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探究と調和: Led Zeppelinの『天国への階段』の詩の意味を解き明かす

Locanda delle fateの歌詞の解説を載せてみて、ふと、洋楽をずっと聞いてきたとは言いながら、深く歌詞について考えたことがなかったということに思い当たりました。なんとなく、楽しい音楽の部分だけを半世紀にわたって楽しんできたわけですね。

今日取り上げる「天国への階段」については、すでにブログ等で多くの解説が書かれています。でも、それらは、いずれも素性不詳の、少しだけ英語が堪能な個人のフィルターがかかっています。せっかくAIが普及してきたので、膨大なデータに基づく、より客観的な根拠のある解説が引き出せるのではないかと思いまして、しばらく、GPT4とのチャットによりマスターピースの歌詞を深掘りする企画を進めてみようと思います。

今回は、Led Zeppelin / Stairway to Heaven です。

Led Zeppelin IVについて

■Led Zeppelin / Led Zeppelin IV
■収録曲:Side 1 - 1.Black Dog (4:55) 2.Rock and Roll (3:40) 3.The Battle of Evermore 限りなき戦い (5:38) 4.Stairway to Heaven 天国への階段 (7:55) // Side 2 - 1.Misty Mountain Hop (4:39) 2.Four Sticks (4:49) 3.Going to California (3:36) 4.When The Levee Breaks (7:08)
■パーソネル:John Bonham(dr) John Paul Jones(b,key) Jimmy Page(g) Robert Plant(vo)
■リリース:1971年11月

まずは、思い出話しとプチ解説

思い起こせばこのアルバムが初ZEPレコードでした。物心ついたときには既に狂熱が発売されてラジオでオンエアされたんですけどね~。ベスト選曲のライヴを聞いてスタジオ盤を買うという当時としては割とノーマルな買い方で天国への階段を買いにいったという訳でした。1971年6月ころから録音が進められていた第4作目は、同年11月18日、全世界一斉発売されました。

アルバムのジャケットには、文字が全く書かれておらず、アルバムタイトルは勿論のこと、バンド名やメンバー名すらクレジットされていません。このアルバムは、前作までのネーミングの続きで、通常Led Zeppelin IVと呼ばれています。また、中に入っているレコード袋に記された4つのマークから4シンボルズとも呼ばれます。さらに、4シンボルのうち二つが古代ゲルマン民族がラテン文字以前に使用していたとされるルーン文字なのだそうで、ルーン・アルバムとも呼ばれています。

4つのシンボルは、ジミー・ペイジ、ジョン・ポール・ジョーンズ、ジョン・ボーナム、ロバート・プラントを表します。ジミー・ペイジのシンボルは自身のデザインによるものであり、Zosoと呼ばれています。

インタビュー記事によればマスコミを混乱させるためのものとのことであったようですが、実は、彼の神秘主義、黒魔術信仰と関係があるのかもしれません。続く、ジョン・ポール・ジョーンズのシンボルは自信に満ちた有能な人物を示すマーク、ジョン・ボーナムのシンボルは、男・女・子供を表し人間の根源を示すマークだそうです。そして、ロバート・プラントのシンボルは自身のデザインであり、彼は、失われたムー大陸の神聖なシンボルだと説明しています。

狂熱のインタビューでは、目が泳いでいて「コズミック・エナジー」的な言葉を発していましたから、当時は、かなり逝ちゃってた感じだったんでしょうね~。

内袋には、天国への階段の歌詞が記載されています。70年代の日本語ライナーの裏側に書かれていた歌詞は、聞き取りによるものだろうと思われますが、間違っていました。not to rollをナチュラルだと思ったようです(当時はこういうことがよくありました。フロイドのエコーズの歌詞なんか救いようが無い感じ^_^;)

