記事一覧
王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】あとがき
あとがき:こんにちははは
ーー前回のあとがきーー
ーーーーーーーーーーー
皆さん、こんにちは。
海雲 大輝です。
最近、寒暖差が激しいですが体調は大丈夫でしょうか?
私は最近体調崩しやすく・・・。新年度も始まり、環境も少々変わったからでしょうか。
体力も衰えている気がして、休日にちょこっとランニングを始めました。
始めて数週間なので、効果はまだ分かりませんが・・・。
体調管理、しっかりした
王神愁位伝 第2章【太陽の泉】 第6話
第6話 巨大なテントーー前回ーー
ーーーーーー
シャムス地方南西部に位置するフィジー村。
人口50人程度の小さな村だ。
その村はずれには巨大なテントが建てられていた。辺りは雪で真っ白な世界が続く中、このテントだけが色とりどりで鮮やかに目立っていた。
テントの中は暖房設備が整えられており、極寒の外と比べ物にならないほど暖かい。
「ハッッッッックション!!!!」
「お、なんやサチ。誰かあんさんの
王神愁位伝 第2章【太陽の泉】 第5話
第5話 赤っ鼻の道化師ーー前回ーー
ーーーーーー
「・・・。」
いきなり現れた巨大雪だるまに琥樹と幸十が連れ去られ、洋一とココロが追いかけると、複数の子供たちと目、鼻、口を真っ赤に塗りたくった異様な男が現れた。
よく見ると、頬はガリガリに痩せているのに対し、不自然に膨らむ大きなお腹も不気味さを増している。
人間なのだろうか・・・。そう疑いたくなる外見に、洋一とココロが呆気にとられているとー
王神愁位伝 第2章【太陽の泉】 第4話
第4話 巨大な雪だるまーー前回ーー
ーーーーーー
「・・・お、なんやこれ。」
幸十たちは、降り立った真っ白な大地を10分程度歩いていると、徐々に目指す村がはっきりと見えてきていた。
ーと同時に何かが幸十たちの目の前に現れた。
「これは・・・雪だるまか?」
所々木々があるものの、雪のせいでやせ細っており、この真っ白な大地の視界を遮るほどのものはない。しかし、そんな場所にぽつりと、誰が作ったか
王神愁位伝 第2章【太陽の泉】 第3話
第3話 アンコントロール
ーー前回ーー
ーーーーーー
どこもかしこも一面に広がる真っ白な世界。
ここは太陽族領地北部のシャムス地方。
太陽族領地は年中太陽が空に昇り大地を照らしているため暖かく、雨は降れど寒い気候になることは無い。
しかし、そんな領地の特性とかけ離れた唯一の場所が、シャムス地方である。太陽族領地でありながらも、シャムス地方は基本寒い。
”太陽が姿を隠す土地”と言われ、代
王神愁位伝 第2章【太陽の泉】 第2話
第2話 コウモリの翼
ーー前回ーー
ーーーーーー
”タッタッタッタッタッ!!”
「さっちゃん!こっちこっち!」
太陽光を反射し、キラキラと輝く湖の船場。
太陽城の正門を抜け、雲の宮殿から船場まで緩やかな下り坂が続く。
そのまま歩いていくと、船乗り場管理人の𦪷がムスっとした表情で出迎える。
その下り坂を、思いっきり走る者たちがー。
「ひゃっほ~~!!!太陽の泉まで一直線や~!!!」
「お
王神愁位伝 第2章【太陽の泉】 第1話
第1話 3番の検体ーー前回ーー
ーーーーーー
鬱蒼とした森が生い茂り、空からの太陽光が遮断されている場所。
一帯は薄暗く、中央にそびえたつ苗とヒナギクの花が絡まった大きな塔で、うめき声が響いていた。
「うぅ~~~あぁぁぁああああ!!もう!」
そこにいたのは、煌びやかな月のブローチを肩に着けたオルカだった。
ヒナギクの塔の最上階で、何やら石盤を片手に、大きな椅子の上でもどかしそうに身体をひねら
王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第14話
第14話 コウモリの食堂――前回――
―――――――
その後、幸十は琥樹に手を引かれ、雲の宮殿内の寮に連れていかれた。
明日から太陽族領地北部、シャムス地方に向かうための準備と幸十の寮部屋の案内も兼ねてだった。
雲の宮殿の最上階には、コウモリの隊員たちが暮らす寮がある。
家族がいる者たちは、家に帰ることもあったが、大半はこの寮で寝泊まりすることが多かった。
下の階と同様、寮のある最上階もオ
王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第13話
第13話 幸十の望みーー前回ーー
ーーーーーー
ー雲の宮殿。
そこは、太陽城の外にあるちょっと珍しい宮殿。別名、コウモリの洞窟。
「おい、それでも俺は認めないぞ!幸十をうちの部隊に入れるなんて!!」
坂上が拾ってきた少年幸十の入隊について、バンが必死に止めていた。
「坂上さん、今回はバンさんの意見が正しいと俺も思います。クロが懐いているのことは珍しいですし、幸十が俺たちに危害を加えないとし
王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第12話
第12話 太陽のコウモリたち-2-ーー前回ーー
ーーーーーー
「おーーーまーーえーーーー!!本当に隊長としての自覚があんのかよ!?ただでさえ、ロストチャイルドの件で孤立した状態の今、こんな事して揚げ足取られたらどうするんだよ!そうしたらこの弱小部隊なんて即終わりなんだぞ!?!おい!!」
バンが坂上に怒りをぶつけている隣で、緑色の瞳をした女性が幸十に近づきじっと見た。
「ふーーん。それにしても
王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第10話
第10話 コウモリの洞窟ーー前回ーー
ーーーーーー
正門を出ると、何やら怪しい建物が見えてきた。
”ーモワァァアン”
薄いグレーと暗い水色を基調とした建物だが、見た目はどこか暗い洞窟を思い出させる。建物からは、呪われているのではと感じるような、何やら黒い靄が出ており、鬱蒼としている。
誰しも近づくことをためらいそうな、キラキラと輝く太陽城に似つかわしくない一角だ。
その建物が見えてきたとこ
王神愁位伝 第1章【太陽のコウモリ】 第9話
第9話 太陽城ーー前回ーー
ーーーーーー
”カツン…カツン…カツン”
坂上は幸十の肩を持ち、半ば強引に医療室を出た。
部屋を出ると、部屋とは反対側の壁が一面ステンドグラスで作られており、外からの太陽の光で廊下に彩りをもたらしていた。
医療室を出た事のない幸十にとって、その光景は今までに見た事のない光景だ。今まで暮らしてきた環境では、いつも暗くこんなに光が照らされた場所を見たのは初めてだった。