「書くことを仕事にしたい」って出版社に入ったら、ギャップがあったけど…!
「書くことを仕事にしたい!!憧れのあの人みたいな、フリーランスのライターになるんだ!」と意気込んだ2年前。
そのためには、出版社や編集プロダクションなどで経験を積んでいる人が多い、と知って飛び込んだのが、出版社の編集部。
だから会社に入って、"取材してひたすら原稿を書いたらいいんだ"と思っていた。
でも、違った。
どんどんギャップがでてきた。まあ、そんなもんか〜!!!(笑)
だって、正社員として働いたことのなかった大学4年生の私が、ネットや就活アプリの情報だけで、"出版社の仕事"を、リアルに想像できるわけないのだから。
※OB訪問もせずに出版社しか見てなかった過去↓
もし「出版社に入りたい!」と思っている就職・転職活動中の子がいたら、ぜひ読んでほしい。仕事の中身をぜーーんぶ話す!
ちなみに私が働いているのは、地方の小さな出版社。中小企業で、新潮社みたいに大きくはない。
社員は20名ほど。私は編集部の1人で、毎月雑誌を作っている。
やってることはこんな感じ!↓※長いです(笑)
①テーマに沿って一人ひとりが企画を考える(9月号のテーマが"カフェ"なら、NewOPENカフェ/Wi-Fi電源があるカフェ/パフェがおいしいカフェ…のように、30p成り立つくらい)
②企画書を持ちよって会議→全員の案から8つほどにしぼる
③ラフ=デザインの下書きをつくる(1人2つほど担当する。たとえば"NewOPENカフェ"と"パフェがおいしいカフェ"で、10pくらい)
④ラフをデザイナーに共有→(私たち編集部が取材している間に、デザインを作ってくれる)
⑤取材するお店にアポ入れ→フォトグラファーとライターに頼んで取材に行ってもらう(たまに取材お断りのお店があったらまた探さなきゃなので、落ち込む)
⑥自分もライター&フォトグラファーとして取材(ちなみにしっかり準備をする。カフェ取材でコーヒーにこだわっているなら、どこの豆使ってるのか自家焙煎なのか、そもそも焙煎ってなんなのか?などコーヒーについて調べまくる)
⑦原稿を書く(情報が足りないときは、さらに調べたり聞いたりすることも)
⑧フォトグラファーやライターに写真・原稿をもらう。すべてIllustrator(=デザインソフト)に反映させる
⑨デザインに反映させたものを見て、写真の色などを調整する(Photoshop=写真編集ソフトを使う)
⑩社内で校正(お店の住所や、文章におかしなところはないか、ほかの社員に見てもらう)
⑩取材店へ校正
⑪できた原稿を印刷して、束見本(雑誌の見本)を作る(デザインのズレや文字のミスがないか編集者&デザイナー全員で確認!)
⑫最終チェック(担当ページは責任もって確認)
⑬印刷所に原稿を送る
⑭約3週間後、雑誌が届く。本屋さんに配りに行く(ほぼ1日使うこともある)
ふぅ、、長いね。もうわかるはず。
そう、編集者は、ひたすら取材して書いてりゃいいわけじゃない!!最初はほんっっとうに無知だったから、まじで必死だった。
「企画ってどうやって考えるんだよっ!」って思って、ネットで調べたり他の雑誌を読みまくったり、
「デザインなんて触れたことねぇ!」って思って、レイアウトの本を買って読んだり、
ライターやカメラマンの手配も、取材日程を調整するのも店舗アポ入れも、「正直誰かに頼みたい!」と思いながら、どうラクにできるか考えたら、スプシ管理力が身についたり、
IllustratorもPhotoshopも、「できれば使いたくないし今でも苦手だなぁ…」と思いつつ、わからないことはググって人に聞いて、乗り越えたり、
「一眼レフカメラ触ったことないわ!」って思いながら、いつの間にかハマって、マイカメラ買っちゃってたり。
さらに、毎月の雑誌を作るのに加えて、SNSの運用やグルメまとめ本作成をすることもあった。もう自分でも何やってんのか意味わからんくらい。
「あぁ、この会社に入ったの間違ってたのかなぁ。」って悩むこともあった。
学生のころの私が求めていた"取材して書くこと"は、全体の仕事のほんの一部なんだもん。
どう?雑誌編集者の仕事って、こんな感じ。
あなたが思っていた通りかもしれないし、そうじゃないかもしれない。ここで、「出版社やめとこうかなぁ」って立ち止まっても、突き進んでもいい、と個人的には思う。
私は結果、出版社に入ってよかったと思う。
目の前のことをひたすらやってたからか、得意なことや不得意なこと、好き嫌いがわかったから。
もし、"書くこと"だけをしていたら、カメラを好きにはならなかっただろう。
デザインを勉強することも、Illustratorは不得意だなぁと気づくことも、なかったかもしれない。
最初にも言ったように、「思ってたのと違うやん…」ってギャップはあった。
でも、「今後どうやって生きていこうかな?」と考えたとき、いろいろ経験したおかげで視野が広がったのは強い。
そして今はもう「フリーランスのライターになりたい!」とは思っていない。
これからは、また別の明るい未来に向けて突き進むだけ。
君も大丈夫だよ、どうなっても死にはせんから。なんとかなるんよ(笑)。だからさ、みんなで一緒にがんばろうね!!
※最後に。この本を読めば編集者の仕事がもっとわかるよ↓
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?