【散文詩】湿度零パーセントの逆夢
掠れた頬に五月の緑色の汗が墜ちる
赤く色づく整数に挟まれた黒い整数が裏がえる
アスファルトに干乾びた両棲類の天麩羅が黒塩の皿
愛も絆も後ろ手に兇器を潜める
見過ごされる薄色の痣を隠すように角度をつける
丸ごと愛しく包み込む絡みつく表層の皮膚の接触は月蝕に飛び出す骨
甘美な唯物論に現実界が命の灼熱
行為主体を越える構造的暴力は止揚を拒絶する
不貞腐れた幸福は偽善に充ちる水銀灯下に佇む蒼白い影法師
掠れた頬に五月の緑色の汗が墜ちる
赤く色づく整数に挟まれた黒い整数が裏がえる
アスファルトに干乾びた両棲類の天麩羅が黒塩の皿
愛も絆も後ろ手に兇器を潜める
見過ごされる薄色の痣を隠すように角度をつける
丸ごと愛しく包み込む絡みつく表層の皮膚の接触は月蝕に飛び出す骨
甘美な唯物論に現実界が命の灼熱
行為主体を越える構造的暴力は止揚を拒絶する
不貞腐れた幸福は偽善に充ちる水銀灯下に佇む蒼白い影法師