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寺子屋キャンペーン(D&D3.0版)プレイレポート

本キャンペーンはD&D3.0版初心者さんと共に、1回だけのセッションだけでは味わえない、自分のPCが少しずつ成長していくキャンペーンシナリオの楽しさを味わおう!という目的の元に企画されました。

「TRPGはやったことがあるけれどD&Dはやったことがない」という初心者2名と経験者3〜4名からなるパーティで、全6回のショートキャンペーンとなりました。

第2回で早速全滅させたり、ラストモンスターで向日葵にしたりと今思えば過酷な体験をさせてしまったかもしれませんが、それでも最終回の戦い方には大きな成長が見られました。

全部のレポートが残っていたわけでは無いですが、散らばっていたメモと記録から再構成してみました。

ゲームシステム:D&D3.0版 日本語版のみ
PCレベル:1~
参加条件:ルールブックを自分で持っている初心者。未入手の方にはDMが貸し出しますが、セッションの合間に自分でルールブックを読む方に限ります。

第1回

パーティ

ドワーフ・ローグ
STRとCONが高くした前線系ローグ。急所攻撃を駆使するパーティのダメージディーラー。ダークビジョン持ちなので単体での偵察行動も可能で、そのタフなHPでパーティの壁としても機能する。能力値の出目が凄まじくよかったので、優秀な前線として成長していくことが期待される。

ハーフエルフ・レンジャー
1レベルで敢えて二刀流に挑むという漢を見せてくれるキャラ。
Weapon Finesseでレイビアとショートソードを使って縦横無尽に敵を切り刻む(予定)
低いSTRとCON、柔らかい装甲、当たってもパワーに欠ける武器でどこまで挑めるか!?
アーチャーへの転向も視野に入れた今後に注目。
ちなみにハーフエルフの女の子なのに、身長150cm、体重75kgが悩みの種

人間・クレリック
持っているFeatがScribe ScrollとMounted Combatという不思議クレリック。
「将来の夢は馬に乗ることです!」と言っていたので、騎乗動物に乗って縦横無尽に回復して回る・・・のだろう、きっと。
今回は彼しか回復役がいないのに、しっかり前線張ってたなぁ・・・
気絶はしたけれど自力で血止めてるし、Wandも無い状況でよく頑張った。

エルフ・バード
DEX19命のバード。今回はひたすらパーティのために歌を歌っていた。射撃では最高の命中力を誇り、しかもACもスタート時点でパーティ最強だったりする。バードなのに今後も最前線状態は継続することだろう。

人間・イリュージョニスト
初めて見たイリュージョニスト!!でも取ってる呪文はスリープとメイジアーマーというあたりが嫌らしい。

っていうか、それお前イリュージョニストじゃないだろ!

頼りない前線に憤慨し、己にメイジアーマーをキャストして突撃することもしばしば。しかもそのクォータースタッフが鬼の出目で命中しまくり、パーティ最高のキルマークを誇る!!!最初の戦闘で得たあだ名が「パーティ最強の男」・・・戦士系は何をしとるんだ?

第1回はキャラメイクがメインだったが、軽くエンカウントをプレイ。
普通の敵よりも歯ごたえのあるものを探していて、辿り着いたのが巨大アリ

でっかいアリが巣を作ろうとしているので、増えないうちに退治してくれという依頼でスタート。

なんといっても
外皮で+7のAC17が硬い
挟撃し放題の移動速度50ft
スリープもコマンドも効かない虫

・・・・・・・・・・・・すまん、やりすぎた。

このパーティにCR1のアリ3体(EL3)は厳しかった。ワンドも何もないスターティングパッケージ状態のPC5人でよく勝てたもんだ。このうち2体はイリュージョニストの杖に殴り殺されてるわけだが。

