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日本全国をめぐって知った旅の本当の魅力とは

日本全国を旅してるまさゆきです。

これまで登録者1400人の旅系YouTubeを運営したり、旅の本や記事、オンラインサロンを通して、様々な旅を感じてきました。
ただ旅を消費するだけじゃない、発信する旅や住む旅、交流する旅、読む旅を経験してきました。

多様な旅を経験して感じた「旅の魅力」についてまとめてみようと思います。
旅の新たな楽しみ方を発見したり、漠然とした感覚が言語化されたら幸いです。

「男山千姫天満宮」から撮影した寝起きの姫路城
https://maps.app.goo.gl/f4bMzBcNi6RJ6rwk7?g_st=ic


旅と旅行の違い

まずは意味合いが似てるようでなんとなく感覚が違うこれらの言葉を定義してみます。

旅:物理的な移動だけでなく、個人の内面の成長や自己発見を伴う経験。

キーワード→生き方、精神世界、内的喜び、未規定、目的がない(=終わりがない)

旅行:実際の移動や外出を意味し、レジャーやビジネスの目的で一時的に出かけること。

キーワード→移動、物質世界、外的喜び、規定、目的がある(=終わりがある)

※観光:旅行の中でもレジャー、娯楽、教育など特定の目的で特定の場所を訪れること。

ChatGPTで作成した「旅と旅行と観光」のイラスト
※本文は全て私が作成してます。

「人生は旅である」と幾多の有名人が言うが、「人生は旅行である」「人生は観光である」とは言わない。旅には物理的な行為を超えた、概念的、感情的な営みだと思う。
旅先に行くとそれまでの自分の生活範囲や思考、価値観の外にあったものに出会う。新しいものに出会ったときに「自分はどんな感情になるのか、何を考えるのか」を認知するのが旅の醍醐味だと思う。

うまいものは素直にうまい! 氷見の寒ぶり


旅の醍醐味4選

ここからは私なりに感じた旅の魅力を紹介していく。

①感情をかみ締める一人旅、感情を分かち合う仲間旅

一人旅では旅先で生まれた感情や考えについて、自分の中であれこれ深めることができる。アートを鑑賞する感覚に近い。

例えば写真の姫路城の朝日を例にすると、
「何で朝日だけでなく手前に姫路城があることでより感動するんだろう」

「山の稜線から出てくる朝日という人智を超えた普遍と、人間の営みが生み出したお城の中でも残存が希少な姫路城という、相反する要素が共存してるのがいいんだな」

「他にも、朝日と共に人や街が目覚めていく様子を上から見れるのがいいのかな」

「単純に朝日ってやべえな」

自分の知らなかった感性や欲望を知り、世界が広がっていく。自分の幸せのために何が大事なのか、向き合う大事な時間になる。
よく「孤独が寂しくならない?」と聞かれるが、寂しさは感じる。でもその寂しさを感じれることが素晴らしいし、誰かと会った時の喜びも増すと思う。

姫路のもう一つの名所「書寫山圓教寺」

一方で、仲間旅は自分の感情を共有し相手の感情を知ることで、
「より親密な仲間になる」「自分の中にはない見方が知れる」

感情や同じ体験を共有することで、共感を超えた親愛が生まれその人との関係が濃密になっていく。
また、1人では思いつきもしなかった"見方"を知り、新しい楽しみ方を知る。

こうした強固なつながった仲間は、希薄な人間関係を助長する社会システムの中で生きる人々にとって欠かせないと思う。
別に旅以外のエンタメでも経験できそうだが、「身体性があり、五感を使い、未規定である」旅系の営み(登山、キャンプ、サーフィンなど)を共有することでしか得られないものもある。

30分登山してヘロヘロになりながら見た鳥取城からの景色




②安全便利快適な社会と法外なカオスとの境界で感じる"超越状態"

旅の魅力は、安全で快適だと自分が認識している境界付近にある未知に挑むことにある。そこでは普段の生活では感じえない超越状態、ゾーンに入っている感覚がある。心臓がバクバク高鳴って感覚が鋭くなる感じだ。

例えば、高野山にある奥の院墓地を夕暮れ時に散歩した時の話だ。
奥の院墓地は弘法大師(空海)が御入定され、鬱蒼とした林の中に20万基を超える墓石がある異世界だ。
私は心霊を信じていないが、それでもゾワゾワっとした何かを感じた(気がする)。

あとは大阪の西成でも同じ感覚になった。
治安が悪くて物騒なイメージがある西成を歩くと異様な感覚になった。歩いている方や街にギラつき感や威圧感があり、こちらも本能的に身構えてしまう。ただ危ないことは一度もなく、治安はだいぶ良くなっているらしい。

