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卒業記念品をつくりながら思うこと

「やっと終わった…」

毎年4月開催の子どもレストランが終わり
わたしはフォトブック制作に取り掛かる。

4ヶ月と空けずに通ってくれた新中1たちに
「卒業記念」と題して
フォトブックをつくるのだ。

子どもレストランでは、親御さんたちとご飯を食べる場面がある。
そのときに家族写真を撮影させてもらい、
その写真をフォトブックに入れるのだ。
だからどんなに早くても、子どもレストラン後にしか発送できない……。


12回通うともらえるフォトブック。

すごいものじゃないんだよ。
毎回レッスン風景を写真に撮るから、
SNSにあげれないようなドアップや真剣な表情だけを集めていくのだ。

1レッスンで200〜300枚。
多いと1日で1000枚は超える写真たち。

そこからピントが合っていたり、いい表情をしてるものを選りすぐって、フォトブックに納めていく。

「こんなに小さかったなぁ」
「この時期の子たちは一気に大人になるなぁ」
「中学に行っても息抜きに来てくれたらいいなぁ」
「お料理忘れないでいてほしいな」
「大きくなったなぁ…」

いろんな思いが蘇ってくるのだ。



この子は、
魚が怖くて机の下に逃げていたよね。
男の子だけど、そんなの関係ないよね。怖いものは怖いのさ。
その写真も使っておこうっと!

あっ、この笑顔の写真!
小さい子たちに絡まれて、おちょくられても
怒りもせず「おぉーぃ!」って面白おかしくツッコミをいれて。この子、本当に優しいんだよなぁ。


とか。


この子は
いつもマスクだったし、
やる気も前に出てこなかったけど、
任せると、絶対に責任持って最後までしてくれるんだよなぁ…
しかも、感情の扱いがまだ上手くできない小さい子たちのご機嫌をとるのが本当にうまい。「お姉ちゃんと一緒がいい〜」と何人も言うんだよなぁ。
通ってくれて助かった場面も多いわ。


とか。


なんなら、
この子たちは、初期からのレギュラーメンバー。
丸6年経過した子どもレッスン。
そのスタート時から来てくれてるのだ。
だから、きたときは小1……卒業で中1……

うちの子じゃないけど、
同じくらい感慨深くて、
こっそり夜に涙がこぼれた。


大きくなったら、いろんなことがある。
いいことばかりじゃない。
仲良しだと思ってた子と、くだらないことでケンカして仲違いすることもある。
それがいじりに発展していじめになることもある。
部活を熱心に頑張っても、その時は思ったような成果が出るわけじゃない。
出ない方が多いし、レギュラーだってなれないかもしれない。
レギュラーになれても、親友がレギュラー落ちして、ギクシャクすることもある。

社会人になっても、
いいこともあれば悪いこともある。
どちらも必ず起こるのだ。

塞翁が馬とよく言ったもので、
いいことに見えても悪かったり、
悪いことに見えてもよかったりするの。


そんなときに思い出してほしいのだ。


料理をしていた時間、ただひたすらに楽しかったことを。

作ったものは、誰も評価してくれなかったからこそ、自分の納得のいくまでこだわりを追求できたことを。

どんなお料理も、おいしければ花丸だった時代を。

これでいいや、じゃなくて、これがいいじゃん、と思ってデコレーションなどをしたことを。

「自分にはいいところないや」って落ち込んだら、
そんなときこそ、
こんなにたくさんの料理をつくれることを思い出してほしい。



そして、

歯を食いしばる努力(私はこれを修行と呼ぶ)じゃなくて
楽しくて楽しくて、作りたくて仕方がなかったからお料理してた時間(わたしはこっちを努力と呼ぶ)を
思い出して心の糧にしてもらえたら本望なのだ。


フォトブックは、そんな思いを思い出す魔法のアイテムになればいい。
きっかけになればいい。


何かあったらいつでも言ってね!
レシピつくりのときみたいに、一緒に考えよう。
楽しいアイディアが、きっと思い浮かぶよ。

みんなの未来に幸あれ!




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