「居場所は1つじゃ無い。ありのままの私を気づかせてくれた」ーーこあ

画像1

今回、業界未経験から、なぜライティングを学ぼうと思ったのか。在宅ワークならではの悩みから、副業ライターとして活躍し始めている、こあさんへ取材させていただいた。


初めての、ひとりリモートワークに戸惑った

画像2

今回のコロナ感染の影響で、現場での仕事ができなくなってしまって。それで、仕事が2020年4月からテレワークに切り変わりました。
今までは接客中心だったので、真逆の仕事で。慣れないながらも、自宅でひとり、淡々と仕事をしてました。

そうして、1ヶ月くらい経ったのですが、ひとりで仕事をする空間が「しんどい!無理っ」って感じるようになってしまったんです。

そのタイミングだったかな?好きな「劇場」の生配信があったんですね。画面を通して、劇場に触れることができました。前から劇場や美術館で、作品を見るのが好きでした。ただ、コロナウイルスで簡単には行けなくなっちゃってて。

劇場を観て、そこで自宅の中でひとり、仕事をする空間から離れてみて感じたんです。「あ、意外とひとりでも大丈夫だな」って。そのとき、この感覚を忘れたくないと強く思って、スケッチブックに書き起こしてましたね。

そう。そこからなんですが、毎日とは言わずとも、少しずつ書き残していく作業が多くなりました。書く作業自体は嫌いじゃなかったんです。

今回をきっかけに、自分自身の気持ちと向き合う時間が作れたと思います。少しずつ、転職しようと考えるようになりました。この時点ではライターを仕事にしたいなとは考えていませんでした(笑)


それから、自分で仕事を調べてく中で、「書く」仕事もありか……と思うようになってライティングを学ぶことにしました。

今、考えると在宅ワークが分岐点だと思います。ひとりで淡々と仕事をする大変さに気づけなかったら、webで仕事をするっていう考えにならなかった。それに、動いている方が好きっていう気持ちを、疑いもしなかったと思います。

芸術に対する価値観を変えたい

画像3

私は、現代美術や舞台が好きで。昔、ダンスやバレエを習っていた影響もあるのですが。ただ、すごいこの演目が好き!とか、作品そのものが好き!というのではなくて。

それこそ、スポーツ観戦と似てると思うんですけど、周りの空気感とか一体感とか。空気が動く感覚が好みなんです。ややこしいですが。

会社の人と雑談で、「演劇観るのが好きなんです」って伝えると、必ずどんな作品が好きなのか質問されます。

でも私が伝えたいのはそこじゃなかったんです。でも、当時はうまく言語化できませんでした。

ライティングの勉強をしながら、たくさんの人とやりとりをして実感しました。劇場は演目だけを楽しむモノではなくて、詳しくなくても楽しめるんだよって伝えたいと思うようになりました。

芸術って人によっては、敷居が高いイメージや、難しいって遠ざけてしまうことあると思うんです。疎遠になってしまう状況を変えていきたいなと。

実は、今までこの想いや気持ちを、表立って言ったことはありませんでした。とある、ライターの取材課題で、相手に話している時に、「あ、私そんなこと思ってたんだ」と振り返れるきっかけをいただきました。

ライタースタートのきっかけはTwitter

今、ライターのお仕事に少しずつトライしてます。すぐに副業しようとは思ってなかったんですが、ひょんなことからご縁があって。

地域を盛り上げる、スタートアップされる方々を取材して、noteに記事としてアップするお仕事をしています。

Twitterで募集しているのを見つけました。未経験でも応募可能だったので、せっかくだから、聞いてみよう!って行動しました。そしたら、まさかの採用をいただいんです。

そこで気づいたのが、未経験でもいいんだって。自分のアプローチ次第で変化するものだなと実感しました。運が良かったっていうのもあると思うんですが、声をかけてみるって大事だなって思いました。

好きだからこそ、ストーリーを伝えたい

画像4

ライターとして、その人の価値観や歴史、なぜ?を深堀りしていけるようにしたいです。

例えば何かをみて、それをどう捉えているかって、人それぞれだと思います。それを私は知りたいし、伝えたいです。

なんで私がアートに惹かれてるのかなって考えたときに、アートって場所や年齢、国籍に限らず、文化・芸術に触れられる機会を持っているっていう定義があります。それが一番、私の中で共感が得られていて。そういった、受け入れてくれる場所がアートにはあると感じています。

振り返って思ったのが、アートはもちろん好きですが、「オンリーワン」や「唯一無二」なモノが好きなんだなって。ハンドメイドも好きです。

すごく浅はかな表現にはなってしまいますが、「尊い」って感じるものに惹かれるのかもしれないですね。

画像5

    ※ こあさんの持っている作品を見せてくださいました!

学生時代に芸術の勉強をしていました。そこで、私は「創る側」ではなく、それを「伝える側」としていたいと思っています。

失敗したことも、ありのままに受け入れる

副業やその他の媒体に、手を出しすぎて、キャパオーバーしていました(笑)やらなくちゃと、気を張ってやっていました。

間接的ですが「等身大で発信する」って書かれていた方の記事を読んで、今まで書いてた記事って、書いてても読まれてないなと薄々感じてて。

それで、読まれている人の記事をたくさん読んで、「どこか変に上から書いてた私」に気づきました。私に足りない視点は、勉強中なら勉強中の身で、その立場がわかる発信の仕方が必要なんだなって思いました。

私、自分のことを聞かれたり、話すのに苦手意識があって。そのままの自分を伝えるのを背けてたんです。

でも、壁にぶつかった時に、「そうだよね。今まで背けてたもんね」って、悔しいけど納得してしまいました。

そんな自分を受け入れて、素直に書くようにしていったら、ちょっとずつお仕事をいただけるように変わっていきましたね。

自分の感情を受け止めてあげてほしい

画像6

自分からは逃げないほうがいいと思いますが、今いる環境から、違和感を感じるなら「逃げてもいい」って伝えたいです。

大学の頃に、その場所に馴染めなくって。でも、芸術を通して好きな人たちと共有するのに、心の壁がなくなっていって。

気づいたんです。「1つの場所に拘らなくていいんだよ」って。それをこれから、好きなこと、ものを通して発信していきたいです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?