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起業はツラいよ日記 #11

皆さんはジョージという人物をご存知だろうか?

よくTikTokで目にする彼は「やばいって」という煽り文句に始まり、徹底的な自制を人々に求めていくのだ。まぁ、これがどれだけ真剣に受け止められているのかは不明だが、彼をイジる動画が多数アップされていることから「意識高い系」として揶揄される事例の一つなのかもしれない。

ただ何年かに一度、こうした「意識高い系」の立場が復権してくるサイクルがあって、今はそのサイクルの只中にあるのかもしれない。円安が進み、いま1ドル=153円。日本経済の先行きが怪しいのはもう何十年も前から言われていることだからあれですが、いよいよ人々の財布に直撃するインパクトを持って危機感が表面化してきた。

こういう時、「せめて自分だけは生活を良くしたい」そう思う人々は、周囲を出し抜こうと自己啓発や自己投資に励むのだろうと思う。冒頭のジョージを真似して「ゴールデンウィークこそ周囲に差をつけるチャンスだ!休んでいる場合ではない!」と焚き付ける動画がやはりあった。

この「休んでいる場合ではない」論

これは、ある意味では正しいが、間違いでもある。正しいのは、自営業だったり、フリーランスだったり、自分の仕事量や労働時間が自らの成果に直結するような人たちにとってだろう。しかし、会社員だったり毎月の給与が決まっていて、その評価が1年に1回や2回の人にとっては、当てはまらないだろうと思うのだ。

だから結論としては休む時は休んだ方がいい。組織の中である特定の役割を持って働く人にとって、成果は直ぐに現れるものではないのだから。少し頑張ったところで、同僚や先輩に圧倒的に差をつけることはできないだろう。だったら、普段会えない友達や家族に会ったり、遠くに出かけることの方がよほど精神的に有効なはずだ。

焦る気持ちはわかる

ジョージのような超人的節制を強いる人(ジョージが実際にそうであるのかは分からない)は社会に居てもいいのだが、誰もがそのようにならなければならない訳ではないだろう。いつも思うのだが、誰が得をするのか。

まぁ、ジョージはこうしてバズることでインフルエンサー的な立ち位置を手に入れたので得をした一人だろう。あとは、皆さんが働く会社の経営層も得をするだろう。だって、給与は変わらないのに勝手にモチベーションを上げて働いてくれるのだから。あと、自己啓発系の出版やセミナーをやっている人たちもこのおこぼれに預かれるかもしれない。しかし、重要なのは働く君自身が得をしているかどうかだろう。

何度も繰り返すが、

  1. 成果は直ぐに出るものではない

  2. さらに、成果はあなた一人で出せるものでもない

  3. そして、成果を評価するのはあなたではなく他人だ

どう考えても、あなたが得をするとは考えにくい。

どうしても成果を出したいのであれば自ら会社を設立して起業するのが一番いいだろう。ゴールデンウィークも残すところあと1日であるが、自分の好きなことをするのが良い。

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