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恋は線香花火のように
足が冷たいと寝つきが悪い気がする。
家の中では基本的に裸足で過ごしている。
室内で靴下を履くと足の指に汗をかいて気持ち悪いので、あんまり好きじゃないのだ。
という話を靴下屋(店名)の店員にしたところ「それねぇ、五本指ソックスが良いんですよ!」と言われたので早速買って試してみたが、私の足の発汗力が生地の速乾性を圧倒してしまい、試合に勝って勝負に負けたような気持ちになった。
布団に入って、
ツァラトゥストラもそうしたし
神は死んだ!
というのはドイツかなんかの哲学者であるニーチェの言葉であり、彼が生きた19世紀後半には科学技術や資本主義が発達して、人々の心からキリスト教における神様や天の国に対する信仰が失われつつあった状況を表現したものらしい。
ニーチェ……。敬愛するミステリー作家、伊坂幸太郎の初期の作品に、よくその名前が出ていた気がする。私は伊坂幸太郎を読んでニーチェを知ったのだ。
伊坂がニーチェを愛する
人生はエッセイにならない
Twitterでよく見る、エッセイ漫画みたいなことが起きた。
職場からの帰り道のことである。
前日に降った大雨のせいで、流れ出した植込みの土が歩道にぬかるみを作り、そこに自転車で通りかかったおじいさんがタイヤを取られてド派手に転んだのだ。
私は驚いて駆け寄り、おじいさんに怪我はないかと声をかけながら自転車を起こして、自転車のカゴからこぼれた荷物を拾い集め、もう一度おじいさんに声をか
京大ロンダしたけど手取りが18万円な件について #4
22歳くらいまで──────つまり熊野寮に入寮するまで、私は人と話すことが得意ではなかった。
初対面の人との会話もそうだが、バイト仲間だとか、クラスメイトだとか、『同じコミュニティに属してはいるけど親しくはない人』が相手だと特に緊張してしまって上手くしゃべれず、後で自己嫌悪に陥ったりするので、班行動とかバックヤードでの世間話が本当に嫌だった。
思い返せば当時の私は、誰かと話しているときも、気に
よく考えて決めましょう
ミッドサマーを観た。1年以上前に、映画館で。
ひたすらに美しい風景としゃかりきにグロテスクな展開が話題だったので、「いいねぇ」と思い、観た。
真夏のスウェーデンが舞台になっているので、南国とはまた違う淡い緑色の森と、優しい空の青色と、草原に咲く小さな花たちを見ると実際に現地へ行きたくなったし、ふやけて膨らんでいたり、スイカみたいに割れていたりする精巧な屍たちを観ると、「ハイビジョンで映す