DEEPなおさんぽ(オーさん)

1980年代生まれ。自身が社会から外れている感覚があり、アングラなものや社会の周縁にい…

DEEPなおさんぽ(オーさん)

1980年代生まれ。自身が社会から外れている感覚があり、アングラなものや社会の周縁にいる人達に興味があります。繁華街、ホテル街、風俗街、ドヤ街などを歩いて感じたことや、そこにいた人々、そこでの体験を書き綴ります! 応援よろしくお願いします! 各種SNS→

最近の記事

江戸屈指の遊里!?現在の品川宿跡を訪ねる!

 江戸幕府は「日光街道」「奥州街道」「中山道」「甲州街道」「東海道」の五街道を整備した。五街道は江戸の日本橋を起点とし、京や大阪をはじめ、主な城下町と江戸を結びつけた。また、街道沿いには宿駅が置かれ、やがて宿場町に発展。宿場町には旅人が泊まる旅籠や、大名や幕府の役人などが滞在する本陣が置かれ、旅人を目当てにした店も多く置かれていた。  江戸の宿場町で特に有名なのが「江戸四宿」と呼ばれる「品川宿」「内藤新宿」「板橋宿」「千住宿」の四つの宿場町だ。これらの宿場は、五街道において

    • 横浜にて港崎遊廓跡を訪ねる!

       遊廓関連の本を読み進めているうちに、かつて横浜に遊廓があることを知った。しかも、その場所というのが現在の「横浜スタジアム」の場所だという。野球よりサッカー派の私は、今まで横浜スタジアムに一切縁がない生活を送ってきたし、今後もないだろうと思っていた。だが、遊廓と縁があるというなら行くしかない。私は横浜スタジアムまで向かうことにした。 横浜で遊廓の歴史に触れる横浜開港と遊廓の関係  そもそも、横浜に遊廓ができたのはいつなのだろうか?その歴史は江戸の終わりまで遡る。歴史の教科

      • 『聞き書き 遊廓成駒屋』遊廓に関わった人たちが語る遊廓の実態

        最近の私は、遊郭についてあれこれ資料を読んで見識を深めている。幸い遊郭に関する資料は豊富で、そこで働く人々、文化、経営の実態など様々な角度から取り上げた書籍も出版されている。そうした書籍を読む過程で、「実際に遊郭で働いていた人の話とかってないのかな?」と思った。そんな時に見つけたのが今回紹介する『聞書き 遊廓成駒屋』という本だ。 本書は、かつて名古屋にあった中村遊廓内で仲居として働いた女性から、中村遊廓について聞いた内容を中心に構成されている。大正11年に開業した中村遊廓の

        • 日本最大の色街「吉原」を歩く!

          吉原といえば、「あの、吉原ね」と誰もが頷く日本一の色街だろう。華やかさと陰鬱さが交差する街。そこで繰り広げられる人間ドラマは、映画やドラマなど多種多様のジャンルで語られてきたし、資料も豊富で、吉原についての書籍も数多く出版されている。行ったことはないが知っている街。それが吉原だろう。 だが、やはり実際に行ってみないとわからないこともある。街を歩いて、そこに流れる空気を感じる。そこを通る人たちを眺める。現地に身を投じてこそわかることがある。 そんなこんなで今回は実際に「吉原

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          近代の地方遊廓がいかにできたか?『遊廓と地域社会 貸座敷・娼妓・遊客の視点から』を読む

          最近の私は遊廓の歴史や売春の歴史を調べている。その過程で面白い本を読んだので紹介する。『遊郭と地域社会 貸座敷・娼妓・遊客の視点から』という本だ。  遊廓というと吉原を思い浮かべる人は多いだろう。吉原に関しては、歴史もあり、フィクション、ノンフィクション問わず様々な媒体で語られ資料も豊富だ。成立過程やどんな街並みだったか、そこで働く人々の暮らしなどもある程度はわかっている。  だが、一つの場所に娼妓を集めて客を取るといったことや、性売買の場を隔離し閉ざして営業をしていた遊

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          コワくもあり面白くもある『コワ〜い風俗のお客さん』という本を読んだ

          風俗嬢が風俗に来たお客さんの性癖を赤裸々に語る『コワ〜い風俗のお客さん』という本を読んだ。 人によっては顔をしかめるかもしれないが、僕はこの本がとても面白かった。「なぜ、この方向に行ってしまったのか」という客たちの所業の数々が風俗で働く従業員たちによって赤裸々に語られている。確かに客たちの性癖はコワいしキモい。実際読んでいてドン引きしてしまうものもある。だが、そうした本人にも説明できない歪みやねじれを持つのが人の不思議なところであり、面白い部分ではないだろうか。 この文が

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          『日本昭和ラブホテル大全』感想

          先日、鶯谷のラブホテル街(以下、ラブホ街)を歩いた。やはりラブホ街はいい。独特の建物が軒を連ね、時代に逆行するかのように個性を放つあの空間に、私はつい足を運びたくなってしまう。  そんなラブホ街が好きな人間なのでつい『日本昭和ラブホテル大全』なんて本に手を出してしまう。 この本はタイトル通り、昭和の香りを今に残すラブホテル(以下、ラブホ)の数々を紹介している。ページを開くと、個性的で思わず目を疑いそうになるホテルの数々が紹介されている。まるでテーマパーク。怪しさの中に遊び

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          鶯谷ホテル街。そこはまるで別世界だった!

          以前から気になっていた場所があった。鶯谷にあるホテル街だ。  JR山手線の鶯谷駅。北口と南口があるこの駅はとても特徴的な構造をしている。南口は高台にあり、上野公園方面へ行く人々が利用する。一方、北口は地上駅舎のようになっていて、市街地へ行く時にはこちらの駅を利用する。このうち北口のすぐ近くには、いわゆるラブホテルが密集するエリアがあるのだ。 「鶯谷はヤバい」  そんな噂を聞いたのはもうかれこれ数年以上前のことだったと思う。その時は興味こそそそられたものの、足を運ぶまでで

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