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信用調査会社さんとの付き合い方

信用調査会社というものがあります。
具体的に言えば、帝国データバンクとか東京商工リサーチとかですね。
読んで字のごとく企業の信用度を調査し、そのデータを売る商売をされている会社です。

私も会社経営をしているので、取引先の信用度を調べるために利用しています。
サービスを提供しても、売上を回収できないとどうしようもないですからね。
(一般の会社員の方は「売上さえ上げればいい」と考えがちですが、経営者は回収までを考えます。そこが両者の大きな違いです)


■ 信用調査会社との付き合い方


会社によっていろいろな付き合い方があります。
自社の信用度をできるだけ高くしてもらおうとしてけっこう深く付き合う会社、与信調査する必要がないので情報を開示しない会社、普通に信用情報だけ購入する会社など様々です。

別にどれが良くてどれが悪いというものではありません。
どれを選択するかは各社の置かれている状況、経営者の考えなどで異なります。

■ ウチの付き合い方


ではウチはどうかと言えば、貴重な情報源としてお付き合いをしています。

もちろん、普通に情報を購入したり、新規に調査を依頼したりしますが、プラスアルファにも期待しているのです。
信用調査会社の調査に当たる人は、様々な情報に触れています。その内容を知ることが、会社経営にとって思いもよらぬプラスの効果あるいはマイナスを抑止する効果をもたらすこともあるのです。

そうした情報を知るためには、日頃から調査に当たる人と気軽にしゃべれるような人間関係を構築しておく必要があります。そのために、信用調査会社の販促キャンペーンにもたまには協力しておいたりもします。

■ 水面下の情報


こうして入手した情報により助けられたことが何度かあります。

知名度のある老舗企業の粉飾決算の疑い、世間的には調子が良いと言われている企業の経営不安など、まだ公になっていない要注意情報を水面下の段階で入手することができました。
(各社は後に経営破綻しました)

あるケースでは、取引先の社長が役員になっている個人カンパニー(奥様が名目上の社長)が、良からぬ循環取引に加わっており、遠くないうちにこの取り引きの破綻が予想されるという情報を入手したこともありました。
(結果、取り引きは破綻。詳しくは省略しますが大事になりました)

また、企業が処分したがっている不動産の情報が入ることもあります。逆にウチが処分したい不動産を好条件で欲しがってくれそうな企業を紹介してもらったこともあります。

情報には、公になる前に入手しておくと良いものがあります。

■ お互いがテイクだけでは成立しない


こうした関係が継続できているのは、お互いにギブアンドテイクをバランスよくできているからだと思います。
当たり前ですがお互いが、「自分のほうがより多く得をしてやろう」とばかり考えていたのではダメなんですね。

また、弊社のことを把握しておいて、情報を入手したら結びつける勘の良さも必要です。情報を持っているだけでは活かせません。
後になって、「あの情報、知ってたんなら教えてよ!」では遅いのです。

今の弊社担当の方は、こうした能力があり、人間関係も構築できているので良いのですが、怖いのは人事異動ですね。
こうした能力は属人的なので、そうなると失われることが多いんですよね。


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