ハタラキアリ3体にてこずったもののさっさと巣を退治に行き、ハタラキアリ×2とジョウオウアリ×1に遭遇。

ジョウオウアリが栄養補給にいそしんでいる隙にハタラキアリを一掃して、パーティ全員で挟撃してたこ殴りにするはずが・・・残りHP1のハタラキアリにてこずり、逆に反撃で次々と落ちていくPCたち。5人中3人は気絶経験者という壮絶な戦闘の末、勝利をもぎ取った。

こんなカツカツな戦闘をするつもりはなかったのだが・・・身に付いた硝煙の臭いはいくら洗っても落ちない、って奴かもしれん。

第2回

冒頭のランダムエンカウントで山賊団相手に第1期パーティ全滅。
・レベル2人間ウォリアー(でもCRは1)
・能力値は奇数が無いように調整済み。IntとChaは当然8
・2HDなんでSleepが効きにくい
・取ってるFeatは<Toughness>×2

こんな山賊が3d4+2体も出てきたらそら死ぬわな・・・

まぁ、作り直したPCたちが「生き残らなくては!」と最適化してきたのが何とも。ほんわかのんびりアドベンチャーを考えていたのだが、うまくいかないものだ。

全滅前パーティ構成(第1期)

Rogue、Ranger、Cleric、Wizard、Bard、Monk

全滅後再調整パーティ(第2期)

Rogue、Fighter、Cleric、Fighter/Wizard、Barbarian/Cleric、Monk

アプレンティスが2人!しかもスペルの使い道が

Fighter/Wizard「1レベルはボーナススペルの1回のみです」 
Monk「Mage Armor下さい」
Fighter/Wizard「今日のスペル終わりました」

Barbarian/Cleric「倒れたFighterの隣に移動してCure Minor Woundsで血を止めます」

Clericはお供の狼をけしかけて、自分は後ろから弓を撃っている。

第1期ではHP2桁が1人しかいなかったのが、第2期では4人に拡大してみたのもわかりやすい傾向

ちなみに今回のセッションで無事レベルアップを果たした。

Rogue/Barbarian、Fighter/Ranger、Cleric2、Fighter/Wizard、Barbarian/Cleric、Monk2

Clericがアーチャーやってて、それ以外全員前線。全滅を機に一皮むけるって清々しいなぁと気分を新たにした。

第3回・4回は記録無し 

第5回

今回のシナリオは「Dungeon World」の一部を採用

ちなみに「Dungeon World」はイエローサブマリンで叩き売りされていた初期のd20シナリオで「この世界にはダンジョンしかありません」という思い切った作品。
叩き売りされているあたりからして、内容は非常にお粗末。
データの数値は間違いだらけ、コピペして作っているから雑魚とボスでHP以外全部一緒なんてザラ。
「データは前の章で示したものと同じ」と書いておきながら、前の章でも同じことが書いてあったり、マジックアイテムもAD&D2版のノリで適当に作ってあって、ろくなデータが無かったりする。
しかもELの計算が間違っていることが多い。何で3HDのオークが群れているだけでEL11になるんだよ、おい!お宝の配分はそのELで求めているからとんでもないアイテムがボコボコ出てくる。結果として、ボスのサッキュバス(CR9)とオークの集団が持ってるお宝がグルームッシュの黄金の像(100万GP)になる始末。

メイン戦闘は以下の通り(雑魚戦は除く)

最初の戦闘
オークキャプテン(hp60)+オークシャーマン(ホールドパーソン詠唱)+オークエリート(hp25)×3+量産型オーク×12

中ボス戦(人質救出作戦)
オークエリート(hp25)×8+5レベルレンジャー×1 

ラスボス戦
サッキュバス(CR9)+オークキャプテン(hp60)+オークシャーマン(ホールドパーソン詠唱)×5+オークエリート(hp25)×3+量産型オーク×8

これを3レベルPC×6+チーターの計7人で無補給で突破することに。

人質になっていた9レベルパラディンを助っ人にすることなく返してあげたりと、苦難の道を歩んだわけだが・・・

残りHP1とか3とかまでは追い込まれるも、そこで踏みとどまった。

今回のセッションで魔法のアイテムやお金をたっぷり出したので、次回最終回に向けて準備が進むことだろう。

第6回

廃砦の隠し扉の奥からオーブ・オブ・ドラゴンカインド(アーティファクト!)を回収したPC一行。それをNPCの友人のシルバードラゴンに謙譲することで、彼女の宝物庫へ入ることを許可される。

