PMP®︎合格体験記 使ってよかった書籍とeラーニング
PMP®︎に合格したので記録をしておく。
体験記なのでちょっと長い。
勉強方法を見たいだけの方は、「使用した書籍やeラーニング」の部分まで飛ばしてください。
ちなみに仕事はIT系とかではないです。
35時間の公式研修を探す
受験の申し込みには、①35時間の公式研修を終了していることと、②36ヶ月分のプロジェクトマネジメント実務経歴書の提出の2点が必要。
普通に検索すると20万円とか30万円近い金額のサービスが出てきた。20万は無理なので色々調べると、Udemyに24,000円のeラーニングコースがあった。Udemyは大型連休前にセールをやることが多いので、そのタイミングを狙って1,840円で購入した!がはは!全部英語だけど、まあなんとかなるやろ!……とその時は思ったのだった。
全部英語のeラーニング研修はつらかった
ここから先は英語が得意な方にとってはなんてことない内容なので、読み飛ばしてもらって構わない。
30時間分のレクチャー動画、19の課題、24のテスト(1つのテストは25問くらい!)、最後の確認テスト。
Udemyは親切なことに字幕が出るので、それをChromeの翻訳機能を使って読めばいいと思っていたが、そもそもの英語の字幕の精度がよくないという、翻訳精度の良し悪し以前の問題で頭を抱えていた。
ちょうどいいタイミングで英語学習に使っているサービスを友人に聞く機会があって、otterを教えてもらった。どうしてもわからない部分は、研修動画の音声をotterに聞かせて話している内容を書き起こさせ、それをDeepLやgoogleで翻訳するというなんとも遠回りな方法で、なんとか乗り越えることにした。(やばすぎ)
また、私はプロジェクトマネジメント初学者だったため、日本語であっても知らない用語や文化ばかりで、とにかく全部調べないと何も理解できず一文読むにも苦労するような状態であった。
(読み飛ばせばよかった。動画も再生すればいいので適当に流して、小テストも不正解前提で適当にぽちぽち選べばよかった。でもそれをしなかった。)
めっちゃ大変だということがわかったので、勉強の順番を変えた。
PMP完全攻略テキストを1周する
PMBOKではなく、PMPテキストから読み始めた。
PMBOKは初学者の私には全体像がつかみにくく、難しかったので、PMP完全攻略テキストを読むところから始めた。ちなみにこのテキストを選んだ理由は、PMBOK第7版にかなり早い段階で対応してたことと、PMBOKの翻訳を監修されている先生が書かれたものだったから。
このテキストを目がチカチカしない色の、消せるマーカーで重要なところに線を引きながら一周した。
この時に、もっと易しい入門書がほしくてPMBOK入門書も読んだ。この本は第6版の内容がメインだったが、10の知識エリアと5つのプロセスを噛み砕いて説明してあって、初学者にはありがたかった。
そんなこんなで、なんとなくイメージができてきたので、またUdemyに戻る。
35時間公式研修をおわらせる
まじで時間かかったし、しんどかったので、お金に余裕があったり会社が負担してくれる方は日本語の研修を利用することをおすすめする。
受験資格を得るためだけに利用して試験勉強は別でやる、と割り切ってしまう選択肢もあると思います。動画は流し見して、テストもなんとなくで答えたらいい。(できちゃいます)
私はこの講座の仕組みが分かっておらず、正答率が低かったらダメなのかも!と思って生真面目にやっていた。めちゃくちゃ大変だったので修了証が発行された時にはじんわりと達成感があった。
そして、早く受験の申し込みをするべく、プロジェクトマネジメントの実務経歴書の作成に取りかかる。
36ヶ月分のプロジェクトマネジメント実務経歴書の作成
期間が重複するプロジェクトは記載できないので、重なりなく書くために5年前ぐらいの内容から始めた。まず日本語で書いて英語に翻訳し、規定の200〜500ワードになるように調整していく。
そして、ただプロジェクトの実務経験を書けばいいのではなく、PMPの用語を使って、PMPのルールに沿った形で経歴を説明する必要があるようだった。5つのプロセスや目的や目標、役割、結果、成果物などがパッと読んでわかる形を目指す。
経歴書はPMIの個人ページに入力し、入力した内容はPDFで書き出してプレビューできるようになっていた。せっかく項目を分けて概要を箇条書きにし、その下に詳細を文章で書くようにしたのに、書き出したPDFは改行が全部無くなっていて、どこからどこまでが何の項目なのかめちゃくちゃわかりにくくなっていたので、■とかを使って何となく区切りがわかるようにしてみた。
■Outline: 〜〜〜〜〜■Purpose:〜〜〜〜〜■Target:〜〜〜〜〜■Role: 〜〜〜〜〜■Result: 〜〜〜〜〜■Deliverables: 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜■Details:-〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜.-〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜.-〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜..-〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜.
(だいたい300〜450ワードぐらい)
↑こんな感じ
おそらくそこまで気を使わなくてよかった。けどまあ自分にはその方がわかりやすかったのでこれでよい。
合計で36ヶ月分になるように、複数のプロジェクトをこの形で書き上げた。
これで申し込みの条件が揃ったので、受験申し込みをする。
受験申し込み
PMIの個人ページで35時間公式研修の情報を入力すると、36ヶ月の実務経歴書の入力画面に進む。
承認されたらメールとかで通知がきたりするものかと思っていたが、PMIの個人ページがひっそりと受験申し込みしてええで!と次のページに進めるようになっていた。(承認はめっちゃ早くてほんの数日でできていたようだが全然気がつかなくて1週間ちょっと経っていた)
そして監査の対象にもならなかったのでホッと胸を撫でおろした。
(監査対象になると、卒業証明書を準備したり実務経歴書に書いたプロジェクト実施時の上司のサインが必要になったり、とっても大変そうだった。)
そしてここからはテストのための勉強を始める。
テスト勉強と模擬試験
問題集を解いて、間違ったところを調べる、また問題集を解く、を8割取れるぐらいまで繰り返した。
PMPの受験時間はなんと230分!テストの出題数は180問!
