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人生で初めて推しシートを購入した結果、天国と地獄を経験した話

12月25日はクリスマス!

恋人と過ごすだけが充実したクリスマスではないぞ?

私は推しと過ごすのだ!!

24日の夜行で名古屋に向かって出発して、クリスマス当日にFリーグ観戦。推しのスペシャルシートの日なんて、ファン冥利に尽きるよ。

ことの発端は「星翔太Thanksシート」。

星翔太とは?
Fリーグ・名古屋オーシャンズに所属する選手。20歳の頃から日本代表に招集され、キャプテンも務める。今年の9月にリトアニアで開催されたW杯では、強豪国であるスペイン、ブラジルからゴールを奪う。プレースタイルと、物事をはっきりという姿から付いた愛称は「狂犬」。noteを見る限り、多分ちょっとぶりっ子。今シーズンの開幕前に今季での引退を発表。

めちゃくちゃざっくり説明すると、私がFリーグに興味を持つことになったきっかけの選手です。フットサルライターのしょうこさんと一緒に、アスリートのセカンドキャリアについて某音声SNSで発信していた星選手。

私は、アスリートのセカンドキャリアの選択に興味を持ってたので、色々なアスリートの発信に注目していました。その中でも特に、しょうこさんと星選手の発信は分かりやすく、JリーグやBリーグに比べても決して環境が良いとは言えない状態のFリーグが抱える問題点などを包み隠さずに、問題提起する姿がめちゃくちゃ印象的でした。招待制で、口外禁止のSNSとはいえ、現役選手が話しづらそうな話題にもはっきりと言及しているところを見て、星選手に興味を持ったのを覚えています。

何より2人がフットサル界に注ぐ情熱にあてられて、「こんなにも関係者が情熱を注ぐリーグってどんなところなんだろう」と興味を持ちました。アスレくんの影響もあってFリーグに足を運ぶようになり、あっという間に沼にハマっていきました。

星選手の所属する名古屋オーシャンズは、Fリーグでも絶対王者の異名を持つ強豪チーム。しょうこさんからも「お手本のフットサル」とお墨付きを頂いたので、フットサル観戦元年の今年は名古屋を追いながら推しのチームが見つかればいいなと考えていました。

足繁く名古屋の試合に通ったり、W杯で名古屋の選手たちの大活躍もあり、いつの間にか名古屋オーシャンズに気持ちが偏りつつある中、今回の「星翔太Thanksシート」の発売。

今まではこういった選手個人の企画シートにはあまり興味がそそられませんでしたが、星選手は今シーズンで引退が決まっているので、せっかくなら記念に買ってみようと思いました。

オリジナルグッズ付きで11席限定、値段は11,000円と星選手の背番号11に合わせて設定されています。チケットの売り上げの一部がフットサルの普及活動に使用されるということでした。

発売開始と同時にチケットを申し込み、試合の日を楽しみに待ちました。

■早朝名古屋に到着

試合当日は、朝6時頃に名古屋駅に到着。開場までは時間があるので、早朝から営業している「炭の湯」で疲れを癒します。朝の6:30から営業していて、大人は440円で入浴できます。名古屋駅から徒歩10分くらいで、アクセスもよし。昔ながらの銭湯なのでスーパー銭湯と比べてしまうと、決して綺麗ではないですが、昭和の香りが残っていて良い感じ。オープン時間とほぼ同時に着きましたが、あっという間に待ちの行列ができるくらい大人気でした。

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名古屋といえばモーニングが有名。一風呂浴びて身支度を整えた後は、大須で朝ごはんを食べることにしました。上前津にある好日茶楼で台湾風モーニングにチャレンジ。

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鹹豆漿(シェントウジャン+水餃(5個)+油條(揚げパン)+中華饅頭+飲み物で1000円のセットを注文しました。

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鹹豆漿(シェントウジャン)は、台湾の定番の朝ごはんで、 熱い豆漿(豆乳)に醤油、黒酢、ラー油などを加えたスープ。お豆腐みたいな食感でした。

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セットについている揚げパンや、中華饅頭を浸して食べるそうです。
結構量が多いので、食べ切れるか不安でしたが、黒酢の酸味が効いていて、あっさりお腹の中に収まりました。

腹ごしらえを終えて、オーシャンズのサポーターさんと待ち合わせ。試合会場の武田テバオーシャンアリーナまで車でご一緒させていただきました。

オーシャンアリーナは、フットサル専用アリーナ。ピッチまでの距離も近くて、大好きな試合会場です!

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当日券売り場でチケットの料金を払って、グッズを受け取ります。チケットも特別仕様。サンタクロース仕様の星選手、可愛いです!

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赤い紙袋の中には、星選手がデザインしたオリジナルのTシャツと、サインが刺繍されたタオルが入っていました!

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当日はクリスマスということもあって、選手の私物が当たるガチャが大人気。私もせっせと課金します……。

なんと、バッチリ14番の野村悠翔選手の私物を引き当てました!!

