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身体の力、抜けますか?身体のこわばりに気付く

先日、仕事机に向かったら、肩や胸に力が入っていることに気付きました。そして、「ふぅ〜」と息を吐いて力を抜きました。力を抜くと、そこに身体があり、身体と共に自分がいるのことを実感できます。

脱力は意外に難しい

力を入れて「がんばれ!」と言われることの多さに比べると、「力を抜け!」と言われることは少ないですよね。どうやって力を入れるかという話しはよくありますが、どうやって力を抜くかという話は少ないです。

僕は、若い頃、この力を抜く=全身の脱力ことの、訓練といいますか、ちょっとした修練を積みました。竹内演劇研究所のレッスンや、野口体操のメソッドを通してその世界を知りました。

みんな知らないうちに力を入れている

僕が学んだメソッドはとても繊細です。全身の力を抜くといっても、指の一本一本、ひとつひとつの関節を意識することから始めます。そうやって身体のあらゆるジョイントや筋肉を丁寧に感じていくと、知らぬまに力を入れている自分に気付きます。

力を抜こうとしているのに、自覚なく身体のあちこちに力を入れているのです。

ペアになってやる「からだほぐし」では、一方が脱力する人で、もう一方がそれを助ける人です。丁寧に身体の部位や全体性に触れていくのですが、肩にアプローチするために援助者が腕を持ち上げようとすると、力を抜いているはずの腕が「どうぞ」とばかりに持ち上がってくることがあります。

当然ですが、腕を自力で上げれば力が入ってしまいますから、そうしない方がいいのですが、「次は腕を持ち上げられるんだ」と思っていると、本人あは脱力しているつもりでも、相手の動きを先取りして自分で動かしてしまうのです。

美容室で頭を持ち上げられるときに、自分で首に力を入れるような感覚ですが、日常的に相手の望みを先回りして察知して動いていることがうかがえます。

身体のこわばりに気付くことは自分との対話そのもの

こうして順番に力を抜いていくことは、すごく気持ちの良いことです。あくびも出ますし、全身が緩んでのびのびしてきます。寝そべっていると、緩んだ筋肉が重力に引かれていることがありありと感じられます。

「力が抜けた身体って、こんな感じなんだ…!」

ということを、快感と共に知ることが出来ます。そしてこの体験は、日常の無意識な緊張(力を入れていること)をキャッチする助けになります。抜けている状態を体感することで、力が入っている状態に気づけるようになるのです。

身体のパーツパーツの力を抜こうとすることは、その部位との対話そのもの。「俺の手首」という感覚だったのが、「手首さん…」みたいな感じになってきます(笑)。

力を抜こうとすると、いまの自分とつながれます。興味があったら、あなたもやってみてください。

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