空き家について


空き家とは?

最近、テレビや新聞などで空き家問題が頻繁に取り沙汰されています。でも「空き家」とはどういったものを言うのか正確には知らない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は空き家について分かりやすく解説したいと思います。

空き家の定義

皆さんは「空き家」と聞くとどういうイメージでしょうか?おそらく大半の方は「人が住んでいない家」というイメージだと思います。でも実際は「空家等対策の推進に関する特別措置法」で以下のように定義されています。

 建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む。)をいう。ただし、国又は地方公共団体が所有し、又は管理するものを除く。

これを見ると、空き家は建物本体だけはなく、敷地も含まれることが分かります。
では、どれくらいの期間使用していなければ空き家とみなされるのかというと、国土交通省では、『1年以上』と決められています。ただし、火災に見舞われたことで将来的に使用されないこと明らかな場合も空き家とみなされることがあるようです。

空き家の分類

また、空き家にも色々な種類があり、平成30年度の住宅土地統計調査で空き家は以下のとおり分類されています。

⑴二次的住宅
 週末や休暇の際に避暑や保養などを目的として使われる住宅です。主に別荘や、一時的に寝泊まりする家のようなものがあてはまります。
⑵賃貸用の住宅
 賃貸アパートや借家が、入居者がいないことにより空き家となっている住宅です。
⑶売却用の住宅
 建売住宅のような販売目的で建てられた住宅で、売却されていないために空き家となっている住宅です。
⑷その他の住宅
 住人が死亡したり、転勤や入院をしたりすることで、長期不在になっている住宅や、取り壊すことになっている住宅です。

⑴二次的住宅は所有の意思を持って利用しているため、比較的管理は行き届いていると思います。また、⑵賃貸用の住宅や⑶売却用の住宅は賃貸管理会社や住宅販売会社により適切に管理がされています。
問題になりやすいのは⑷のその他の住宅で、望まずに空き家となったケースが多く、最も対策が必要な空き家になります。

空き家の実態

空き家について理解してただいたところで、日本の空き家の実態について説明したいと思います。

空き家の数

日本に空き家の数はどれくらいあると思われますか?
全国の空き家の数は平成30年の住宅土地統計調査によると約849万戸の空き家があることが分かっています。
空き家の数は過去最多となり、全国の住宅の13.6%を占めていることが分かりました。
空き家の数は増加の一途を辿っていて、早急な対策が必要となっています。
この住宅土地統計調査は5年に1度行われる調査となっているため、令和5年に調査を行っていますので、結果に注視したいと思います!
また、各市町村では空き家の実態把握について独自調査を行っており、国の結果とは空き家の数が異なっていますが、どこの自治体も空き家の数は増加傾向にあります。

空き家の実態

国土交通省は令和2年12月16日に、「令和元年空き家所有者実態調査」を行っています。
この集計結果によると、空き家の取得方法として最も多いのは「相続」となっていて、全体の54.6%と最も多くなっています。
また、空き家にしておく理由としては「物置として必要」が60.3%で最も多い結果となっています。
そのため、今後の利用意向としても「空き家としておく」という所有者が最も多くなっています。

まとめ

今回は空き家の実態について大まかにまとめました。今後も日本の空き家は減ることはなく、増加していく一方だとは思いますが、少しでも増加を抑制するために対策を打たねばなりません!
そのために次回以降、実例を交えながら、有効な空き家対策を考えていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします!




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