Juno: New Origins @ 2024-05-17

これは私の持論なのだが、男の子は誰も彼も心の底に破壊と創造の両側面を持っている。あるときは完膚なきまでに眼前の敵をボコボコに破壊するのを楽しみ、あるときは砂場でお城を作るのに夢中になる。もちろん性格は人により千差万別であるから、どちらにより重きを置くかの違いはあれど、破壊だけで生きていける男も居なければ、創造だけで生きていける男も居ない、と私は思う。つまり何が主張したいのかというと、近頃の私は破壊的なゲームばかりを遊んでいたせいで、創造的なゲームに飢えていたのだ。それ故、このJunoという宇宙開発ゲームで、思うがままに飛行機を作ったりロケットを設計して飛ばすのが面白くて仕方がないのだ。

ライト兄弟も真っ青のひどい絵面だが、これでも一応有人飛行機だ。なぜ椅子を剥き出しのままくくりつけているかって、ちゃんとしたキャノピーのあるコックピットは高額で重いんだ。一円でもコストを削減する手法だと思っていただきたい。
本作の地球には2つの月と1つの小衛星がある。本来の月と同じ位置にあるLuna、より到達しやすく巨大なクレーターが特徴のBrigo、そして地球の自転に対して逆行しており一筋縄では到達できないT.T。これら3つの衛星が次の到達目標となる。
逆行衛星に到達するときのコツは自分自身も逆行することだ。一般的にロケットの打ち上げは東側90度に向かって打ち上げるのが常套手段である。こうすれば地球の自転の勢いを利用できるため、軌道到達に必要なエネルギー量が小さくて済むからだ。そこをあえて地球の自転に逆らうようにロケットを打ち上げるのだから、ちょっと大変だ。
無事到達。他の衛星と比べると大変に小柄で、それゆえ重力もほとんど無い。着陸するときに燃料が節約できるのは嬉しいのだが、重力圏に捉えてもらったり周回軌道に載せるのが一苦労となる。
燃料が余っていたので着陸にチャレンジ。地面に衝突する寸前に逆進方向にエンジン全開で、墜落時の衝撃を和らげて生き残りをはかる。
無事(?)着陸に成功!燃料も電池も残っていないので地形に任せてゴロゴロ転がるしかできないのだが、着陸成功には違いないし、テクノロジーポイントは無事に貰えた。


そういえばこのJunoというゲーム、我々プレイヤーが自由にプログラムを作ってロケットを自動制御するための機能が用意されている。

自動的にロケットを打ち上げるためのプログラムを作ってみた

プログラムと言うと難しく思えるが、なんてことはない。普段自分が手作業で行う動作を表すように、英文を作ってやればいいだけである。例えばこのロケット打ち上げを補助するプログラムを例に取ると、

  1. ゲームが開始したら現在進行方向にHeadingをロック

  2. スロットル全開

  3. エンジン始動

  4. 第一ステージの燃料が枯渇するまでそのまま待つ

  5. 枯渇したらゲームをポーズして音を鳴らせて知らせる

たったのこれだけである。あとは音が鳴ったら私が操作を引き継いで重力ターンを行えばよいだけで、このように単純なプログラムでも毎回の打ち上げ作業にかかる労力が大いに軽減される。自動操縦というとハードルが高そうに聞こえるかもしれないが、毎回毎回ロケット打ち上げの際に同じ操作をしているとおりに指示を書けばよいだけだ。それだけでもずいぶんとゲームプレイが楽になる。

改良した新型ロケットで再びT.Tの着陸に挑戦!今度は特定の指定された場所(白い円)の中に着陸することで、ボーナスポイントを貰えるようにする。
新型ロケットに作り変えたおかげでΔVが大量に余っており、贅沢に燃料を消費して着陸することができる。
タッチダウン!多少エンジンに傷が入ったが爆発していない限りは問題ない。100ポイントの研究点をゲット。

一方、Junoのゲームプレイには明確な不満点もある。KSPと異なり有人飛行をするメリットが非常に乏しい。KSPは未知の領域に緑くんを連れて行くことができれば、その場で科学的観察を行ったりサンプルを採取したりして膨大な量のサイエンスポイントを得ることができたため、少々無理をしてでも緑くんを新天地に連れて行く価値があったのだが、Junoにおいて有人飛行を行ってもテクノロジーポイントはほとんど貰えない。その上、緑くんと違って飛行士が死んだ際のペナルティが大変重く、私の宇宙開発予算の半分以上が消し飛んでしまう。要するに、ハイリスク・ローリターンなのだ。