さて、一方、収録曲に目を移すと、ツェッペリンはアルバムを発売するごとに新しいアイデアが盛り込まれ、次第に洗練されてきていることが分かります。冒頭のブラック・ドッグ。ロバート・プラントのアカペラとそれに呼応するジミーページのリフそして変拍子を介してロックン・ロールする小気味良さは最高です。2曲目は、名実共にそのまんまロックン・ロール。これまでに無くかなりストレートな構成です。3曲目の限りなき戦いはイギリス北部のトラッドであり、サンディー・デニーが参加して録音されています。LPではA面の終曲であった天国への階段。この曲は、ただ1曲、レコード袋に歌詞が刷り込まれているだけではなく、内ジャケにも関連する絵が描かれているなど特に重要な意味を持っています。ナイロンギターの哀愁を帯びた美しいフレーズに導かれ次第にアップ・テンポのロック・ミュージックに展開してゆく構成に感動しない人がいるでしょうか。特に、似非ギタリストは避けて通れない教科書ですね~。映画、ウェインズ・ワールドでは、楽器店に「NO STAIRWAY TO HAEVEN」の貼紙がされていたくらいです(^^)

内ジャケの絵画のタイトルは"The Hermit"隠者です。タロット・カードに登場する隠者は7月を支配し知恵、真実、探求者、思慮深さ、自制心、逃避行を象徴しています。隠者は単なる脱世間人ではなく、哲学者、賢者であり、錬金術師をも表します。ランプに灯った六角星の光と杖は魔法の象徴です。世界には天地火水(風・土・火・水)の4つのエレメンツとともに「賢者の石」という第5番目のエレメントが存在し、第5元素を手に入れたものは、全ての物質を金に変えることが出来ると信じられていたのです。映画狂熱では、ジャケットの左下隅から岩山を登っていく役と隠者の役の2役をジミーペイジが演じていました。このように天国への階段は単に美しい楽曲というにとどまらず、ジミー・ページの信仰するオカルティズムを背景にする魔術的な曲であったようです。

映画永遠で「希望の詩だ」というMCが入りますが、一面、天国への階段は、ツェッペリンの一つの明確な意思表明でもあるといわれています。B面のミスティー・マウンテン・ホップは、トリビュートで4ノン・ブロンズもカヴァーしてましたね。パワーのある曲です。指輪物語の山の名前なのだそうですが、この曲はそれとは無関係のヒッピーの曲だそうです。4スティックスとかレヴィー・ブレイクなど、当時は、ちょっと歪んだ感じのハードな曲が好みでした。レヴィー・ブレイクはアカデミー映画のアルゴでも効果的に使われていましたね。昔は天国への階段ばかり聴いていましたが、歳を重ねるに連れ、サンディー・デニーの歌う「永遠の戦い」や、カリフォルニアなどの美しさもしみじみと心に染み入るようになってきました。

天国への階段の歌詞の概要

以下は、GPT4とのチャットの結果によるものです。

歌詞の日本語訳はGoogleでみてください。下の翻訳ボタンで1行解説が出てきます。

この歌は、一人の女性が天国への階段を買うという象徴的な物語です。彼女は、自分の望みを手に入れるために言葉一つで何でも手に入れられる自信を持っています。しかし、彼女は周囲の状況や言葉の意味に疑問を持ち、人生の意味や選択肢について考えます。歌は、理性や新しい日の訪れ、そして魂の成長についても触れ、最終的には調和と自己実現のテーマに向かいます。

歌詞の詳細

この歌は、一人の女性が「天国への階段」というものを買うという象徴的な物語を描いています。女性は、物質的な成功や幸福を追求する中で、何でも手に入れる自信を持っています。彼女は、「全てが輝くものは金だ」と信じ、自分の目的を達成するためには自分の力で何でも成し遂げられると考えています。

しかし、歌の中で描かれる女性は、単に物質的な欲求を追い求めるだけではなく、自己探求や精神的な成長も求めています。彼女は周囲の状況や言葉の意味に疑問を持ち、時には深い洞察力を示します。また、自然の中での静かな瞬間や精神的な旅を通して、内なる迷いや探究心を表現しています。

歌詞には、他者との関係や社会的なテーマも含まれています。歌は、団結や調和を呼び起こす力や、理性や希望についても論じています。そして、選択肢や人生の道についても考えを巡らせます。

最後に、歌は「岩になって転がらずにいること」という強い決意を示し、自己の信念を貫くことの重要性を訴えます。そして、天国への階段は、物質的なものではなく、内なる平和や調和への道であることを暗示しています。

