卒制ログ日記-ep8

レーザー加工機で長時間に及ぶ作業をしていたら何人かに本気で心配されてしまいました。
どうやら廊下にまで異臭がしていて、現場の私の体調が気になったようです。当の本人は全くの健康で慣れは怖いです。

ep8:「認識と選ぶ言葉」にまつわる話

アクリルをレーザー加工機でカットすると悪臭がします。それは仕方の無い事ですが、昨年の100色作品制作以降は度々お世話になるので、もはやそんな異臭には慣れてきてしまいました。

今日の作業でとりあえず必要な分のカットが終わるのかソワソワしていたので、異臭を気にしているほど脳みそのキャパシティが無かったみたいです。嗅覚は大丈夫?ふらついてない?と周りに心配されて初めて追い込まれている自分を認識しました。

追い込まれると燃えるタイプですが、これから最終レビューまでに出来る事、やらなければならない事を脳内でいくつかピックし絶望しました。どう頑張っても無理難題な自分の理想を恨めしく思いながら、仕方なく優先順位をつけて制作を進めます。
こんな感じで一進一退の毎日ですが、私は手書きで「やらなければならないリスト」を即興でノートに書いて整理した後動くことが多いです。
客観的にやる事を把握出来るのなら別に手書きに拘ることはないと思いますが、忘れっぽい性分なので経験上手書きに頼る他ないです。
漢字の書き取りに近い気がしますが、手が覚えていてくれる感覚があります。自分の記憶力とキャパシティを過信せず、常に鳥の目を持とうと心がけるのは、去年の苦い失敗のお陰でもあります。

そんな感じで夏から2冊目に移行した私のノートはその時の私の状況がありありとわかるものがたくさんあります。

書くこと、言葉を認識すること。
日々忙しく忘れやすくなっている脳にアンカーを打つようなものです。

そんな風に小難しく考えることだけは一人前だと思っている節があるので、友人からキャプションの赤ペンを頼まれました。
1年間傍で制作を見ていた私の方が、ああした方がこうした方が…と収拾がつかなくなり言葉って本当に難しい存在なんだなと。

文体一つをとっても印象が変わるそれは、キャプションのように作品の顔とも言えるタイミングでは効きすぎるのです。制作者本人の言葉を越える「言葉選び」はまだまだ出来そうになく、勉強することはまだまだ沢山あります。

この日記は私にとってトレーニングに近い何かだと思っています。本当にあったこと、思ったことを言葉を選んで綴ることで私の中でポジティブな消化に繋がっています。一日をいい感じで締めるも諦めるも自分次第だと思ってまた明日。
では、おやすみなさい。





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