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自分の心を揺さぶる文章が書きたくて

こんにちは。間(あわい)と申します。

先日、こんなnoteを書きました。

上記のnoteから一部抜粋したものがこちらです。

Q.9 プロットは書く? 書かない?
私が書くのが短編小説、掌編小説が主なこともあり、プロットは書かないです。筆と気分の赴くままに執筆しています。

Q.29 創作に役立つ本(教本や資料など)があれば教えてください。

文章を書くためのノウハウ本や、小説の書き方講座のようなものは読んだことがないのでこれといったものはないです。お力になれずすみません。

Q.31 小説を書く時間はどうやって作っていますか?

今は時間をかなり自由に使える時期なので、「書きたい!」と思った時に書いています。自分が書きたい気分かどうかを一番大事にしています。

私にとって「書くこと」は楽しいことで、創作活動は自分の「書きたい」を形にするためのものでした。だから、プロットも書かず、文章に関する指南本も特に読まず、書きたいときに好きなように書くこと、楽しむことを一番大事に活動してきました。

それ自体は決して悪いことだと思わないです。せっかくの趣味ですから、楽しむことは何よりも大切だと思います。けれども、ここ数年文章を書いてきて新たな欲求が生まれました。
「もっと自分の心を揺さぶる、自分が満足できる文章が書きたい!」と。

ここ3年程文字書きとして活動してきて、次第に文章を書くことが生活に溶け込んで、ありがたいことに私の文章を好いてくださる方ができて、文章を褒めていただく機会にも恵まれました。

私は私の文章が好きだし、読み返して「ああ、心地良い文章だな」と思います。でも、「何か物足りないな……」と思うことが最近増えてきたのです。

例えば

・ストーリーの繋がりや展開に少し違和感を覚えるけれど、どう直していいかわからない。

・二次創作は素敵なキャラクターをお借りしているので気にならないが、一次創作で書く登場人物に深みや魅力がいまいち感じられない。

・書きたいところを切り取って筆の赴くままに書いているから、掌編や短編ばかりで長い文章が書けない。

解決策はなんとなくわかってはいました。プロットを書いたり、登場人物の設定をもっと練ったり、そういった努力が必要だと。

けれども、私は「まあ趣味だしな……」と思って努力することを遠ざけていました。仕事でもない趣味だから、本気になるのはどこかかっこ悪いと思っていた私がいたし、好きな時に好きなように書く、それでいいじゃないかと。

そうして長いこと目の前の課題を放置していたのですが、インターネットに触れていると日々たくさんの素敵な文章が目に入ってきます。その文章を眺めているうちに、「世界にはこんなにも素敵な文章があふれているのに、私が書く意味って何だろう」そう思うようになりました。

一番の読者である自分すら100%満足させられない文章を、こうして書いていていいのだろうか。「趣味」であることを言い訳に自分が成長する機会を奪っていないだろうか。せめて自分にとっては、いつだって会心の出来だと思えるような文章を書くべきではないか。

しばらくうじうじとあれこれ考えていましたが、行動に移さないことには何も始まらない。まずは先人に学ぼうと思い、早速私は二冊の本を購入しました。それがこちら。

・プロだけが知っている小説の書き方/森沢明夫
・めんどくさがりなきみのための文章教室/はやみねかおる

選ぶときに気を付けたのは、一冊は自分の知っている先生が書いた本を購入することです。こういうふうに書いてみたいと憧れを抱く先生の本を一冊、実践的なテクニックが詰まっていると感じた本を一冊。私にはこの選書の仕方がとても合っていました。

・プロだけが知っている小説の書き方/森沢明夫

恥ずかしながら私は著者の方のお名前を存じ上げなかったのですが、検索した時に一番最初にヒットしたのと、人気作家である森沢先生が実際に小説を書いている創作者たちからの質問に答えるということで、すぐに活かせる知識がたくさん詰まっていると感じたので購入しました。

森沢先生独自のメゾットが詰まった、創作で行き詰まるポイントを明快かつ詳らかに説明してくださっていて、何度も読み返して血肉にしたいと思える内容でした。

ただ、ある程度「書いたことがある人」向けの内容だったのと、私の肌には森沢先生の文体はあまり合わなかったので、文章の書き方を真似するというよりもテクニックを学ぶのに最適な本でした。

・めんどくさがりなきみのための文章教室/はやみねかおる

小さな時から大好きなはやみね先生の本ということで、文章の温度やテンポ感が私に合っていて、実用書を読んでいるというよりは絵本や児童書を読んでいるかのような感覚ですらすらと読み進めることができました。

はやみね先生の軽快で温かみのあるユーモラスな文体で紡がれていく説明やテクニックは、文章を書くことが苦手な人でもきっと文章を好きになれると思えるもので、基礎の基礎から文章を書くことを学びたい方にぴったりだと思いました。

取り扱っているテクニックは多くはないけれど、必ず自分という人間を、自分の文章を豊かにしてくれるそんな優しい教えが詰まった本でした。

二冊を読んで私の心に残ったことを、さらっと書き出すとこんな感じです。

・プロットはたとえ短編でも書くべき。最初は三行でも大丈夫。プロットはカーナビのように道しるべになってくれる。

・登場人物の設定を濃やかにしっかり考えることが大事。たとえ細かな設定が小説の中で明らかになることはなくても、登場人物が生き生きと動いてくれる。

・「長い文章」を書こう、「短い文章」を書こうとするのではなく、物語のスケール感によって自然と文字数は決まる。

・類語辞典を傍らに置きながらの作業がおすすめ。

・たくさんの経験をすること、生身の人と話すこと、常に高いところにアンテナを張っておくことが物語に生きる。同じ考えの登場人物だけでは物語は面白くならない。

一読しただけでもたくさんの学びがあって、ああ一歩を踏み出してよかったと思いました。私は持病の関係でインプットができる量がかなり少なくなってしまったこともあり、学ぶことに対するハードルが高くなっていたのですが、いつだって本は私の道しるべになってくれると改めて実感しました。

趣味だから一番は楽しむことを大切に、でも自分が満足のいく文章を書けるようにこれからも学んでいきたいなと思います。

ここまで読んでくださりありがとうございました。またいつか、文章を通してあなたとお会いできたら嬉しいです。

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