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【ピスポスホネートの構造式】を終えて

はじめまして
演劇企画ニガヨモギで役者と舞台衣装(主に装飾品)を担当しています。利根川真夏です。


今回から、少しずつノートを書いていこうかと思います。
言語化があまり得意ではないのですが、私は頭の容量がとても小さく大事なことや素敵な思い出も一旦しまっておかなければならないのです。

特に今は、公演が終わってすぐ、向かいたい場所と見たい景色がいっぱいに溢れていて、私は一刻も早く「ピスポスホネートの構造式」をしまっておかなければなりません。
大事に、大事に、いつでも取り出せるように。
(そういえば恩田陸の『常野物語』という本に「しまう」能力を持つ人たちが出てきます。あの力が今めちゃくちゃほしいです。)


《演劇企画ニガヨモギ》は、実は劇団になりたてほやほやです。


そして、【ピスポスホネートの構造式】は劇団化してから初めてお客さんにお披露目した公演でした。

私は今回「主婦」という役をいただきました。


そういえばこの【ピスポスホネートの構造式】は、再演の予定があるようです。
主催の市村が終演後さまざまな感情がうずまく中で申しておりました。
なので、あまり作品の内容には触れずにおこうと思います。


さて、「主婦」という役についてですが私は普段生活しているなかで「関わりたくないけど、何を考えているか気になるけど、関わりたくない人」がごまんといるんですけどその内のかなり上位にくるようなキャラクターです。


だから、演じるのがとても楽しかったです。
何を考えているか気になっていたということは、関わらないながらも自分の中に密かにいたものなのでその人を真正面から見つめるだけど、
つくりものの世界で
という機会はすごくありがたいものなんです。
この機会をくれるのはもちろん主催市村みさきなのです。

そして私は、演じることで、世界に実在している「関わりたくないけど、何を考えているか気になるけど、関わりたくない人」たちへの気持ちが、ほんの少しだけど変化していく気がするのです。


そうやって、お芝居というものが私と世界の間に立ってくれるから、私はいろんなものと、いろんな人と繋がることが、ちょっとだけ怖くなくなります


最近始めたものづくりでも似たようなことを感じました。ものづくりのことも、また書けたらと思います。


今はまだ、あの日「主婦」が見た景色について思いを馳せています
観てくれたお客さまたちの目にはどう映ったでしょうか

自分の中に灯った、たったひとつの小さな蝋燭の火を強い風が吹くなかで守り続けるように、飛行船を待つ青年


そこに訪れる探偵と主婦


そして、少女


赤ちゃんを連れた夫婦


【ピスポスホネートの構造式】
おだやかな河川敷の、そこに生きていたひとたちの時間を一緒に過ごしてくださったお客さまたち、本当にご来場ありがとうございました


いつかまた、お会いできる日を楽しみにしております


#演劇企画ニガヨモギ
#ピスポスホネートの構造式

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