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輝くシンデレラの君に。

※モーニング娘。21コンサートteenage solution〜佐藤優樹卒業スペシャル〜のネタバレを大幅に含むレポです※

時を遡ること9月の話である。
私が箱で推しているモーニング娘。21のアカウントが新着通知を告げた。
“佐藤優樹からのお知らせ”
事務所がこういう公式発信をするときは嫌な予感しかしない。
そっと画面をスクロールすると、嫌な予感は的中していた。
“12月13日のモーニング娘。単独コンサートをもって卒業並びにハロープロジェクトを卒業する運びとなりました。”
理由は体調不良によるもので、ファンがどうこう言えるものではなかったし、確かにイベントを休みがちなのも知っていた。
でもなによりも、彼女自身のコメントがオタクな心に刺さった。
“やはり私はこの歳になっても迷惑をかける子なんだとじわじわ実感しています”
そんなことを言わせるために、私はあなたを応援しているわけじゃなかったのに。


武道館で行われる卒業を兼ねた2年ぶりになる単独コンサートのチケットは、秒で完売した。
全国で137ヶ所の映画館のライブビューイングが同時開催されることが決まった。ネット配信も行われることになった。
すごい倍率だろうなと思いながら申し込んだら、何がどうした神様のいたずらか、ライブビューイングに当選していた。


どきどきしながら、ライビュに参戦した。


どんなセトリになるんだろうなぁと予想していた。
佐藤優樹、まーちゃんの卒業メインのセトリなのかな。
まーちゃんのデビュー曲とか歌ったりするのかな。
ライビュでファン層変わってるかもだし
古参受けするために古い曲歌うのかな。

そんなこと思いながら始まったライブは、
大幅に斜め上に予想を裏切ってくるものだった。

自己紹介曲で新規のファンにも手を差し伸べつつ
今の“モーニング娘。21”の姿を映し出すものだった。
新曲、ユニット曲、再ブレイク期に有名になった
フォーメーションダンスの曲。
テレビとかでやるLOVEマシーンとか、
恋愛レボリューション21とかは一切歌わなかった。
“今のわたしたちの最大限を見てほしい”
そう捉えられるような、そんな気がした。
モーニング娘。の体力は化け物だ。
ロッキンのコンサートで灼熱の舞台で50分ほぼMCなしで生歌で踊り切った伝説はご存じだろうか。
今回だって、2時間弱のコンサートで長いMCが2回だけ。
生歌で、キレッキレのダンスで、歌い踊りきった。


今まで何人くらいのメンバーが卒業していったんだろう。
大概のメンバーが、メンバーカラーのドレスを身に纏って、手紙を読んで、他のメンバーから花などを受け取るセレモニーを行うのが通例だった。
今回のコンサートは、“私が、今皆さんにお伝えしたいことは、今日のコンサートで歌うつんくさんの曲に全て詰まっています”というまーちゃんのブログに表されている通り、セレモニー的なものは何もなかった。
アンコールで出てきた時も、まーちゃんはみんなと同じ衣装に身を纏っていた。
このままほんとに何もなくもしかしたら終わるのか、彼女ならやりかねんなと思っていた矢先、私の涙腺は爆発することになる。

ダブルアンコールで出てきた彼女は、スパンコールが縫い付けられた黒い衣装で出てきた。
そしてファン達に向かって彼女は言った。
「なんでメンバーカラーのドレスじゃないのってみんな思うでしょ。実はこれ、エメラルドグリーン(まーちゃんのメンバーカラー)のスパンコールをね、スタッフさんに縫い付けてもらったの。これ一見黒い衣装に見えるでしょう。でも光を浴びるとね、スパンコールがエメラルドグリーンに輝くの。それはね、コンサートの時に私から見えているみんなの景色なんだよ。
10年間一人でやってきたわけじゃなくて、スタッフさんだったり、メンバー、マネジャーさん、家族が私をすごく受け入れてくれたり、支えてくれたり、私を照らしてくれたから、まーは輝いているんです。」
彼女の言葉が響き渡った照明が落とされた会場は、エメラルドグリーンのサイリウムでいっぱいに輝いていた。

そんな彼女が最後に選んだ曲は

“笑顔の君は太陽さ”という曲。

笑顔の君は太陽さ
出会う人みんなを笑顔にする
笑顔の君は太陽さ
正々堂々としてりゃいい

曲の間奏で、彼女がみんなにお礼を言い始めて、
最後に叫ぶようにこう言った。

「つんくさん!!!
私にたくさんステキな楽曲に合わせてくれて
ほんとにありがとうございました!!!」

最後まで笑顔を貫いた彼女の声が、
唯一震えた瞬間だった。

10年前、武道館で新メンバーとして紹介を受けた彼女は
10年経って、同じ地で、艶やかに、
“いつものモーニング娘。”として颯爽と卒業していった。

太くて芯のある歌声、
歌詞の読み込み方、誰よりも真剣な向き合い方
天真爛漫で読めない挙動、
なのに惹かれてやまないその魅力の数々。


体調を整えた後にソロとして活動したいという彼女の背を、私はいつまでも追い続けていきたいと思う。

そして、今日は触れなかったけれども、彼女が最後まで大事にしたかった“今のモーニング娘。”のことも、これからもずっと応援していきたいなとオタク心に火をつける、そんなコンサート参戦となりました。


#モーニング娘 。21 #佐藤優樹 #アイドル

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