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読んだもの_003:エネルギーをめぐる旅

タイトル:エネルギーをめぐる旅
時期:2022年春
場所:-
きっかけ:Twitter、エネルギー需給問題
評価:とてもおもしろい
つぎ:原子力発電(核分裂/核融合反応)、肥料



コメント(あれば):
とてもおもしろかった。石油や電気の話に終始するのかと思っていたが、宗教学や哲学、地政学など多方面からエネルギーを軸に人類のこれまでとこれからを考察していた。
・「火から熱エネルギーを得る」「熱エネルギーを動力エネルギーに変える」「電力を介してエネルギーの蓄積/運搬を行う」「人間活動のエネルギー源となる食糧、そのための肥料」あたりがエネルギー革命としてあげられており、エジソンやテスラなどリベラルアーツとして知っておくべき発明家についてもしっかりとおさえられていた。
・肥料の話は興味深かった。牛肉を得るまでに投入するコーン(エネルギー)は膨大で、コーンを直に食すほうがエネルギー効率の面で優れている。鳥のフンが化石化した肥料を奪いあっていた時代があった。江戸時代は人の糞尿の売買が行われていた。
・脱炭素と言われているが二酸化炭素排出量ゼロにするのは間違い(そもそもできないが)。適切な温室効果を維持するようコントロールしなくてはならない。いまは過剰に二酸化炭素を排出しすぎている。
・二酸化炭素増加に伴う温暖化、気候変動は近年顕著。海面上昇は技術でカバーできるだろうが、気温上昇による農耕可能地域の減少や北極などが解氷することによる未知の病原菌パンデミックなど危険視するべき事項は山ほどある
・自然エネルギーはあまりにも高エントロピー(エネルギー効率が低すぎる。とはいえ太陽光発電のエネルギー効率は20%まで向上してきている。光合成は3%程度らしい)で、かつ自然に影響されやすくクセがある。
原子力発電は今は核分裂反応からのエネルギーを利用しているが東日本大地震発生時以降はリスクを取れない雰囲気になっている。核結合反応による原子力発電はより低リスクで廃炉期間も短く、かつ今ほど大掛かりな施設は不要とされている。ただ、技術的に難しく実用化は100年以上先になるだろう。

写真(あれば):

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