見出し画像

【Obsidian最適化の旅 #3】PKMツールの2つの役割

どうも。趣味でObsidianを使っている者です。

このnoteを含む一連の記事は、私が新しいVaultに求めるものを明確にし、Obsidianの機能を改めて深掘りした上で、私のためだけに存在するObsidian環境を作り上げるまでの旅の記録になります。

本記事は第3弾です。興味のある方はこちらもあわせてお読みください。

前回の記事では私が2年間Obsidianをなんとなく使ってきて得た反省と、そこから少しだけ改善方法について思うまま書き連ねてきました。

今回はObsidianの持つ能力を最大限に引き出すにあたって、
「そもそもObsidian、いや第二の脳、あるいはPKMツールって何してくれるんだっけ?」
を考えたいと思います。

どうぞお付き合いください。

かつて流行した「第二の脳」の目的は「すべてを覚えておく」ことでしたが、本書で考える「第二の脳」はすべてを覚えておくことが目的ではなく、考える能力を拡張することが目的です。

アトミック・シンキング:書いて考える、ノートと思考の整理術

この記事は、ときどきアフィリエイト広告を利用しています。

忘れないようにメモを取る、というのは多くの人にとって当たり前の行動だと思いますが、その行動も人間の脳を拡張する(忘れても思い出せるように情報を紙の上にとどめておく)目的であり、第二の脳に頼っている状態だと言えます。

紙とペンから、現代ではデジタルツールへと変化しつつある第二の脳。
デジタル化した第二の脳には何ができるのか?

脳にシワが寄るくらい考えた結果、私が出した結論は以下の2つです。

  1. 外部記憶容量

  2. 思考の補助

外部記憶容量としての第二の脳

我々は学生の頃からノートを取ります。
なぜかといえば、すべての情報を自分の脳にとどめておくことができないからです。

今でも仕事中のメモにペンとノートを使用することがありますが、時折やらかします。

・・・あれ?どこにメモったっけ?

紙のノートを外部記憶容量として活用する方法論としてバレットジャーナルなどがあったりしますが、目的のページへのアクセス性を高めるために索引ページを作成したり、ページ内に次にどのページへ飛ぶかを明記したりと、割りと作業を強いてきます。

ここらへんをもうちょっと楽にしてくれるのがデジタルな第二の脳です。
デジタルゆえの

  • アクセス性の高さ

  • 検索性の高さ

この2点がデジタルの第二の脳の魅力であると感じています。

これらは次の思考補助ツールとしてもノートを取り出す際に重要になる部分ですので、Obsidianにおけるこれらの詳しい内容は2章後で解説します。

思考補助ツールとしての第二の脳

ジャーナリングは「書く瞑想」なんて言われるそうですが、考えごとは文字にするとどんどんクリアになっていきます。

悩みやアイデア、調べてわかったことを頭の中に抱えておくのではなく紙の上やデジタルノートに吐き出していくだけでも、明文化され、その時点で思考の補助としての機能が発揮され始めています。

ただ昨今のツールはそこにとどまりません。

付箋のように複数の情報をペタペタし、まとめたり、関係性に応じて前後左右に配置したり、線で繋いだりすることで思考を広げる空間のようにも機能するツールが増えています。

付箋はアナログな思考補助

私はおそらくMiroを使った研修がきっかけだと思いますが、付箋が大好きです。

すべてを書き込めないその小ささ故に、付箋一枚が持つ情報は粒子的(アトミック)にならざるを得ません。

その粒子的な情報を持った付箋を集め、ノートやホワイトボードの上で貼って剥がしてを繰り返して、線も引いたりなんかして、たくさんある情報の中でその付箋の位置や関係性を明らかにしていく作業。

これで私の頭の中がスッキリしていく感じがたまりません。

問題は、付箋に書くのが面倒なこと、書き直しはもっと面倒なこと、付箋の管理が面倒なこと、付箋を貼るスペースが限られること、付箋を貼ったサムシングの管理が面倒なこと、エトセトラ。

これらアナログゆえの課題を解決してくれるのがデジタルであり、それを提供してくれるのがデジタルな第二の脳ツールです。

(ほぼ)無限のホワイトボードで思考を広げる

アウトプットを効率化するメモ方法としてZettelkastenなどの手法がありますが、その考案者のニクラス・ルーマンも考える際は集めたメモを取り出して机の上や、もっと広さがほしければ床や壁に並べていたものと想像します。

デジタルの第二の脳はそのメモを広げる空間をデジタル空間内に提供してくれることはもちろんですが、同時にアナログ空間にある制限を大幅に取っ払ってくれています。

  • デジタルだからメモの編集が簡単

  • デジタルだからメモの管理も簡単

  • デジタルだからメモを配置するスペースも(ほぼ)無限(たぶん)

  • デジタルだからメモを配置したスペースの管理も簡単

  • デジタルだから・・・

わからないことを調べて、知っていることと繋げれば理解を促すツールになり、筋が通るようにメモを並べれば論理的な文章のアウトプットを促すツールになる。

これが第二の脳の果たす2つ目の機能だと私は考えています。

Obsidianのノートへのアクセス性

外部記憶容量としての使用においても、思考補助ツールとしての使用においても必要になるのがメモへのアクセスです。

Obsidianの凄さがここにあります。
(他のツールはほとんど使ってないので知りません。一途なんです。)

道なりにアクセス

Obsidianでは標準機能として

  • フォルダ

  • タグ

  • プロパティ

によるノートの管理や分類が可能です。

これら機能の詳細は後日記事にしますが、プロジェクトはフォルダで管理し、リソース(本や動画、論文など)はプロパティで分類する、などの自分ルールを設けて運用していればフォルダから、タグから、プロパティから特定のノート群へたどり着くことができます。

フォルダによる分類。試運転中とはいえ見られるのは恥ずかしい。

そしてObsidianの代名詞でもある(?)内部リンク
さらにはObsidianの伝家の宝刀(?)グラフビュー

これらでメモの繋がり、≒ 思考の履歴をたどって行くことで目的地に至ります。

ローカルグラフをもっと活用したい。

検索によるアクセス

Obsidianの検索は優秀です。

  • 早い

  • ノート全文が対象

  • 検索オプションが豊富

検索ウィンドウ

さらにはAdvancedな内容として

  • 検索クエリをノートに埋め込める

  • Dataviewプラグインにより高度なクエリ&テーブル・リスト形式でノートに出力できる

  • プラグインを入れれば類似度検索もできる

など拡張性も豊富です。沼。

まとめ

いわゆる「第二の脳」は主に2つの面で我々を助けてくれることを主張してきました。

  1. 外部記憶容量として

  2. 思考の補助として

そしてこれら2つの場面で有効なツールであるためには以下の2点が機能として重要だと考えています。

  1. 情報へのアクセス性

  2. 情報の検索性

Obsidianはこれらをしっかり兼ね備えてるんだなぁ、という感想です。
以上!

次回予告

次回はこのVault再建計画の真っ最中に出会った新たなツール「Heptabase」についてちょっぴり浮気し、思想やシステムを学び、Obsidianに活かそうと思った話を少々。

乞うご期待。

P.S.

(第二の脳の本質って今回挙げた2点じゃね?)と気づいたときは自分すげぇとほくそ笑みましたが、冒頭に引用した通り既に気が付き書籍化までされている方がいました。

おこがましいな。精進します。

P.S.その2

粒子的(アトミック)はそれ一つで完全な要素という感じがしていいですね。(「付箋はアナログな思考補助」の章)

「粒子的」とする前は「断片的」としてましたが、これだと完結してない感じが強いなぁ、と思いました。

余談です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?