
そこには、10代からかなり高齢の方まで、10人くらいの人が集まってきていました。男女比は女性の方が多かったです。
第一印象は、私がこれまで過ごしてきた世界とは違う世界の人たちだと感じました。

専門学校の女の子、看護師の学校をやめてきた若いにいちゃん、グループホームで働く現役の方、特養で働くおばちゃんなど、私以外の方は何らかの形で介護に関わっているか、目指している方でした。
それから毎週土曜は、一緒に学科や実技の勉強をしていったわけですが、これが本当に楽しかった!
自分の知らない世界がそこにあったのです。
介護は暗いイメージがありましたが、皆さん、特に歳が上の方の苦労話は泣き笑いで、いつも笑顔が絶えませんでした。私の介護へのイメージがどんどん変わっていった瞬間でした。

私はといえば、実習は積極的にモデルを務め、介護されるとはどんな感じなのかを肌で感じるようにしていました。同じような動きで体を起こされてもこんなにも違うのかと驚いたものでした。
介護側に回れば、「年取ったらパパ造さんに介護してもらいたいわ!」とのお声をいただき、ニヤニヤしたものでした。
車椅子の実習では天気のいい日に外に出て車椅子を押して歩きました。
人を乗せてゆっくりと歩いていると草を踏む音や太陽の光を感じられ、あ~、こんな仕事もいいなと思ったものでした。

3か月にわたった研修の最後には介護施設での実習が待っていました。
グループホームで認知症の方と数時間を過ごしましたが、そこには何もできない自分がいました。話しかけても返事はなく、逃げ帰りたい気持ちでいっぱいになり、介護の現実を見た気がしました。

そんなこんなで学科試験や実技試験も終わり、無事に修了をいただくことができました。
みんなとはこれでお別れです。みんなは介護の世界に戻っていきますが私が戻るのは別の世界です。これがものすごく寂しかったです。
このままみんなと介護の世界に行けたらどんなに楽しいだろうと思いました。

みんなと学んだ時間はホントに楽しく、「学ぶ楽しさ」を思い出させてくれました。この時の経験がその後の放送大学への進学を後押ししたといっても過言ではありません。

最後に、介護の研修はお母さんのために役に立ったのか?ですが、これがものすごく役に立ちました!
困っている時にスッと手が出るんです!声掛けができるんです!
ある日、手を取って歩いていると、「〇子(妻)より、上手!」と褒められました(笑)

「介護初任者研修」
自分のためにも、他人のためにもお勧めします!

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