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ぞわぞわした生きものたち 古生代の巨大節足動物 (サイエンス・アイ新書)


ぞわぞわした生きものたち 古生代の巨大節足動物 (サイエンス・アイ新書)

 題名のとおり、ぞわぞわした生きものたちが、たくさん紹介されています。昆虫や、ムカデや、ヤスデや、サソリ、クモ、ウミサソリ、三葉虫【さんようちゅう】などです。

 要するに、体の表面がキチン質で覆われていて、脚の数が多い生きものたちですね。分類学で言えば、節足動物【せっそくどうぶつ】と呼ばれる生きものです。

 この手の生きものたちは、嫌われることが多いです。
 でも、好きな人には、たまりません。こんな本を待っていました\(^o^)/

 ただし、ほとんどが、すでに絶滅した生きものたちです。現生のものも、少し出てきます。
 古生物学が好きな方に、お勧めです(^^)

 節足動物が、最も栄えたのは、古生代と呼ばれる時代です。二億年以上も前のことでした。
 この時代には、草鞋【わらじ】のように大きな三葉虫や、体長2m以上のウミサソリや、翅【はね】を広げた長さが70cmに及ぶトンボなどが、実在しました。
 こういった生きものたちが、本書で紹介されています(^^)

 想像してみて下さい。
 渚【なぎさ】を歩けば、自分の足より大きな三葉虫が這っている世界を。
 森の中に、長さ2mのヤスデがうごめく世界を。
 見上げる空に、70cmの翅をきらめかせて、トンボが飛ぶ世界を。

 わくわくしますよね?(^o^)
 わくわくするという方、ぜひ、本書を手にとってみて下さい。

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

はじめに

第1章 節足動物
 ぞわぞわした生きものたち
 なぜ彼らはマイナーなのか?
 節足動物の大きさを制約するもの
 節足動物の黄金時代
 古典分類学の中の「節足動物門」
 節足動物単系統説のはじまり
 節足動物は多系統か?
 多系統説の新展開
 リンネ式分類学の背景
 単系統説の逆転勝利
 など

第2章 三葉虫
 三葉虫とはどういう生きものか
 節足動物としての三葉虫の位置
 三葉虫はなにから進化したか
 カンブリア紀以前の三葉虫?
 最初の三葉虫
 三葉虫の分類
 形態的多様化のはじまり
 巨大三葉虫・1
 巨大三葉虫・2
 奇妙な姿の三葉虫・1
 など

第3章 ウミサソリ
 ウミサソリの基礎知識
 ウミサソリはサソリの祖先か?
 鋏角【きょうかく】類の中のウミサソリの位置・1
 鋏角【きょうかく】類の中のウミサソリの位置・2
 謎の鋏角類カスマタスピス類
 ウミサソリの直系の祖先
 ウミサソリの分類
 最初のウミサソリ
 ハリプテルスに見る復元の変遷
 最大のスティロヌルス類
 など

第4章 陸上鋏角類
 陸にあがった鋏角類
 どれが最初の蜘蛛形【くもがた】類か
 最初に現れた本当のサソリ
 系統上の最古のサソリ
 シルル紀のサソリたち
 古生代のサソリ・ビッグ3 その1
 古生代のサソリ・ビッグ3 その2
 古生代のサソリ・ビッグ3 その3
 蜘蛛形類の中のクモの位置
 蜘蛛形類の基盤グループ ワレイタムシ
 など

第5章 多足類
 多足類とはなにか?
 多足類は単系統か?
 謎の化石動物メリストソマ
 ムカデエビとムカデの関係・1
 ムカデエビとムカデの関係・2
 真正多足類の出現
 地上で最初の肉食動物
 毒牙をもった最初のムカデ
 石炭紀の棘つきタマヤスデ
 極端な重武装のヤスデ
 など

第6章 六脚類
 六脚類の定義
 六脚類は「陸に上った甲殻類」?
 六脚類は「肢【あし】の減った多足類」?
 デボン紀の「海生六脚類」
 六脚類はいつ六脚になったか
 最初の陸上六脚類
 真正昆虫の登場
 本格的な空への進出
 翅【はね】はいかにして進化したか
 初期の飛行昆虫を進化させた要因
 など

参考文献
索引



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