飄々とした文章
田中小実昌さんのエッセイ本を読書中です。飄々とした中に、ユーモアとつかみどころのなさ。両方を兼ね備えた味のある文章。現代の書き手だと、どなたになるのやら。
すぐに思いつかない。高田純次さんもそんなところあるような・・・。でも高田さんはタレントさん。風来坊のようなところもアリ、どこまでも目線は低く土地や人を切り抜ける方。
久住昌之さんもそういうところあるかもしれません。お酒と食や人をを上手く表現できるって難しい。年齢も重ねないと、そういう域には到達しないかもしれません。
あまり若い人でそういう文章書く人は見当たらない。「何気ない日常にこそドラマが広がっている」と有名な漫画家さんが話しておられたような・・・。
人が生きていく事って日常の繰り返し。スリルやドキドキではない、もっと地味な暮らしの積み重ね。ちょっとした諍いや小競り合いあっても、長く引きずらない。
そういう人の方が、生き方上手だと思いました。哀しいとか辛いと嘆くより、我が身に起きた事を面白がる度量が無いと。経済的な事にばかり目が行きがちな現代。いくら豊かであっても、心の余裕は必要ですね。
お金があれば大抵の事は何とかなるわけでも無し。あるお金で何とか生きていければ、それでいいや。田中さんの本を読んで、世知辛い世の中をのらりくらりかわす術も身に着けられたら、思います。
マイペースだけど、時にはきれのある言葉も発する田中さん。冷静な観察眼もお持ちのようです。まだまだ読んでない作品があるので、どれから手を付けようか。またまた一人素敵な書き手さんを見つけました。
追記 お孫さんの田中開さんの本から先に読んで、小実昌さんに行きつきました。これも不思議な縁です。アンソロジーエッセイでも小実昌さんのエッセイが妙に気になり、相性がどうもいいらしいと発見しました。少年っぽさもあり、やんちゃなとこもあるのが醍醐味かな。決して自分には書けない文章。
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