見出し画像

これからお前がプロダクトデザイナーとして SmartHR でヘヴィメタルする前に伝えておきたいことがある

俺だ。SmartHR VP of ProductDesign の @ouji だ。
俺は長年 SmartHR でプロダクトデザイナーをやってきた。
長年といっても数年や十数年なんてちゃちな時間じゃねえ。お前がまだ培養液シリンダーの中を漂うボウフラだった頃から俺はイカれたエンジニアや狂った PdM(プロダクトマネージャー) と火花を散らしてきた。文字通りお互いのヘヴィメタルをぶつけて死合ってきたんだ。

あの頃の SmartHR は今ほどお行儀の良い開発体制なんてなかった。
六本木のインプラントショップで PdM と万が一にも鉢会おうものなら一触即発だった。どちらかのヘヴィメタルが使い物にならなくなるまで殴り合うはめになった。
だから俺はプロダクトデザイナーとして身を守る術を身につける必要があったんだ。

これからプロダクトデザイナーとして SmartHR でヘヴィメタルするお前に、俺が生き抜くルールを教えてやる。
プロダクトデザイナーならいまから教えることを必ずやれ。お前のヘヴィメタルのために。

お前が負うべき責任を忘れるな

プロダクトデザイナーのお前はプロダクトのインターフェース品質に責任を負うことになる。
お前がどんなスキルを持っていようがどんな専門家だろうがそれだけは変わらない。
インターフェースと言っても見た目だけの話じゃねえ。ユーザーとプロダクトの界面すべてだ。
ユーザーは俺たちのプロダクトをなにかしらのブラウザで見ている。そこにはボタンやらテーブルやらのコンポーネントもあるし、画面全体のバイブス、インタラクションだって含まれる。
ユーザーが無意識的に、時には意識的に認識しているデータオブジェクト構造だってそうだ。
ユーザーがプロダクトにおいて知覚し、操作するもの、それらの品質にお前は責任を負わなければならない。

もしもお前が開発チームの中で隙を見せたら、血に飢えた同僚たちはきっとこう言うだろう。

これってプロダクトデザイングループで担保してますか?」と。

この言葉を甘く見てはいけない。
血に飢えた同僚たちはお前の電脳にRUNしていると思え。すぐに対応しないとお前のお粗末なICEはたちまちに破られ、全てを失うだろう。

幸いなことにお前はひとりじゃない。俺や、他のプロダクトデザイナーたちがいる。
お前が判断に迷うときは、プロダクトデザイングループで一緒に議論するんだ。定期的にレビューしあうのもいい。いや、しろ。
グループで担保し、中長期的なルールに昇華したという事実こそ、お前の同僚が求める唯一無二のヘヴィメタルだからだ。

お前がお前自身の期待値を調整しろ

SmartHR ではお前がお前の責任(インターフェース品質)を果たすためなら、お前はどんな成果の出し方を選んでもいい。
ハイファイなモックを作ってもいいし、ドキュメントを書いてもいいし、コードにコミットしてもいい。もちろんリサーチャーや PdM になったっていいぜ。
ただ、お前は開発ステークホルダーとアウトプット期待値の調整をすべきだ。
SmartHR というこの若いコーポではプロダクトデザイナーがなにを成す輩なのかまだ知れ渡っていない。
人によってはビジュアルデザインを期待するだろうし、フロントエンドコードを期待することもあるだろう。もしかしたら呪術師や詐欺師の類と思われているかもしれない。
お前は自分が開発チームでなにを成果物として出すのか、どう働くのかを同僚にあらかじめ伝えておくべきだ。
お前が自ら期待値を調整しない限り、お前と開発チームはずっと噛み合わないままだろう。

いつかお前の開発チームも期末に至り、振り返りをすることになる。
そのときもしもエンジニアや PdM に「もっと早くにデザイナーと相談していればよかった」なんて言わせていたら、お前の期待値調整が甘かったということだ。

期待値とはヘヴィメタルだ。
使い方を広く知られなければ、価値は大きく下がる。

お前がお前の組織をデザインしろ

もしもお前がいまリソース的な制約を仕方ないと思っていたり、忙しいことが仕方ないと思っているのであれば、それは大きな間違いだ。
お前が以前居た暗黒メガ・コーポではどうだったかは知らないが、 SmartHR ではお前はいくらでも人の力を借りることができるし、お前が必要な人員を新たに雇うこともできる。その裁量がお前にはある。

試しに俺にデザインタスクをアサインしてみろ。俺は瞬く間に成果物を出し、お前をすぐさま出し抜くだろう。
試しに必要な人員要件を出してみろ。人事は瞬く間に募集要項を書き直し、お前と候補者との面接の段取りをつけるだろう。

なぜこんなことができるのか。答えは簡単だ。
俺たちにはプロダクトをユーザーにデリバリーするという共通のヘヴィメタルがあるからだ。

お前はこれまでコーポに入ってから人事の靴を舐めたことがあるか。俺はない。一度だってない。
SmartHR の人事はいつだって俺たちの裁量に任せてくれるし、俺もお前が欲しい人材を確保するためだったらなんでもやる。ヘヴィメタルしてやる。
お前がこのコーポに入った時点で、お前が組織の責任者だ。どうグロースさせていくかはお前が決めろ。そして速やかに実行しろ。
俺はいまや偉そうに VP なんて名乗っているが、ただお前らよりちょっとだけ先に Vice (悪徳) を Perform (成す) してきただけだ。そこに裁量の違いなんてない。
不自由があったらお前がその不自由を自由にデザインしなおすんだ。
お前こそが組織のヘヴィメタルだ

俺たちはお前を待っている

そう、これはお前を採用するための記事だ。俺たちはお前のヘヴィメタルを待っている。覚悟が決まったらいますぐ Wantedly から応募するんだ。

もしまだ覚悟が決まらないというなら俺の仲間たちが書いたもっと有益なアーカイブがあるからそれを読むんだ。俺のようなならず者が書いたドキュメントなんかよりよっぽど有益だろう。
そしてお前はすぐに気づくだろう。覚悟なんてとっくに決まっていたんだって。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?