本番では60問解くごとに10分休憩が取れて(休憩終了後は前の問題には戻れない)もう60問解くとまた10分休憩を取れる。そして最後の60問を解くと終了するという仕組みになっている。
見直す時間も考えると1問あたりにかけられる時間は1分程しかない計算になる。
はじめて模試を受けた時、休憩があるとはいえ4時間集中力を保つことが私には難しく、終わった時はぐったりしてしまったし結果は散々だった。
訓練して慣れるしかないので、60分で60問解く練習を始めた。
受験料の支払い💸
PMPの受験料はめっちゃ高い。
PMIの年会費を支払うと受験料が割引される。年会費を払って会員になると、PMBOKなどのPMIが発刊する書籍や資料をPDFでダウンロードできるし、再受験の費用が割引されるので、万が一落ちた時の費用も考え(弱気)会員になった方がお得と判断した。
テストセンターでの受験
オンラインでも受験できるようだったが、自宅に受験に必要な環境(自分を映し続けるカメラが必要とか)を用意するのは大変そうだったので、テストセンターの予約をした。
前日までに、迷わないように会場の前まで行ってみて、ついでに最寄りのスタバを確認するなどした。
会場はググれば出てくる画像とほぼ同じ感じで、ガラスで仕切られた監視ブースの周りに受験者用PCが背を向けた状態で並んでいる。それぞれの間には深めの仕切りがあり、座った時の目線では半個室のような感覚だった。同時刻にPMPとは別の試験も行なっているようで、休憩や終了のタイミングがそれぞれ違った。周りの音が気になる人は耳栓などももらえるが、私は気にならなかった。
試験開始前の注意事項やチュートリアルの時間に、「試験の内容は他言無用だよ」というようなことが書いてあった。どこまでの内容を誰に言っちゃいけないか忘れてしまったので、内容については書かないでおく。その代わり、役に立った書籍や勉強方法を次にまとめる。
使用した書籍やeラーニング
いろんなサービスを利用したし、かなりじっくりと回り道をしたので、2023年6月時点でのPMP勉強ツールソムリエと言っても過言ではないかもしれない。よかったものを案内していく。
特によかったオススメしたいものには★をつけておく。
学習のポイント
10の知識エリアと5つのプロセス群、各知識エリアに属する49のプロセスをまず覚える。49のプロセスと主要なITTOを、自分で地図を作るように書いていくと、理解できていない部分が明確になる。(私はmiroにまとめた)
アジャイル実務ガイドは絶対読む。(他の書籍だとアジャイルの知識が圧倒的に足りない)
PMP完全攻略テキストの模擬試験の解説を理解して覚えていく。(この場合はこう!というルールだと思って覚える)
問題文の中でシチュエーションを読み解く時
ウォーターフォールかアジャイルかハイブリッドかを見極める。
どのプロセスをやっている段階なのかを見極める。
「リスク」なのか、リスクが顕在化した「課題」なのか、を見極める。
勉強し始めの頃は、これらをミスって間違った対策ばかり選んでいた。
結果
2023年3月に一回目を受験するが、ギリギリのところで不合格。あと1問合ってたらいけてたんじゃないかという、非常に悔しい結果に。めちゃくちゃ惜しい。
People:Below Target
Process:Target
Business Environment:Below Target
PMIのマイページで確認すると、それぞれのドメインに紐づくタスクごとに試験結果が3段階で評価されるため、どのドメインのどのタスクを勉強すべきかわかるようになっている。私はPeopleのタスクがLowばっかりだったので、PMP完全攻略テキストと豆検を何周かやった。
それから3ヶ月後の6月に再び受験した。前回とは出題の形式など若干の変化があり、常にアップデートされているんだなという印象。絶対これだろ!と自信を持って回答できる問題も増えていて、回答時間も10分ほど余るペースで回答できていたので、見直しをしっかり目にやって、時間いっぱい使って終了。
結果を表示します、みたいなボタンをクリックすると「おめでとうございます!これは素晴らしい結果です!」みたいな画面が出てくる。
心の中では「やった〜!」と言っていたが、常に監視されているし、まわりにもたくさん受験者がいるため、当然静かにしている必要がある。周囲の受験者たちも結果がまわりに分からないように誰一人滲みださずにロビーへ一人ずつ案内されていた。
People:Above Target
Process:Above Target
Business Environment:Above Target
結果はどのドメインもAbove Targetで合格だった。
PMIのマイページで確認すると、課題だったPeopleのタスクはLowが一つもない、非常に良い結果となっていて、嬉しさがこみ上げてきた。
最後に
時代に合わせて(先取りして)PMBOKは内容がアップデートされていくし、PMPの試験問題も日々アップデートされている。
試験問題に出てくるシチュエーションも、いろんな装飾に惑わされず、何が問われているかを的確につかみ、PMIイズムを思い出しながら(PMP完全攻略テキストの回答を覚えるのがおすすめ)本質的な部分が何かを意識して回答すればいいのだと思う。
ちなみに、2回目合格までにやった対策はこちらに詳しく書いている。
よかったら参考までに。
私もこれからPDUを積み上げつつ学習を続けていく。
勉強中のみなさんに幸あれ。
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