「ガーディアンを倒したら、その宝は持っていってよいぞ」との言葉を胸に、宝物庫を回ることにするが、入り口ではガーディアンのヒントとお宝のタイプしかわからない!

プレイでは実セッション時間で制限を入れていたので、アイテムが美味しくて戦闘が何とかなりそうなところを選ぶことに。

ちなみにパーティは全員6レベル(6人)
エンカウンターはEL11になるように設定(ビホルダー除く)

部屋1
ヒント:「太陽の光遠く」
敵:マインドフレイヤー(×1)、フックホラー(×3)、ドライダー(×1)
お宝:伝説の剣 サンブレード,18491gp,Ring of Blinking;(30000gp)

部屋2
ヒント:「黙して語らず、ただ任務を遂行するのみ」
敵:ストーンゴーレム(×1)
お宝:伝説の槌 ハンマー オブ サンダーボルト&ベルトオブジャイアントストレングス(+6),ガントレットオブオーガーパワー(+2),20001gp, Potion of Clarivoyance;

部屋3
ヒント:「アビスの風を受けし地上の暴君」
敵:フィーンディッシュ ティラノサウルス(×1)
お宝:伝説の弓 オースボウ,14741gp,Potion of Bull's Strength,+1 Padded;(1155gp) ,Quiver of Ehlonna;(1800gp),Scroll [arcane, caster level 5; Fireball; Burning Hands];

部屋4
ヒント:「ありのままの自分の弱さを知り、その目に恐怖せよ」
敵:ビホルダー(×1)
お宝:伝説の盾 アブソービングシールド,27291gp,Scroll [arcane, caster level 3; Bull's Strength; Ray of Enfeeblement]

部屋5
ヒント:「もう一つの死をもたらすものども」
敵:ラストモンスター(×15)
お宝:伝説の鎧 セレスティアルアーマー,11574gp,+3 Two Bladed Sword; (36700gp)

部屋6
ヒント:「世界を構成するものたち」
敵:エレメンタル詰め合わせセット(火、土、水、風、氷、泥、煙、溶岩:各1)
お宝:伝説の指輪 リング オブ ウィザードリィ4,Potion of Sneaking; Potion of Enlarge (5th Level),Scroll [arcane, caster level 3; Levitate];

部屋7
ヒント:「白い恐怖」
敵:ホワイトドラゴン マチュアアダルト
お宝:伝説の書 ブック オブ エゥザルティッド ディード,1688gp

ボーナスとして1つだけタダでアイテムがゲットできることに。
PL間で吟味した結果、アーチャー用にオースボウを入手。結果、アーチャー(実は専業クレリック)の台詞はほとんど「お前を殺す」だけになったが。

そして部屋6のエレメンタル部屋へ殴りこむが、CR5のエレメンタルの群れに大苦戦!あわや撲殺されそうになるPC多数。ここまでDMのクリティカルが連発するなんて予想してなかった・・・

参加者は、特殊能力あってHPあってダメージでかいくせにCR安いというエレメンタルの特性を学ぶ機会になっただろう。

せっかくゲットした指輪だが、パーティのウィザードには使えず宝の持ち腐れに(可哀想に)

次に向かったのが部屋1のアンダーダークシリーズ

アンデッドだと予想していたみたいだが・・・残念。

5ft通路で密集しているところにドライダーがライトニングボルト打ち込めて気持ちよかった。マインドフレイヤーがアーチャーの「貴様を殺す!」弓のクリティカルで一撃死したのは無念。フックホラーで鎧を壊してやるつもりが、そんな暇なく斬り殺されてしまった。