街中に粗大ゴミがたくさん

この異質な何かに心臓がバクバクする感じ=安全な社会と法外なカオスとの境界で"超越状態"になれるのが、旅の醍醐味の一つだと思う。とても疲れるが。

この"超越状態"を経験するからこそ、"超越状態"を感じることが少ない社会をまともに生きていけるのかもしれない。また当たり前の生活のありがたみを感じる。
お祭りやサウナ、登山、ダンスなどと感覚は似ている。

また、こういう異世界に行くきっかけになったのがYouTubeの撮影だった。めずらしいもの、強烈なものの方がSNSでは伸びがいい。
異世界はどうしても怖いものなので、踏み出すにはある種の強制力が働く環境が大事なのかもしれない。

ChatGPTで作成した「動じない修行僧」のイラスト




③五感をフルに駆使する人間の根源的楽しさ

五感を使えば使うほど刺激が複雑になり、感情的な高まりにつながる。
またマインドフルネスの考えだが、感覚に意識を向けることで感情の安定にもつながる。

そして、旅はまさに五感をフルに使うエンタメだと思う。
地元の市場で目にする色彩豊かな食材、耳を澄ませば聞こえる波の音、新緑の森の香り、山菜の渋くも深い味わい、手触りから感じる土地の温度。
単一じゃない刺激だからこそ、濃厚な楽しさがある。

新緑の奥入瀬渓流

身近にあるエンタメで五感をフルに使って楽しむものは意外と少ない。デジタルのものは特にそうだ。

アニメ:視覚、聴覚
漫画:視覚
ゲーム:視覚、聴覚
カードゲーム:視覚、聴覚、触覚
YouTubeなどSNS:視覚、聴覚

一方リアルなエンタメは五感を使うものが多い。

テーマパーク:視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚
料理:視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚
サウナ:視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚?
お祭り:視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚
旅:視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚

もちろん五感の数が少ないエンタメも最高だ。
また、旅という言葉の抽象度が高く、食や観光、宿泊など色んな要素が入っているので、やや強引な感じは否めない。

ただ何かしら五感を使うエンタメを趣味にするのは大事だと思う。
五感で自然と感じれるようになれば、毎日の生活にも新鮮な感動をもたらし心が豊かになる。

ゆるキャン△3期が死ぬほど楽しみ
出典:https://times.abema.tv/articles/-/10066620




④突発的に起こるトラブルへの対応能力が身につく

旅をしていると予期せぬトラブルが必ず発生する。
僻地の山奥に来たけど最終バスがなくて帰れない時、フランスのカフェでパリジェンヌの女性の服にコーヒーをかけてしまった時、お酒に酔った友人のいつもと違った側面を見た時など。

そんなトラブルに対して2つの意味で対応能力が身につく。

1つは問題解決という意味。
1人、もしくは仲間とどうやって問題を乗り越えるかが問われる。オンラインゲームの中じゃなく、リアル世界でゲームが始まるのだ。
例えば僻地の山奥でバスがなくなった時は以下のように動いた。

「まずはここら辺に人がいないか探して、車に乗せてもらえないか交渉しよう」

「人全然いないやん。とりあえず人通りのある道まで下って、ヒッチハイクしてみよう」

「あれ、思ったより車が通らないからタクシー呼ぼう。お金が飛んでくけどしょうがない…」

結局タクシーで帰ったのだが、タクシーの運転手とおしゃべりして楽しかった。

神戸「掬星台」からの夜景

もう1つは精神的な安定だ。
何度かトラブルを積み重ねると、「ああ、またトラブルが発生したのね、はいはい」と重く考えずにすむ。実際ほとんどのケースでなんとかなる。
幸せに必要なことが、「精神的に安定していること、ポジティブなこと」だとすると、旅は格好の訓練となる。

旅を始めた初期はトラブルが起こると「うわあ、めんどくさい」と思っていたが、慣れてくるとトラブルがないと物足りなくなってくる。
トラブルがあるから偶発的な出会いが生まれ、それが刺激になる。

鳥取県倉吉駅前の「とり甚」さん
夜ご飯を急いで食べるべく駆け込んだら、お土産に"あたたかい"焼きおにぎりをいただいた。
女将さんの優しさに感激。




終わりに

最後までご覧いただきありがとうございます!
自分が思う旅の魅力をまとめてみて、世の中においておこうと思います。

他の人の考え方や感じ方を知って、「あの人が言ってたのってこういうことなのかな?」と少し分かった時に、小さな自分の世界がちょっと広がるんだと思います。その瞬間が楽しい。
みなさんが思う旅の魅力もぜひ教えてください!

またXでも発信してるのでぜひ。
https://twitter.com/yamamorioudon



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