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野村選手はマジックが得意だそうで、野村選手からのクリスマスプレゼントはマジックで使うトランプ。嬉しい!!!

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ガチャを回しながらキャッキャウフフした後は、アリーナグルメとビールを買って、席に座ってキックオフを待ちます。

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ガチャ運もよく、充実したクリスマス。

文句なしに最高のスタートだぜ!!

ユニフォームに着替えて、すっかりご機嫌です!!

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■まさかの開始5分で……

待ちに待ったキックオフ。早々に対戦相手のペスカドーラ町田が先制点を決められるも、すぐに9番のスパウット選手のゴールで追いつきます。またしても町田に勝ち越されてしまいますが、何だか盛り上がりそうな予感に胸を躍らせボールを目で追います。

スパウット選手と交代で、今日のお目当ての星翔太選手が登場。今日もW杯みたいなゴールが見れるかな? とワクワクしていました。
登場からわずか2分弱くらいでしょうか。星選手とヴィニシウス選手が絡み合った瞬間に審判が笛を吹きました。

審判がポケットに手を入れる。

次の瞬間ーー。

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星選手に赤い色のカードが提示されました。

ん?

えぇ!?

嘘でしょ……!?

今日は楽しいクリスマス。

試合開始5分、推しが一発レッドで退場処分。

かれこれ人生の半分くらいをサッカー観戦に費やしている私ですが、過去に推しの選手が目の前で退場した経験はありません。あまりの衝撃に言葉が出ませんでした。

スタンドには「星翔太残り5試合」の文字。

レッドカードが提示された場合、次節も出場停止……?

「なんでなんだよ……」

星選手の悲しい嘆きがアリーナに響き渡ります。

正気を取り戻すのにめちゃくちゃ時間が掛かりました。「天国から地獄へ」とはまさにこの事……。

記憶がないな。おかしいな。ビールは一杯しか飲んでないのに……。

悲しい出来事に対する耐性はある方だと自負していますが、それでも耐え難いほどにショックでした。

試合の結果はなんとかオーシャンズが追いつき、引き分けで終わりました。

■推しの笑顔は私を救う

25日、28日、29日と連戦の名古屋オーシャンズ。年末はJリーグもないので、名古屋オーシャンズの試合を全部見ようと思っていました。

なので28日も、せっせとバスで名古屋へ。
その日は残念ながら、予想通り星選手は出場停止。

28日のシュライカー大阪戦は前半を1−1で折り返しましたが、後半早々に立て続けにゴールを決められてしまい1−4まで離されてしまいます。

それでも何が起こるか分からないのがフットサルという競技。

フットサルには「パワープレー」というルールがあります。パワープレーとは、フィールドの選手がキーパーユニに着替えて、全員で攻撃参加すること。通常はキーパーを除いた4人で攻撃しますが、キーパーも責めることで1人多くなるため、数的優位を作りやすく得点率も上がります。

パワープレーに突入した名古屋は、怒涛の攻撃からあっという間に同点に追いつきます。同点に追いついた瞬間目に飛び込んできたのは、ピッチを挟んで向かい側の2階席で大喜びしている星選手の姿。

引退を公表しているため、前節時点で星選手に残された試合数は4。時間にに換算すると、わずか160分ほど。

前節の判定は決して納得ができるものではなかったと思うし、残された限りある時間を1秒でも長くピッチで過ごしたかったはず。

自分が試合に出ることができなくても一緒に戦っている姿は、本当にカッコよかったです。

そして29日のペスカドーラ町田戦。

スタメンに並ぶ星選手の名前。連戦や移動もあって、コンディション的にも難しい部分はあったと思いますが、ピッチの中で本当に楽しそうにフットサルをしている姿を見た瞬間、「フットサルが大好きなんだ」という気持ちが伝わってきました。名古屋から夜行バスで東京に戻り、次の日町田への移動は体力的にキツいものがありましたが、その姿見られただけで「試合に来て良かった」と思いました。きっとこれからも沢山いろいろな試合を見にいくと思うけど、選手のそんな姿が沢山見たくて応援し続けるんだろうなって思います。

そんな星選手の姿が見られるのも残り2試合。

残り2試合勝ちきって優勝の瞬間に最高の笑顔が見られることを願っています。

■五十嵐、ファンサービスを受ける

ファンサービスが苦手と公言している五十嵐メイです。
なんでファンサービスが苦手なのか?

根暗な私にとって「選手」という存在は眩しすぎるんですよね……。

なので、ピッチと観客席の距離感から眺めているくらいがちょうどよくて、選手を目の前にすると石像に変身します……。なのでほとんど練習見学にもいきません。極度に緊張しいな私は、絶対に不審者だもの……。

今回私が購入した「星翔太Thanksシート」は、試合後に星翔太選手との交流ができるチケットでした。コロナ禍でファンサが受けられない状況での、この企画はちょっとだけ楽しみでした。

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