終了時間に近づいていたので、えいやーで飛び込んだのがラストモンスター部屋

PL「もう一つの死ってどういうことですか?!」
DM「サムライにとって刀はもう一つの命じゃん。それを壊すということで」
PL「僕たちサムライじゃありませーん!」

最初のラウンドに戦士たちが大切なメインウェポンをキャスターに渡し、受け取ったキャスターはそれらを抱えてフライで上空に逃げるというチキンな戦法に。

ここでフライングラストモンスターなんて出してたら受けてたかしらん?

ドワーフローグはPCスクエアの片方の辺に呪文のシールドを張り、反対の辺に木製タワーシールドを構え、ラストモンスターを寄せ付けずに予備のモーニングスターで殴りかかる!

彼はこのキャンペーン始めたときは初心者だったのに・・・成長したなぁ(遠い目)

二刀流ファイターはミスリルチェインや予備の武器を次々と錆びにされながらも、自分を取り囲んだ8体のラストモンスターに対してWhirlwind Attack 《大旋風》!これまたバタバタを敵を倒していった。

っていうか、ラストモンスター8体で囲むか普通?という意見もあったが。

ファイナルバトル

ボス:デスナイト(ファイター7)&ナイトメア
象:グリズリーマストドン(ウォービースト付き)
象の上:アーチャー(ファイター11)×1、ポリモーフしたエリニュス×2、インビジビリティをかけたスペルウィーバー×1
雑魚:ゴブリン×6

象さんの蹂躙アタック(反応DC31、避け損ねるとダメージ4d8+21)でPCを踏み潰し、アンホーリィブライトを毎ラウンド飛ばし、ファイアーボールで焼き払い、と派手に暴れることができた。

しかし、PC側にはレッサープラナーアライで呼び出したエラドリンのフィーア先生がいらっしゃったわけで。

回数無制限のファイアーボールとクレリック12レベルの詠唱能力に加えて、他多数の特殊能力抱えてCR10とは凄いバランスブレイカーだ。

<ファイナルバトルの見所>

スペルウィーバーがマジックミサイル5本×6連発!・・・パーティの前衛PCは全員シールド(呪文)張ってて無傷。

シールドアザーで結ばれたモンクとクレリックが同じファイアーボールを喰らってしまい、見かわし持ってるくせにSTに失敗したモンクのお陰でクレリックが死に掛ける。

二刀流ファイターが「ヘイストのパーシャルで敵の上空までフライ移動してからWhirlwind Attack 《大旋風》!」でキャスター陣のHPを一気に削りきるも、危機感を覚えた彼女らに根こそぎ呪文をディスペルされた挙句、エリニュスのチャームで詰まされる。

バーバリアン/クレリックが象の突進に対するAoOでクリティカルを出すも倒しきれず、踏み潰される。

ドワーフローグがヘイスト状態でキュアのワンドを振って倍速で治すも、巻き添えで一緒に踏み潰される。

敵アーチャーがファイアーボールのSTで1を振って弓が壊れて終了。

象がファイアーボールのSTで1を振ってハウダ(象かご)が壊れる。

瀕死の象がトドメとばかりにモンクに蹂躙をかけようとしたところ、そのAoOで殺される。普通にフルアタックしておけばよかった。

デスナイトは最初のファイアーボールで驚かせはしたものの、象とキャスター陣の前にすっかり影が薄くなっていた。

全ての戦闘がボス戦で、ほぼ全員がHP1桁~0以下を経験した密度の濃いセッションだった。
PC6人中5人が肉弾戦対応キャラで、唯一の後衛は蝙蝠に乗ったアーチャーとしてダメージディーラーに徹しており、近年稀に見るガチンコパーティだったような気がする。


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