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映画レビュー|シン・仮面ライダー

0.総評

仮面ライダー1号2号を見ていた人には刺さるかもしれない.庵野秀明味を期待すると物足りないかもしれない,そんな作品.
キャラクター物かつ映画という2時間の短い尺を考えるとメッセージ性やまとまりは良いが絶賛まではいけないと感じました.
オススメ度:★★☆☆☆


1.あらすじ

組織「SHOCKER」によって人体改造された男性。彼は博士とその娘と組織から逃亡したものの、博士が殺害されてしまう。やがて、彼は「仮面ライダー」を名乗り、残された娘と共に組織に立ち向かっていく。
引用元:Amazon"シン・仮面ライダー"

2.詳細感想

映画はそもそも時間が短いと思うという話

ストーリー性のある映像作品というと私はアニメ,ドラマ,映画がまず思いつきます.(YoutubeやTiktokも一部ストーリーのあるものあったりして面白いですよね)
さて,それぞれの作品時間を考えてみましょう.
◆アニメ  1クール:
 1話 20分×12話 = 240分 = 4時間
◆ドラマ  1クール:
1話 40分×12話 = 480分 = 8時間
◆映画 (本作を代表とします)
 2時間

映画はアニメの半分の時間で,ドラマの1/4の時間で起承転結終わらせなければならないわけです.
当然冒頭には世界観やキャラクターの説明を行い,その後は何かしらのトラブルとそれを乗り越えるラストシーンを入れる必要があります.それらを除いて作品の良さを出すとなると映画はあまりに時間が短いのではと考えています.

とはいえ,名作映画も間違いなく世には存在します.
これは最初の世界観説明を省いてメッセージ性の追求に時間を費やしていると考えています.
(例えば舞台が現代社会の東京です,とあればどのような文化圏/技術レベルで生活している等,説明せずともおおよそ作品の世界を理解できますよね)

こちらの作品は現代日本を舞台にしているものの,"仮面ライダー"なる存在を説明しなければなりません.
私の受け取りとしては,なるべく作品のテーマを伝えたいために最初の説明を最小限に留めたと感じました.しかしあまりにミニマム化しすぎてしまい結局主人公が仮面ライダーになるまでの道中が十分に分からず片手落ち感が出てしまったと思います.

作品のテーマは「思いの継承」

仮面ライダー1号から2号へ,緑川弘から緑川ルリ子へ等々様々な登場人物から関わりのある方へ思いを継げるというのが今回のテーマになっていると思いました.
思いの力やそれを受け継いで次の行動に移すさまは結構好きでした.

惜しむらくは庵野秀明さんにしてはキレイすぎて,なんか思ってたんと違う…となっていました.

スプラッターしてれば庵野さん,ではないでしょう?

本作品,かなりスプラッター描写が多いです.
エヴァの雰囲気のように暗さがあれば庵野さん感が出るでしょう~,そのような雰囲気にしか見えず歓迎できる描写ではありませんでした.
この描写の意味を深堀りしてほしかったのが正直な気持ちです.
(意味のないグロ描写はそういう映画以外では良くないぞ!)

例えば途中まで主人公本郷がショッカーたちを殺害することを悩むシーンがありましたが,もっと描写をしても良かったのではないでしょうか?
ショッカーを拳で貫通させたときの血液のぬくもりがフラッシュバックするとか,ショッカーの仮面を剥いだら近所に住んでるおっさんだったとか.

カマキリカメレオン,お前のカメレオン要素は昆虫じゃないだろ!

後半に出てきた怪人,カマキリカメレオン.
全てがわからねぇ!なんで複数の生物合体してんねん!カメレオンは昆虫じゃなくて爬虫類やないかい!

爬虫類も真ん中に虫入っているから…ということなら,他にも爬虫類ベースの怪人出してくれよ…

3.Special Thanks


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