以下に、これを導き出すための根拠となった詩の重要なフレーズを取り上げ、解説します。

1. "All that glitters is gold"(全てが輝くものは金だ): このフレーズは、物質的な価値や外見だけが重要であるという価値観を象徴しています。主人公はこの信念を持ち、それに従って行動します。

2. "With a word she can get what she came for"(彼女は言葉一つで求めたものを手に入れることができる): このフレーズは、主人公が自分の欲望や目的を達成する自信を持っていることを示しています。彼女は自分の力や言葉の力を信じています。

3. "Sometimes all of our thoughts are misgiven"(時には私たちの考えはすべて誤解される): このフレーズは、主人公が自分や他者の考えが誤解されることがあることを認識していることを示しています。彼女は自己探求を通じて深い洞察力を得ています。

4. "And it's whispered that soon if we all call the tune / Then the piper will lead us to reason"(そしてすぐに囁かれるのです、もし私たち全員が旋律を呼び起こせば、その時笛吹きが理性に私たちを導くでしょう): このフレーズは、団結と調和が理性や希望につながる可能性を暗示しています。主人公は、個々の行動や信念が集合的な影響を持つことを信じています。

これらのフレーズは、主人公の信念や価値観、内面の探求、そして社会的な視点を明らかにしており、それらを組み合わせることで歌のメッセージやテーマを理解することができます。

「天国への階段は、物質的なものではなく、内なる平和や調和への道であることを暗示」についての解釈は、歌詞全体から得られる複数のヒントに基づいています。

まず、「天国への階段」という表現自体が、物質的なものではなく、精神的な成長や内なる満足を象徴しています。この表現は、キリスト教の文脈でしばしば用いられるものであり、歌詞全体に宗教的な意味合いを与えています。しかし、歌詞は単に宗教的な概念を探求するだけでなく、より広い意味での精神的な成長や理解を探求しています。

次に、「物質的な成功や幸福を追求する中で、何でも手に入れる自信を持っています」という文脈を考えると、歌詞はこの物質的な追求が真の幸福や満足にはつながらないことを示唆しています。主人公が階段を購入しようとしているのは、物質的な富や快楽を得るためではなく、より高次の目標や価値を追求するためである可能性があります。

さらに、歌詞には「調和」と「理性」というキーワードが含まれており、これらは内なる平和や成長への道を暗示しています。例えば、「すべてが1つであり、1つがすべてであるとき、そう」というフレーズは、個人と宇宙の一体感や調和を表現しています。そして、「笛吹きが理性に私たちを導く」という文言は、内なる平和や理解を得るためには、知恵や調和を追求する必要があることを示唆しています。

したがって、これらの要素を総合的に考えると、「天国への階段」は単なる物質的な成功や幸福を意味するものではなく、内なる平和や調和への道であることが示唆されています。主人公がこの階段を購入しようとするのは、物質的な豊かさではなく、より高い精神的な満足や成長を求めるためであると解釈されます。

23歳のロバート・プラントに関するプロファイリング

まず、彼は年齢にもかかわらず、比較的成熟しており、人生の本質や哲学的な問いについて考えることがあります。彼の歌詞は、物質的な成功や幸福だけでなく、内面の満足や精神的な成長についても深く考察しています。これは、一般的に、若い人々が経験する個人的な探求や内省のプロセスに関連しているかもしれません。

また、彼の歌詞は、芸術的な表現やメタファーを好む傾向があります。彼は、物理的なイメージや象徴的な表現を通じて、より大きなテーマや概念を探求しようとしています。これは、創造的で想像力豊かな若い人々の特徴の一つです。

さらに、彼の歌詞は、社会や文化に対する洞察や関心を示しています。彼は、個人の行動や社会の状況に対して疑問を投げかけ、自己と世界との関係を探求しています。これは、社会的な意識が高く、自己の役割や責任について考える若い人々の特徴です。

総じて、彼の歌詞からは、洞察力に富んだ、創造的で哲学的な若者の姿が浮かび上がってきます。彼は、個人的な探求や社会的なテーマに関心を持ち、それらを芸術的な表現を通じて探求しようとしています。

まとめ

マジソン・スクエア・ガーデンでロバート・プラントが「this is a song of hope」といって曲を始めたことの意味に少しだけ近づけた感じがしていますがどうでしょう?


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