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ユニコーンオーバーロードよ、ヴァニラウェアよ、ありがとう

ヴァニラウェアの新作SRPG「ユニコーンオーバーロード」をクリアしました。10年かけて作られた大作、少数精鋭で一人ひとりがアーティスト集団とされるヴァニラウェアの仕事は本当にすごいですし、自分もまじめに働こうと思いました…。

ユニコーンオーバーロードは60人以上のキャラクターが仲間になるのですが、冷静に考えるとヴァニラウェアの社員数(39人)より多いですね。キャラクター同士の親密度を上げるとみられる会話の組み合わせもとても多い。

このキャラとこのキャラが同じクラスだったら、仲良くなってたのかな?とか、この2人は意外な組み合わせだけどこういう共通点があるから気が合うかもなとか、程よく想像力を働かせる余白があるのが魅力です。

昔のドット絵時代のゲームは情報量が少ないから想像の余地は大きい一方で、最近の情報量がリッチな作りこまれたゲームは想像の余地が小さいです。あと、ユーザーニーズの変化もあり、シナリオにあまりグレーな部分を持たせず白黒はっきりさせるような物語も増えたように感じます。あるいは、ゲーム内のシナリオではっきりしない部分を小説やダウンロードコンテンツで補完するなどもありますね。

そういう点を踏まえると、ユニコーンオーバーロードは、キャラクターや世界観の説明が少なすぎず、多すぎずなバランスだったかなと思います。ゲームシステムの情報量は多いですが。笑

このインタビュー記事にもありますが、
・ユニコーンオーバーロードの企画書を書きつつ、会社の会計もやりつつ、勤怠システムを作って保守する人
・もともとプログラマーだったが、デザイナーの気持ちを理解したいという一心から、通勤時間の間に絵を練習するうちにイラストが描けるようになり、今作ではディレクションやキャラクターデザインを担当しつつ、ストーリーやプログラムの監修する人

など、個々人のスキルがゲーム並みに多様で、MMORPG的にいうと自由自在にジョブチェンジしているし、ユニコーンオーバーロードでいうと、クラスやスキルを自在に変更・付け替えしている感じでしょうか。システム周りからアートやシナリオまでできるというのは、ゲーム作りの全てを担えるということで、そこに情熱が加わり10年かけてこの大作ができたのだなと。

「十三機兵防衛圏」も、社長の神谷盛治さんを中心に苦節6年で作り上げた名作ですが、これと並行でユニコーンを開発していたとは…。

そして、下記のインタビュー記事ではヴァニラウェアとアトラスの関係が熱い。そういえばプリント俱楽部ってアトラスとセガの共同開発だったんですね。プリクラにジャックフロストいたわ…。


ヴァニラウェアがある時代に生まれてよかったなと思いました。桜井政博、吉田直樹、神谷盛治。足を向けて寝られない3大クリエイターです、ありがとうございます。



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