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家を建てるのを止めて、食洗機を買いました

私たち夫婦は二人ともおじいさん、おばあさんになってからも結婚後住んでいる東京・神奈川近辺に住み続けようと全く思っていません。
退職時までになんとかお金を貯め、地方に移り住み、素敵な平屋を建てるというのが夢の一つだったので、私は現役の間ずっと賃貸に住み続けるつもりでいました。なので、住宅購入を今のタイミングで考えるなんて1ミリも思っていませんでした。

それは突然の夫の一言で状況が変わりました。
「俺も40だし。そんな遠くない将来に今よりも広い部屋に引っ越さなきゃいけないことを考えると、家賃より家買った方が安いんじゃない?」

確かに今住んでいる地域の3LDK賃貸マンションの家賃相場は高い。数年内に会社の家賃補助も終わってしまうことを考えると痛い出費どころか、家計が回らなくなりそうなレベル。とは言っても近隣の新築・中古マンションの価格はべらぼーに高い。今住んでいる場所のすぐ近くにある築浅中古マンションの価格はなんと新築当初より1,000万円以上の高値です。いくらギリギリ予算内であっても、阿保らしくて買えません。

そんな事実を知り、夫がYouTubeで得た情報【戸建てはコロナ明けで価格が落ち始めてるらしい】を基に戸建ての検討を開始。高い高い買い物なので、夫婦でYouTubeを見漁り、知識を武装をする日々が続きました。

その結果私たちが決めたのは【買うなら注文住宅・建売なら買わない】ということ。それには理由がいくつかあるのですが、長くなりそうなのでここでは割愛。

そんなこんなで土地を探し始めると、私たちにちょうど良い、広すぎず、狭すぎない2階建ての家が建つギリギリサイズの土地が見つかりました。駅から徒歩10分、フラットアクセス。なかなかの好条件。ただ予算はギリギリアウト…。

予算内の他の土地も色々と見ましたが、急坂を上ったり、交通量が多い割には歩道がない道を歩かなくては行けなかったり…。安いのには理由があるなという訳ありの土地ばかり。総合的に判断して、思い切って予算を少し超えたその土地を前提とすることに。

そうとなれば、次はいよいよ建物です。中堅4社のハウスメーカーと地元工務店1社の合計5社に問い合わせをしました。

住宅展示場に行くことも考えましたが、検討したハウスメーカーの展示場は家から点在していたり、少し遠かったり。それに展示場に行ったら営業さんの思う壺になりそうだったので、全てオンラインで打ち合わせをしました。

5社に依頼してみて分かったのは、間取りの考え方が本当に様々だということ。「これはないわ…。」という提案もあれば、「こんな素敵な考え方もあるんだ」という驚きと感動を与えてくれた提案もありました。それぞれの提案を聞いたうえで、良いところを凝縮したプランを私たちのなかで構築して、最終的にはすべての会社に【同じ間取り・同じ住宅性能(断熱等級・気密・サッシの種類・サイディングのグレードなど】を指定して、見積もりを出してもらう事にしました。

その結果、見積もりの1番高いメーカーと1番安いメーカーの価格差は400万円(ただ1番高いメーカーは商品が1種類しかなく、色々とグレードが高いものを使用)、1番安いメーカーでも予算を500万円オーバーという結末に。

普通ならここですぐに検討を止めるべきだったのでしょうが、色々と提案を聞くうちに新築ハイみたいになってきた私たち。「犬飼えるね♪」「キッチン広くなるから料理たくさん出来るね♪」と楽しいことばかり浮かんでくる有様。明らかに身の丈に合わない高額な住宅ローンを「どうする?」「どうする?」となんとかポジティブに捉えようと夜な夜な家計とにらめっこ。幸運なことに検討していたのはちょうど3月、そう決算時期です。「もうちょっと頑張らせて頂きます」と言って値引きをしてくれた会社さんもあったりで、私たちはいよいよ買う気満々に。そして大きな決断を下さないといけない期日を迎えました。

夫は頭を掻き掻きしながら家を右往左往。私は娘と暮らす新しい家へ思いを馳せつつも、なんとなく靄がかかったような不安を抱えてました。そして意を決したようにひたすらネット検索をする夫。何を調べているのかと思ったら地価の動向についてでした。

退職をする25年後、売却する時に残債はないだろうと見通しを立てていたのですが、どうやらそれが怪しいと思える記事を見つけたとのこと。さらに都心へのアクセスは悪くはない候補地でしたが、15年程前までは価格が現在の3分の2だったという事も判明。25年後人口減の日本では確実に今の価値を維持し続けられる、または多少の下落で済むという確信を私たちは持てませんでした。

そんなこんなで急転直下、家を購入することを諦めました。
その勢い?で今の家をどうしたらより快適に過ごせるか会議に突入。そこで最初に思い立ったのが食洗機の導入です。
我が家のシンク、絶妙に狭くて使いにくいんです。料理をした後の洗い物に時間がかかるかかる。これは夫婦ともにすんごいストレスでした。

残念ながら、無駄にオシャレに気を遣った水栓がついているせいで分岐水栓が出来ないことが判明。タンク式しか選択できず、すぐに購入する機種が決まり、翌日にはなんと配送されてきました!

音はまぁまぁうるさいですし、かなりの存在感ですが、なかなか油汚れが落ちないタッパーはつるつる!時間も節約になり、すごい快適です。

そんなこんなで我が家の住宅狂騒曲は終焉です。

次洗濯機が壊れたら、乾燥機付き洗濯機に変えて洗濯物を干す家事を手放したいと考えてます。




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