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HQPlayer 5 Desktopのリリース

『HQPlayer 5 Desktop』がリリースされています。
前バージョンの『HQPlayer 4 Desktop』(2019年発売)からは5年ぶりの
メジャーアップデートになります。

主な変更点

▫️新しい演算アルゴリズムによる音質改善と計算負荷の軽減
▫️CUDA オフロード機能の効率化
▫️新しいフィルター、モジュレーターの追加

フィルター・モジュレーター数の比較

 【追加フィルター】 ×6
  poly-sinc- gauss-halfband、sinc-MG、sinc-MGa、sinc-short、
  sinc-medium、sinc-long 
 【追加モジュレーター】 ×10 
  ASDM5ECv3、ASDM5EC- light,、ASDM5EC- super、
  ASDM5EC- light 512+fs,、ASDM5EC- super 512+fs、
  ASDM7ECv3、ASDM7EC- light,、ASDM7EC- super、
  ASDM7EC- light 512+fs,、ASDM7EC- super 512+fs

▫️設定画面の変更

 縦の一覧型からタブ形式の設定画面に。

▫️HQPlayerクライアントにレベルメーターを表示


PCの負荷は軽減されたのか?

PCの負荷をVer.4とVer.5で比較してました。

SDM出力 Filter:poly-sinc-gauss-xla Shaper:ASDMEC Bit rate:44.1×256

同じ設定条件(フィルター、モジュレーター)で比較すると、Ver.5のCPU消費電力(平均)は「23W」→「14W」 に大きく下がった。一方でGPU消費電力(平均)は「41W」→「45W」と少し増加する結果となった。

簡易な検証ですが、PCの負荷はいくらか軽減されているようです。


試聴レビュー

お気に入りのアルバムを聴いてみました。
アフロ・キューバン・オールスターズのメキシコライブです。


プレーヤー:ROON  音源:TODAL

Ver.4とVer.5の設定を合わせて聴いても差がないように思えたのですが、新しく追加されたフィルターを使用すると、音質の向上を実感できるようになりました。ベースの音がタイトに沈み込み、ライドシンバルの金属音の余韻がクリアーになった印象。ラテン音楽特有の多彩なパーカッションの分離・定位感が向上し、ライブ感にあふれた音場再現が楽しめました。

全ての追加フィルターを試せてはいませんが、試用した中では『sinc-MGa』と『ASDM7EC-super』の組み合わせが気に入りました。フラシーボ効果が大きいとは思いますが、音質の進化は実感できたように思います。
ただ、追加フィルターの中でsinc-medium、sinc-longの二つはGPUの負荷が大きく、再生が途切れる、(DSD)再生できない結果となりました(PCM再生では問題なし)。

再生環境については過去記事を参考にしてください。
RoonでPC/ネットワークオーディオ
HQPlayer 専用PCを自作した


価格

高価です!
税込 44,039円(Signalyst直売
(Ver.4からのアップグレードクーポンを使った場合は37,439円)
30分間のフリートライヤルが可能なので、費用対効果については各自ご判断ください(連続再生は30分に限定されますが、回数制限はありません)。

メジャーアップデートのサイクルを5年と仮定して、
 37,439円 ÷ 5年 =7,488円/年
月額換算で624円のサブスクだと考えると、さほど高いものでもないと思えてきます。
個人的には開発者への応援の意味を込めて、アップデートに前向きになっています。
 
尚、日本代理店経由で購入する場合は66,000円、アップグレードは46.200円になります。日本語サポートが必要ない方は、本家からの購入のうほうが少しお得です。


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